市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

群馬県議選から300日が経過・・・安中市区選出の2議員の互いに真逆な資産構成

2024-02-01 19:20:28 | 政治とカネ
 
2022年6月2日、40年間世話になった安中市役所本庁での退任式で岩井市長をはじめ市職員に別れを告げる粟野好映副市長(64)。このあと県議選出馬の決意を固め、同年10月下旬に出馬を表明。出典:2022年6月3日上毛新聞社。

■昨年令和5年4月9日の統一地方選から早くも10カ月が経過しようとしています。安中選挙区では、3名の候補者が出馬しましたが、激戦を制した2名が現在、県議会で活動しています。

*****選挙結果(選管確定)*****
【安中市】定数2/候補3
得票数(得票率) 氏名  年齢  党派   新旧 当選回数 代表的肩書
7,894(37.4%) 粟野好映 64歳 無所属   新  1回   (元)安中市副市長
6,831(32.4%) 伊藤 清 69歳 自民党(公) 現  3回   党県総務会長
6,386(30.2%) 遠間大和 43歳 無所属(自) 新      (元)安中市議
**********

 新人の粟野県議も、ベテランの伊藤県議も、すでに議員活動に連日勤しんでおられることでしょうが、群馬県議会では、以前より政務活動費に関するモラルハザードが酷いことは、両県議もご存知かと思います。くれぐれも、群馬県議会の公金取り扱いの杜撰な体質に染まらないように願いたいものです。

■当会では、昨年4月の統一地方選前半の県議選の選挙期間中に、マスコミの取材を受けたことがあります。その時の報道記事を見てみましょう。

**********東京新聞群馬・栃木版2023年4月6日08:11
群馬・栃木県議 Q&A 年収は1400万円程度 働きぶり 有権者が監視

  群馬、栃木の両県議選は9日の投開票日に向けて折り返し点を回り、各立候補者が舌戦を繰り広げている。県民の代表として県政運営を担う県議の仕事や待遇についておさらいした。(統一地方選取材班)
 Q 県議会はどのような組織?
 A 地方自治法九六条は県議会の権限に十五項目の議決事項を定める。特に重要なのは条例の制定・改正・廃止と、予算の制定だ。行政運営は法令と予算が根拠となるので、県が政策を進めるには県議会の議決を受けないといけない。執行機関の県と、議決機関の県議会とで「車の両輪」になっている。
 Q 年間にどれぐらい仕事をするの?
 A 定例会が群馬県は年三回、栃木県は四回開かれ、県議は本会議や常任委員会に出席する。二〇二二年度の定例会日数は群馬県が計百三十三日間、栃木県は百日間だった。ただ、特別職地方公務員の県議は勤務時間の定めがない。閉会中でも所属する常任委員会の所管事項に関する会合や現地視察、有権者からの請願や陳情への対応などをしている。
 Q 収入はどれぐらい?
 A 報酬や民間のボーナスに当たる期末手当は両県とも条例で決まり、年収だと両県議とも一般の議員は約千四百万円になる。報酬とは別に、議員活動の経費に充てる「政務活動費」も会派単位で支給される。現地視察の交通費や政策立案に必要な資料の購入、研修会・講演会開催といった使途を想定する。政党や選挙活動、生活費には使えない。
 Q けっこう手厚いように思えるけど。
 A あまりに低額だと生活を維持できず、富裕層や世襲、特定団体の後ろ盾があるといった人物しか議員になれないとしたら、政治参画の道を狭めかねない。
 一方、待遇にふさわしい仕事をしているかは、有権者が絶えず監視する必要がある。市民オンブズマン群馬事務局長の鈴木庸さん(71)は「議会情報にアクセスしやすくするなど公開度を高めると同時に、有権者も関心を持ち続けることで緊張感が生まれる」と指摘した。
 Q 政務活動費をめぐる不祥事はときどき報じられるね。
 A 「第二の報酬」という指摘もあり、一六年には富山市議会で大規模な不正受給が発覚。群馬県議会でも昨年十二月、白紙領収書を使って申請した議員が引責辞職した。年一回提出される収支報告書と領収書のコピーを群馬県議会はウェブサイトで公開しており、栃木県議会も二四年度から前年度分の公開を始める。
 鈴木さんは「使途の厳格化と、不正使用時は会派の連帯責任で全額不支給や減額といったペナルティーが必要だ」と話す。
**********

