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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

この後何が生み出されるか

2007-12-18 | 政治と金

”いざなぎ越え”景気が終焉しているそうである。本物の”いざなぎ”景気は1962年から5年ほど続いたが、この時期には給与は2.2倍になった。良くも悪くも所得倍増したのである。

2002年から、6年近く続いたいざなぎ越え景気は、所得は1.02倍になったそうである。この間の好景気は、リストラによって企業が収益を上げたことによるものである。リストラとは、雇用、債務、施設を切り捨てることである。

この間に、特殊業務に制限されていた派遣職員の規制が撤廃され、一気に正規社員の数が300万人以上も消えてなくなったのである。

当然「格差」が生まれる結果になる。1.02倍になったとされる所得も、格差の拡大があってこの数字である。実態は、好景気といわれながらも、貧困層を大量に生み出すことになったのである。

さて、この後どうなるかついうことである。40年前の、いざなぎ景気の後には「1億総中流」を生み出した。もちろん公害も環境破壊も同時進行していたのであるが、今回の、いざなぎ越え景気の後には、何が生み出されるのであろうか。

前述のように、この景気はリストラによって生み出されたものである。リストラは、労働者(一般庶民)、設備投資、それに債務を切り捨てきた。債務は政府の温かい援助で、救われてさらに巨大になった感すらある。設備投資も、公共事業は削られたものの、安い外材や労働力に支えられて順調に見える。

結局、労働者が企業からは勿論のこと、政府からも切り捨てられた形になって、今日に至っている。

この好景気が生み出した最大のものは「格差」である。かつてのように、庶民に政治のその力を反映させる、活力がない。この背景には、東欧などの社会主義国の崩壊があるが、庶民に政治に対する、反発パワーが失せた現在、このいざなぎ越え景気が生み出すものはさらに、悲惨な格差社会と食糧依存国家と世界的環境破壊であると思われる。

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