【認知神経リハ】感覚の利用

2020-05-12 10:15:56 | 認知神経リハビリテーション
私は2001年に1回目の脳出血があり、2004年に中里瑠美子さんによる認知神経リハビリテーションをはじめて受けた。
当時リハビリはPTのみ受けていたが、重度の右片麻痺の右手は、緊張で肩以上に持ち上がるようになってしまった。
そこでOTも必要になり、リハビリテーションにいらしたOTの中里さんに指導を受けることになった。

当初受けたリハビリは、今思っても不思議だが、感覚がないと思っているところで感じようとしていた。
重度の右片麻痺に、感覚のない右肩にスポンジを当てていた。
中里さんから、「感じてみて」と言われ、私は頭はぼんやりしていたが、感じないけど感覚を探すことに集中することはできた。
もちろん中里さんは、ない感覚を私に念力か何かで感じさせようとしていたわけではない。

私の感じなくなったところの感覚は、脳出血後もずっと存在していて、怪我などしない限り切断されることなく、そこの神経は脳とつながっている。(中里さんから説明を受けた記憶がある)
そこの神経から脳に伝わった情報は、脳出血で脳は理解できなくなった。
中里さんの「感じてみて」とは、脳にたどり着いている神経からの情報は確実にあるから、探してみて、とおっしゃったと思う。

脳出血を起こした脳でも、自分の感覚を探すことができ、その後のリハビリにつなげることができたのだなあと思う。


私は2回脳出血を起こし、リハビリでの感覚は、1回目のときより2回目の方が強い痛みだと感じる。 
2回目の脳出血の方が障害が多く残っているので、治療の痛みは強いかもしれない。。。
でもその痛みは、自分がわかっていない感覚である可能性がある、と聞いた。
痛みに似た、自分がわからない感覚。
やっかいだが感じてみると、痛みとは別の感覚が混ざっていると感じ、痛みと全く同じじゃない。
ふつう痛みは腹痛・頭痛など身体のトラブルの知らせなので、わからない感覚による痛みだとちょっとほっとしたりする。 でもそうだと言っても確実にそうとは言えないとは思うのだが。

わからない感覚を表現すると、違和感とか不快感だと思っている。
リハビリが進み、この感覚が弱まってくれたらうれしい。
脳出血で入院中、自分には痛みはなく、ある意味幸せだったのかもしれない。
でも脳出血で麻痺になった身体は、リハビリを開始して、ひどくはない痛みがでてきた。
痛みは、自分がわからない感覚だったり、麻痺のために姿勢の悪さに気付かずにいてリハビリ中に気付き、痛みでびっくりしたこともある。
痛みがわかるとは、わからないときよりいいはず、と麻痺のある私は思う。
毎日ひどく痛いわけでもないからである。






コメント (2)
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