■上記の記事の中で、赤字で示してあるとおり、群馬県議会では令和4年12月に立憲民主党所属の太田市区選出の議員が、とんでもない不祥事件を起こしました。

**********上毛新聞2022年12月17日11:00
白紙の領収書を使い政務活動費を申請 12万円を受給 太田市区選出の八木田県議
 太田市区選出の八木田恭之県議(60)が、同市内の電気製品などを扱う店に金額の入っていない白紙の領収書発行を依頼し、2021年度の政務活動費の申請に使っていたことが16日分かった。この店から電子機器や事務用品を購入したと記入し、政活費約12万円を受給したが、店側はこれらの商品を「扱っていない」とした。八木田氏は白紙の領収書を依頼したことを認めた上で「他の店で買ったのかも知れない。間違いであれば修正する」としている。
 八木田氏が所属する県議会会派リベラル群馬の21年度政務活動費収支報告書によると、21年4月~22年2月、この店から八木田氏の事務所や同会派宛ての領収書計8枚が添付されている。このうちパソコン周辺機器やプリンター、トナーインクの購入費とされる5枚(計16万393円分)について、同会派を通じて八木田氏側に政活費計12万4398円が支出されている。

**********朝日新聞デジタル2022年12月20日11:07
白紙の領収書を使って政活費を申請 群馬県議「別の店で購入した」
 群馬県議会の会派「リベラル群馬」に所属する八木田恭之県議(60)=太田市区選出、1期目=が、2021年度に交付された「政務活動費」の一部を、白紙の領収書を使って申請していたことがわかった。19日、八木田氏が取材に対して認めた。電機店からもらったといい、「別の店で購入した物品の領収書をなくしたため、利用した例があったと思う」などと説明している。
 リベラル群馬が県に提出した、所属議員の21年度分の政活費領収書によると、八木田氏は太田市内の電機店の領収書8枚を会派に提出し、政活費計18万4158円を受け取った。
 領収書の宛名には「八木田恭之事務所」や「リベラル群馬」、ただし書きには「ワイヤレスメガホンレンタル代」「トナー代」「空気清浄機代」などとそれぞれ記されている。
 この電機店の店主は、八木田氏の自宅のアンテナを修理したことはあるが「物を売ったことはない」とし、領収書に記されている商品には店で扱っていないものも含まれると指摘。「八木田氏から1年以上前くらいに『月3千円ぐらい経費で落としたい』と頼まれ、困っているんだろうなと思い、宛名や金額が入っていない領収書12枚を渡してしまった」と話す。
 八木田氏は、電機店から受け取った白紙の領収書を使ったと認めたうえで、枚数などの詳細は「確認中」とし、今後返金など必要な対応を検討すると話した。(柳沼広幸、川村さくら)

**********朝日新聞2022年12月29日10:45
白紙領収書を利用、八木田県議が辞職
 白紙の領収書を使って政務活動費を申請し、受け取ったことを認めていた八木田恭之県議(60)=太田市区選出、リベラル群馬、1期目=が28日、政務活動費の収支報告書の訂正届と議員辞職願を県議会へ提出した。同氏が文書で発表した。辞職は同日付で議長に許可された。
 議会事務局によると、訂正届は過去2年度分の政務活動費のうち計22万8558円を減額するという内容。すべて太田市内の電機店の領収書をもとに支給された分だった。同事務局は八木田氏に返金のための納入通知書を渡したという。
 八木田氏は文書で、「支給済みの該当額の返還が決まったため、自らの責任として議員辞職を願い出た」とし、「後日改めて皆さまへのご説明の場を設定」するとした。(川村さくら)

**********毎日新聞2023年1月20日
八木田元県議が謝罪 白紙領収書 立憲に離党届提出 /群馬

 ↑白紙領収書を使った経緯を説明する元県議の八木田恭之氏(右)と後藤克己・立憲民主党県連会長=太田市で2023年1月19日、川地隆史撮影
 白紙の領収書を使って政務活動費を受け取ったとして、先月県議を辞職した八木田恭之氏(61)は19日、地元の太田市で記者会見し「支援者の期待に背いてしまい、大変申し訳ない」と謝罪した。4月の県議選には出馬せず、所属していた立憲民主党に離党届を提出したという。
**********

