ぶらぶら人生

心の呟き

九州国立博物館と建造物

2007-01-29 | 旅日記
 九州孤立博物館は、風変わりな建物だ。(写真)
 曲線の屋根。総ガラス張りの側面に、向かいの山の風景が映し出されている。
 その位置は、太宰府天満宮を背にして、左手前方の丘に建っていると言えばいいのだろうか。
 長いエスカレーターや動く歩道で移動して、その丘に佇むと、写真の建物が目に飛び込んできた。
 
 建築については、無知に等しい私だが、最近少し関心を持って眺めるようになった。
 もう一度、人生をやり直せるなら、建築の仕事もいいかもしれないと思ったりする。創造性に乏しい人間であることも省みずに……。
 特定の土地に、目的のある建造物を創ることは、困難な仕事だと思うけれども、壮大な夢のある仕事でもあると思う。

 日本の名だたる、現存の建築家といえば、どんな人の名が上げられるのだろうか?
 とっさに名前が出てこない。
 安藤忠雄・黒川紀章・菊竹清訓(きよのり)・内藤廣など。
 故人となられた人では、丹下健三(1913~2005)・前川國男(1905~1981)といったところ。
 結局は、最近、意識して眺めた建造物に関わりのある建築家ばかりだ。

 あの独特な構造の九州国立博物館は、誰の設計になるものだろうか、疑問を抱き、帰宅後、調べてみた。
 菊竹清訓(1928~ )と分かった。
 宍道湖畔の島根県立美術館も、同じ菊竹氏の設計によるもののようだ。

 先日(1月21日)、東京六本木にオープンしたばかりの国立新美術館は、黒川紀章の設計。同じく広島の比治山公園にある広島市立現代美術館も、黒川氏の設計とのこと。

 丹下健三や安藤忠雄の作品は、いくつか思い浮かぶ。
 昨年暮れ、上野を歩いていて、東京文化会館の設計が誰のものか気になった。
 帰宅後調べて、前川國男と分かった。
 私の訪れた美術館では、東京都美術館や熊本県立美術館も、前川氏の設計によるもののようだ。

 内藤廣の名を知ったのは、身近にあるグラントワの設計をした人だからである。

 古今東西の建造物は、立派な芸術品でありながら、その設計者が誰であるかを知らずに見過ごしている場合が多い。
 時既に遅しだが、今後心を打つ建造物に出会ったら、その設計者にも、思いを馳せてみようと思っている。
コメント (2)
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