そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

相変わらずの構図で

2007-12-30 | 政治と金

いつまで経っても、この国はお金で政治をやろうとする姿勢が変わらない。岩国市の航空母艦移転に反対にたいし、交付金の35億円の交付を政府が見送ったのである。移転反対を貫く井原市長は、辞表提出071226 を引き換えに5度目の予算案を通した。

お金がほしい、そのためには国の言うことを聞けということである。金欲しさに、賛成する人たちと理念を通そうとする人たちが、地方で国の思惑で対立する。

国の金は一時の潤いになるが、地域の健全な産業が生育する土壌を奪うことになる。お金欲しさの事業は産業として定着しない。自立できない地方の多くは、こうした構図からなっている。国の思惑が変わると、切れた凧のように自らを統制できないのである。

その一方で、米軍に対しては「おもいやり予算」とか称して、詳細不明の高額な無条件のお金が支払われる。

合併前の2006年2月に、艦載機移転の賛否を問う住民投票では反対87.4%で、圧倒的な反対意見を国は無視したのである。

移転容認派は、現職の衆議院議員を擁立し、再度立候補する移転反対派の井原市長にぶつけるようである。

地方の時代と何度も言われながらも金で誘導する構図は、三位一体を掲げた地方を切り捨てた小泉改革と裏腹になった同質のものである。

上杉鷹山が地域の産業を興し藩の財政を立て直した産業はいまだに残るが、国家の要請を背景に巨大なコンツェルン資本が作り上げた炭鉱の町は、巨大な債権を残し疲弊している。こうした教訓はいまだに生かされていない。

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