 太田市区選出の八木田恭介県議の素行については、以前から問題視されており、当会のブログでも警鐘を鳴らしていました。次のブログ記事をご覧ください。

○2020年9月22日:八木田恭介県議と萩原渉県議の政務活動費及び旅費の二重請求について住民監査請求

■一方で、2022年の県知事と県議の所得等報告書が令和5年7月3日に公開されましたが、山本群馬県知事が2009万円、県議平均は1412万円で、前年の2000万円、1411万円より微増しました。

 しかし、県議の実際の所得は、ほかにもあります。例の政治活動費と呼ばれる「第二の給与」ともいうべき特典です。次の記事をご覧ください。

**********上毛新聞2023年2月5日12:00
議員の政活費 政策調査の支出割合が縮小、5年で10分の1に 広報費は拡大傾向《深層報道+》




県議の政務活動費の報告書。事務所費や光熱費など「活動補助」の支出が6割を超える
 議員の能力向上や議会機能を強化するための経費として支給される政務活動費(政活費)。群馬県では県と13市町の議会が導入している。議員が地域の課題をくみ取って政策に反映させられるよう、ある程度の裁量が認められているが、調査研究や政策立案のための支出は縮小しているのが現状だ。政活費受給を巡る不正が発覚するたびに運用指針が厳しく見直されている一方で、議員活動の萎縮を指摘する声もある。
■活動補助が最多
 県議には約1200万円の議員報酬とは別に、1人当たり年360万円の政活費が支給される。
 それぞれ条例で金額を定めており、市では前橋120万円、高崎100万円、太田43万円、伊勢崎42万円、桐生38万円で、他の7市は10万~24万円。町村では大泉が唯一、15万円を支給する。高崎は新型コロナウイルス感染症対策費に充てるとして、期間を限定して3割削減している。
 県議会では2021年度、総額1億6860万円が支給された。使い道の内訳は人件費、事務所費などの「活動補助費」が63.8%と最多。議会の活動を住民に伝える「広聴・広報活動費」が34.4%。「政策調査研究・政策立案活動費」は1.8%にとどまった。使い切れなかった1450万円は県に返還された。
**********

 上述の八木田恭介議員も、この第二の給与を財布代わりに使いたいがため、白紙の領収書という古典的な手法を使って、公金をくすねていたわけです。本来であれば横領や着服ですから、議会事務局は県警に被害届や告発状を出すべきところです。しかし、一般と特別の違いはあれども、ともに公務員という立場で、そうした「過激な」対応はしません。だから、逮捕も、送検も、起訴もされないわけです。

■話を戻しますと、安中市区選挙区の市民から、信任を得て県政に派遣された2名の県議については、まだ県議に就任後1年が経過していないため、所得等報告書や政務活動費報告書はまだ議会事務局に提出されていません。唯一、提出されて公開されているのが資産等報告書です。

 そのため、当会は昨年11月2日に群馬県議会事務局を訪れて、安中市区選出の2名の見地の資産等報告書等を閲覧しました。


 その結果、興味深い情報を得ましたので、ご報告します。

■はじめに、伊藤清県議の資産等報告書を閲覧しました。















■続いて、粟野好映県議の資産等報告書を閲覧しました。



















■以上のとおり、伊藤県議は預金10万円としか記載していません。ほかに固定資産も動産も何も所有していません。収入は県議としての報酬や政治活動費等を得ているので、日常の暮らしや、政務はやっていけるでしょうが、10万円の定期預金、もしくは家で10万円を貯金箱に入れているというイメージです。

 他方、粟野県議は、預金も232万円余ありますが、それ以上に投資や保険に注力しています。それも株式などの金融商品などの流動性の高い方法で運用していることがわかります。

 安中市の職員として、総務部長という激務や、その後の副市長という重責を担いながら、どのように株式を運用してきたのか、大変興味を抱いた当会は、直接、粟野県議に質問することにしました。そして、令和5年11月8日付けで次の公開質問状を粟野県議に郵送しました。

