ぶらぶら人生

心の呟き

群がる蔓草の実

2007-01-19 | 散歩道
 細い蔓。それが縦横無尽に絡み合っている。
 手で引っ張ってみたが、容易にほどけそうもない。
 潮風の強い海岸の、植物群落(12月24日「紫紺色の実」参照)の上に、この蔓はもじゃもじゃと戯れていた。
 茎の細さに比べて、実の大きさはそれほど小さくはない。

 蔓性の植物には、どんなものがあるのだろう?
 蔓の細さから、思い浮かぶのは「ヘクソカズラ」ぐらい。
 夏に咲く小さな花はかわいらしい。が、その後どんな実を結ぶのかは知らない。
 本によると、「果実は球形。黄褐色に熟す」とある。
 もしかして、ヘクソカズラ?
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これが徒長枝?

2007-01-19 | 身辺雑記

 「徒長枝」という耳慣れない言葉を知ったのは、昨年暮れのことだった。
 年長の女性の口から、「とちょうし」という音が漏れたとき、私の頭は、たちまちその言葉の意味を探りながら、漢字を模索していた。
 すぐには、ひらめかなかった。
 「とちょうし?」
 鸚鵡返しに、繰り返しながら、「どんな字を書くのですか」と尋ねた。
 教えられた文字は「徒長枝」であり、文字を見てなるほどと思った。

 実は、二人でコーヒーを飲みながら話していた、そのテーブルの上に、隣家からもらったツルウメモドキを花瓶に挿して、置いていたのだ。
 私はいまだ、ツルウメモドキの、野山にあるときの姿を目にしたことがない。そこで、その花瓶に挿した、実をつけた蔓から、蔓らしさを感じることができず、どうしても小枝に見えるので、その不思議を年長者に話したのだ。
 そのとき返ってきたのが、
 「徒長枝でしょうね」
 という言葉だった。
 <徒(いたずら)に長じた(伸びてしまった)枝>という意味であることは、字面を見れば明白だ。
 「辞書にも出ている言葉ですか」
 と尋ねながら、私は身近においている電子辞書を引き始めた。

 「徒長」も、それに「枝」をプラスした複合語「徒長枝」も、ちゃんと辞書に出ている。
 なるほどと、私の無知を恥じながら納得した。
 一方、目の前のツルウメモドキ(12月13日ブログ参照)のように、沢山の実をなしている枝も、徒長枝というのかどうか、という疑問は残った。
 花や実のつく枝を徒長の枝と言っては木に失礼ではあるまいか、不適切な表現ではあるまいかとの不審は、今なお残っている。
 それはそれとして、「徒長枝」という今まで遣ったこともない単語が、語彙として加わったことは、嬉しいことだった。

 冬晴れの今朝、小さな庭を一巡した。
 玄関脇のツゲ(? 或いはイヌツゲ)の木を見ると、八月の剪定後に成長した徒(むだ)な枝が、相当数奔放に伸びている。(写真)
 こんな枝をこそ、「徒長枝」というのではなかろうか。
 なんの役にも立たないばかりか、樹形の美を壊すばかりだ。
 庭師に来てもらう日には、忘れずに尋ねてみよう、と思っている。

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