昨夜の雷は、物凄さの上に「超」をつけたくなるよな凄まじさだった。
オーバーでなく、人生最大の雷鳴だった。
<ああ、こんな形で、人生の終わりが来るとは!> と、暫くは落雷による死を覚悟したくらいだった。
雷光が閃くと、瞬時テレビの画像が乱れ、間髪を容れず、轟音が家を揺るがし、屋根の上を駆け巡るのだった。屋根の上というより天井裏を戦車が走り回っている感じだった。
どこに逃れようもなく、椅子に座ったまま、時が過ぎるのを待った。
幾度となく繰り返す、雷様の、執拗なお怒りに震えおののきながら。
心臓のためにもよくなかった。かなり脈拍数が増えていたはずだ。
30年ばかり前にも、雷光雷鳴に打ちのめされたことがある。
当時は、二階に私の居間があり、階段を駆け下りるのさえ怖くて、蒲団入れの押入れに身を潜めた。
いい大人のすることでない。しかし、あのときの恐怖も尋常ではなかった。それなのに、歳月が過ぎて、雷光雷鳴の程度がどんなものであったかは、すっかり忘れている。
今回が最大であり、30年ばかり前のそれが、第二ということになりそうだ。
今回は冬の雷であり、30年前のそれは夏の雷であった。
普通に「雷」といえば、夏の季語ということになっている。
が、冬には、「冬の雷」(あるいは「寒雷」)とか、「雪起し」(あるいは「雪雷」「雪の雷」)という季語もあって、寒冷前線の通過によって、雷の発生することは珍しくないようだ。
昨夜のそれは、雪起しの雷だったのだろうか。
今朝は昨夜の荒れ模様が嘘のようで、いつものように朝の散歩にも出かけられた。昼間も、曇り時々小雨の、まずまずのお天気だった。
が、昨夜の雷光雷鳴が突然やってきたように、突如どっさりと大雪が降るのだろうか。節分荒れということも言われる。
妹に会ったので、昨夜の雷の恐怖を語ると、
「去年のいつだったか、もっと怖い雷鳴があったでしょう?」
と、言う。昨夜のそれが私の体験とは、少々異なる様子だった。
10キロ離れていれば、状況はかなり違うのだろうか。
何しろ、昨夜は、私の家だけが狙い撃ちされている感じだった。
懲らしめられて当然、などといわれそうな、そんな悪いことはしていないつもりなのだけれど……。
オーバーでなく、人生最大の雷鳴だった。
<ああ、こんな形で、人生の終わりが来るとは!> と、暫くは落雷による死を覚悟したくらいだった。
雷光が閃くと、瞬時テレビの画像が乱れ、間髪を容れず、轟音が家を揺るがし、屋根の上を駆け巡るのだった。屋根の上というより天井裏を戦車が走り回っている感じだった。
どこに逃れようもなく、椅子に座ったまま、時が過ぎるのを待った。
幾度となく繰り返す、雷様の、執拗なお怒りに震えおののきながら。
心臓のためにもよくなかった。かなり脈拍数が増えていたはずだ。
30年ばかり前にも、雷光雷鳴に打ちのめされたことがある。
当時は、二階に私の居間があり、階段を駆け下りるのさえ怖くて、蒲団入れの押入れに身を潜めた。
いい大人のすることでない。しかし、あのときの恐怖も尋常ではなかった。それなのに、歳月が過ぎて、雷光雷鳴の程度がどんなものであったかは、すっかり忘れている。
今回が最大であり、30年ばかり前のそれが、第二ということになりそうだ。
今回は冬の雷であり、30年前のそれは夏の雷であった。
普通に「雷」といえば、夏の季語ということになっている。
が、冬には、「冬の雷」(あるいは「寒雷」)とか、「雪起し」(あるいは「雪雷」「雪の雷」)という季語もあって、寒冷前線の通過によって、雷の発生することは珍しくないようだ。
昨夜のそれは、雪起しの雷だったのだろうか。
今朝は昨夜の荒れ模様が嘘のようで、いつものように朝の散歩にも出かけられた。昼間も、曇り時々小雨の、まずまずのお天気だった。
が、昨夜の雷光雷鳴が突然やってきたように、突如どっさりと大雪が降るのだろうか。節分荒れということも言われる。
妹に会ったので、昨夜の雷の恐怖を語ると、
「去年のいつだったか、もっと怖い雷鳴があったでしょう?」
と、言う。昨夜のそれが私の体験とは、少々異なる様子だった。
10キロ離れていれば、状況はかなり違うのだろうか。
何しろ、昨夜は、私の家だけが狙い撃ちされている感じだった。
懲らしめられて当然、などといわれそうな、そんな悪いことはしていないつもりなのだけれど……。