*****11/8公開質問状*****
                         令和5年11月8日
〒379-0134群馬県安中市簗瀬468-10
群馬県議会議員 粟野好映 様

                   〒379-0114群馬県安中市野殿980
                   市民オンブズマン群馬  代表  小川 賢
                   TEL: 090-5302-8312
                   FAX: 027-381-0364

資産等報告書記載の有価証券の内訳等について(公開質問)

拝啓 日々益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
 本年3月31日告示・4月9日投開票の群馬県議会議員選挙(安中市区)で見事当選されたことを心よりお喜び申し上げます。あれから7か月が経過しようとしていますが、県政の舞台でますますのご活躍を常にご祈念申し上げております。
 さて、群馬県のホームページ「議員の紹介」で貴殿のHPにリンクがあり拝見したところ、「群馬県議会議員の資産公開」として、<上毛新聞の記事がわかりやすいので、転載させていただきます>とのコメントとともに、次に示すとおり上毛新聞記事の写真と文章が載っておりました。
【記事の写真】

【記事の文章】
「4月の改選で当選した群馬県議50人の本人名義の資産が、県条例に基づき公開された。土地、建物、預金などを合わせた1人当たりの平均資産額は1701万円で、前回(2019年、3070万円)に比べて4割超減少した。前回資産が多かった上位10人のうち、半分の5人が引退したことなどが要因。今回最も多かったのは久保田順一郎氏(自民)で2億2383万円だった。
 資産額が1億円を超えたのは久保田氏と、森昌彦氏(同)の1億324万円、5000万円以上1億円未満は井田泉氏(同)の5124万円。1000万円以上5000万円未満は17人、100万円以上1000万円未満は20人、0円は7人だった。
 公開は県議の任期開始日から100日以内の資産報告を義務付ける「政治倫理の確立のための群馬県議会議員の資産等の公開に関する条例」に基づいて行われた。改選に伴い、各議員が任期開始日となる4月30日時点の資産を報告した。」
 このうち、弊職は、貴殿の「有価証券」及び「株券」について、さらに詳しく知りたいと思い、11月2日に議会事務局総務課を訪れて、資産等報告書を閲覧しました。
 つきましては、公務ご多用のところ誠に恐縮ですが、貴殿が保有する株券のそれぞれの額面金額と購入時期について、別紙「ご回答用紙」にご記入していただき、FAXにて、遅くとも11月24日(金)までに、上記連絡先まで送信いただけますと幸いです。なお、当日までにご回答いただいた場合、あるいはいただけない場合、その回答内容あるいは事情について、広く公表させていただくことをあらかじめご了承ください。  
                         敬具

別紙:ご回答用紙
 
**********

 すると、期限日の令和5年11月24日金曜日の17:55に筆者の携帯に着信がありました。たまたま中央線快速電車に乗っていて、新宿駅を出発したあたりで、「誰かな」と思いつつ、電車内でしたのでどうすべきか迷ったものの、最後尾の車両だったこともあり、割合空いていましたのでそのまま応答したところ、なんと粟野県議からでした。

 「議会開催中なのにわざわざ電話をいただくなんて」と恐縮した次第ですが、県議は「小川さんから手紙を頂戴していた件なんだけど」と話を切り出しました。

 走行中の車内のためやかましく、よく聞き取れませんでしたが、県議がおっしゃるには「資産公開の条例では、株券の銘柄と株数の開示が義務付けられているので、それ以上詳しい情報の開示は差し控えたい」とのことでした。

 筆者は「公務でお忙しいでしょうから、額面には〇をつけるだけで済むように、また、取得時期については記憶の範囲内でお願いしたのですが、ダメでしょうか」と再度お願いを試みましたが、県議は「条例の範囲内ということで」を繰り返すばかりでした。

■以上のように、安中市区選出の県議のお二人は、それぞれ、資産の金額や運用手段が非常に個性的です。少なくとも、粟野県議に関して言えば、時価1685万円相当の優良株をお持ちなので、政務活動費を不正に騙取した八木田恭介・元県議のような妙な出来心にかられる心配はないと言えます。

 当会は、今後も、県議の所得等報告書や政務活動費報告書などを適宜点検する必要性を痛感しております。また、県民の皆さんからの情報提供もいつでもお待ちしております。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※関連記事
**********上毛新聞2023年4月9日23:13
 《群馬県議選安中市区》粟野氏が初当選

初当選を果たし、喜ぶ粟野氏(右)
 9日午後9時5分ごろ、当選の知らせが安中市安中の粟野好映氏の選挙事務所に伝わると、集まった支持者は歓声を上げ、喜び合った。
 元安中市副市長。陣営は「選挙経験ゼロの素人集団」と手探りで準備を進め、3候補が2議席を争う選挙戦に挑んだ。
 期間中は自民公認の現職と、自民推薦の元市議を相手に、草の根活動を展開。一職員から副市長まで務めた40年の行政経験を前面に「市民の声を県政に届けたい」と力強く訴え、支持を集めた。
 初当選を果たした粟野氏は「皆さんの支えで勝ち抜くことができた」と感謝し、「ゴールではなくスタート。市民、県民のため精いっぱい務めることが皆さんへの恩返し」と決意を新たにした。

**********上毛新聞2023年4月9日23:08
《群馬県議選安中市区》伊藤氏が3選
 
だるまに目を入れる伊藤氏
 9日午後9時5分ごろ、安中市安中の伊藤清氏の選挙事務所では、僅差の2位当選に支持者からどよめきが上がった。
 伊藤氏は自民系他候補と票を分ける苦しい戦いであったとし、「応援してくれた皆さんの力のおかげ。西毛広幹道を核とした安中のまちづくりなどに寄与したい」と話した。
 選挙では自民党県連の要職経験を強調し、市議時代からの豊富な人脈で国政や県政との橋渡し役をアピール。市内全域で手堅く支持をまとめた。
**********
コメント (2)
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台湾のインバウンド客誘致に血道をあげる安中市に群馬県台湾総会が新年会案内状を送付

2024-02-01 07:16:22 | 国内外からのトピックス

昨年2月5日の新年会の様子。詳しくはこの記事の末尾参照。↑

■安中市は、高崎と軽井沢に挟まれており、これまで両方の間で埋没してきた感があります。しかし、安中に隣接する軽井沢は国際級のブランドを誇り、コロナ過の鎮静化により昨年から逸早く海外からのインバウンド客が戻り始め、今ではすっかりコロナ禍以前の活況を呈しております。

 こうした中、安中市では、少しでも軽井沢への海外からの旅行客、とりわけ台湾からのインバウンド客を一人でも多く安中に引っ張ってこようとあの手この手のアイデアを企画していますが、なかなか成果はすぐには上がらないようです。

 それもそのはずで、安中市はこれまで台湾との関係に重きを置いてきていませんでした。

■筆者は、これまで台湾には1976年1月1日に最初に降り立ってからプライベートや仕事で計70回近く訪問しています。

 かつて1992年頃、筆者は当時、安中市が募集していた「市政モニター」に応募して参加したことがあります。その際、筆者の台湾における姻戚関係のルートを使って、安中市との姉妹都市に関心のある台湾の自治体を探してもらいました。

 すると、台中県の台中市と豊原市の間に位置する潭子郷の郷長(首長のこと)が関心を示し、すぐにでも安中市と姉妹都市提携を結びたいと言ってきました。筆者はさっそく市政モニターとして、安中市の当時の小川勝寿市長に提案書を提出しました。当時、安中市は海外の自治体との姉妹都市提携はどこともしておらず、距離的にも近く、親日国であることから、筆者は台湾との提携がうってつけと考えたからです。

 しかも、台湾側はすでにトップの郷長が、極めて乗り気でした。しかし残念ながら、安中市は筆者に対して何の回答も見解も示しませんでした。

 その後、潭子郷は、2020年12月25日に台中市と合併し、潭子区となりました。もし、32年前に安中市が潭子郷と姉妹都市提携を結んでいたならば、今、安中市は台湾第3の都市の台中市と姉妹都市の関係にあったわけで、安中市としては、取り返しのつかない失敗をしたことになります。

■さて、過去のことを言っても仕方がありません。筆者も安中市の観光課や商工課に台湾のインバウンド客誘致の重要性をアピールしてきたのですが、その中で、以前から気になっていたことがあります。

 実は筆者が書記を務める群馬県台湾総会では、これまで県庁1階ロビーで毎年台湾フェアを行ったり、県内各地の国際交流イベントに参加したりして、台湾と日本の橋渡しの役割を果たしてきました。その際、台湾とゆかりのある次の人物を紹介してきました。

●1:中島長吉(1871~1895)
 1895年の領台と同時に教育者伊沢修二が中心となって、台湾での教育の礎をつくった芝山厳学堂で、匪賊に襲われ亡くなった六人の日本人教育家「六氏先生」のうちのひとり。この時、同じく犠牲になった楫取道明は父親が群馬県令。

●2:羽鳥重郎(1871~1957)
 後藤新平に請われて風土病の対策に大活躍した医学博士。

●3:羽鳥叉男(1892~1975)
 重郎の甥で戦争末期の台南市長を務めた。台南の名だたる古跡を日本の軍部の破壊命令と米軍の空爆から守ったことで有名。

●4:新井耕吉郎(1904~1946)
 南投県日月潭の茶畑にインドアッサム地方から紅茶の苗木を移入して改良を重ね、台湾紅茶の父と言われた農林技師。

●5:石坂荘作(1870~1940)
 台湾初の夜学校「基隆夜学校」を創設し、台湾人、日本人を問わず勉強の場を無料で提供。

●6:周再賜(1888~1969)
 台湾生まれで、前橋市に1925年初の女学校を創った。その後40年にわたり校長を務め女子教育に貢献。

■上記の2~6までの人物は、前橋市、沼田市、東吾妻町の出身者で、どの自治体も胸像を設置したり、市のパンフレットに記載したりして大切に顕彰しています。

 ところが、昨年11月、安中市松井田支所を訪れて、観光課長や商工課長と話した際に、「(上記1の)中島長吉のことをご存知ですか」と訊いた時に、二人とも「いや、知らないんだけど」と言われたので、大きなショックを受けました。

■そこでさっそく、帰宅後、商工課長宛に次のメールを発信しました。

*****2023/11/08市商工課あて発信*****
From: masaru ogawa <ogawakenpg@gmail.com>
Date: 2023年11月8日(水) 15:26
Subject: 松井田町五料の信越線踏切脇にある中島長吉記念碑について
To: <kurashige@city.annaka.lg.jp>

安中市商工課長
倉繁様

本日は突然の訪問にもかかわらず、面談くださりありがとうございます。
さて、話の中で触れさせていただいた、台湾で六氏先生として有名な中島長吉氏について、群馬県台湾総会が展示しているパネルの写真がありましたので、取り急ぎ添付してお送りします。
ぜひ、台湾の教育分野で命を賭して貢献した地元の誇るべき先人の功績に脚光をあてていただきますよう、よろしくお願いします。

【中島長吉】
六氏先生の一人 身命捧げ 台湾教育の礎に
 中島は明治4年(1871年)、碓氷郡五料(安中市松井田町)に生まれた。8歳の時に五料小学校へ入学し、一年間で四学年飛び級し11歳で卒業した。16歳の時「天保銭25枚拝借」と書き置きして上京したが、家出人として本郷署に連行された。
 署長に才能を見込まれ、東京師範学校に入学することができ同校を優秀な成績で卒業、麹町富士見小学校訓導となったが、張滋昉に中国語を学び、日清協会を設立したこともあり、日清戦争が起こると、近衛師団第四連隊陸軍通訳として台湾へ渡った。
 伊沢修二学務部長に認められ、芝山巌(しざんがん)学堂(現在の士林国民小学校)に奉職した。伊沢は台湾の近代教育のため同学堂を建て、優秀な日本人教師を募った。中島長吉はその一人であったが、伊沢が帰国していた明示29年(1896年)元旦にゲリラの襲撃を受けて、楫取道明、井原順之助、関口長太郎、桂金太郎、平井数馬らとともに殺害された(芝山巌事件)。
 土地の人達によれば「先生は金持ちだと思われて襲われた」もので、掠奪行為の犠牲者となった。危険が身辺に迫ることなど少しも意とすることなく、身命を捧げた教育者の存在が台湾教育の礎石となり、6名は「六氏先生」として祀られるようになった。

安中市野殿980
群馬県台湾総会
書記 小川賢(おがわ・まさる)
090-5302-8312

*****2023/11/08市商工課から受信*****
From: 安中市商工課 倉繁 <kurashige@city.annaka.lg.jp>
Date: 2023年11月8日(水) 18:08
Subject: 【お礼】Re: 松井田町五料の信越線踏切脇にある中島長吉記念碑について
To: <ogawakenpg@gmail.com>

=======================================
個人情報保護の観点から、宛先を1件ずつ送信しています。
=======================================
小川 様

大変お世話になっております。
安中市 商工課の倉繫です。

本日は市行政に関するご提案をお聞かせいただいたうえ
早速に資料をご提供いただきましてありがとうございます。

松井田に住んでいながら、偉大な先人の功績を知らず
恥ずかしい限りです。
今更ながら知ることができたことに心より感謝いたします。
機会を見て碑を探しに行こうと思います。

またお気づきの点やご提案がありましたら是非お聞かせください。
今後ともよろしくお願いいたします。

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
安中市
みりょく創出部 商工課
倉繁 亨(くらしげ とおる)
〒379-0292
群馬県安中市松井田町新堀245(松井田庁舎)
TEL027-382-1111(代表) 内線2630
FAX027-386-4111
E-mail:kurashige@city.annaka.lg.jp
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

*****2023/11/08市商工課あて発信*****
From: masaru ogawa <ogawakenpg@gmail.com>
Date: 2023年11月8日(水) 20:58
Subject: Re: 【お礼】Re: 松井田町五料の信越線踏切脇にある中島長吉記念碑について
To: 安中市商工課 倉繁 <kurashige@city.annaka.lg.jp>

安中市商工課長
倉繁様

毎々お世話になります。
ぜひ訪れてみてください。
場所は、西松井田駅から横川駅に向かって3番目の山岸踏切のすぐ脇です。
以前訪れた際に撮った写真を添付しますので参考にしてください。





群馬県台湾総会
書記 小川賢
**********

■ことほどさように、安中市は外部の観光コンサルタントに外注してまで、いろいろなインバウンド事業のアイデアを募って、試行錯誤していますが、肝心の市内にある歴史的な偉人の情報にはまったく無頓着だったことがわかります。

 他方、県内の他の自治体、とりわけ、前述の前橋市や沼田市、東吾妻町はもとより、温泉好きな台湾人をとりこむべく台南市に職員を常駐派遣してまでPRに注力したみなかみ町、同じく伊香保温泉を擁し、台湾の高雄に開山した仏教団体・佛光山寺が日本総本山として2018年に建立した「法水寺」がある渋川市、そして群馬県台湾総会の拠点がある伊勢崎市、さらには利根川を隔てた本庄市も台湾との交流が活発です。そのため、これ等の自治体から首長が自ら、当会主催の旧正月を祝う新年会に参加されています。

■昨年もコロナ禍の中で、制限を受けながらも新年会を開催しましたが、残念ながら安中市長に案内状を差し上げたにもかかわらず、多忙を理由に参加いただけませんでした。

 そのため、コロナが5類指定され行動制限が解除された後、初めてとなる新年会をさらに盛り上げようと、今年も群馬県知事をはじめ、前橋市、高崎市、伊勢崎市、渋川市、安中市、沼田市、みなかみ町、東吾妻町の首長あてに案内状を差し上げました。

 安中市長宛の案内状は次のとおりです。

*****1/10安中市長宛案内状*****
                          令和6年1月10日
〒379-0192 群馬県安中市安中1-23-13
安中市長 岩井 均 様

             〒372-0039 群馬県伊勢崎市ひろせ町4084−6
             群馬県台湾総会
             会長 頌彦真賢
              電話:090-8804-2409(事務局)
              FAX:0270-21-7337

         台湾総会新年会のご案内
頌春 新年の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
 さて、5月8日の新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に引き下げられ、社会が正常化し、人流が活発化し、商流も回復しております。
 弊会も、明るい新年を迎えるべくいくつかのご案内(同封のチラシをご参照ください)と併せて、下記のとおり、新年会のご案内をさせて頂きたく存じます。
 新年会当日は、東京農大二高の吹奏楽部エメラルドナイツ(翡翠騎士)に出演していただきます。既にご存知の通り、彼らは台湾政府等の招きで訪台し、10月10日の台湾建国記念日(双十節)に総督府前で披露したパフォーマンスは台湾国内で大きな旋風を起こしました。
 その壮大な演奏を、群馬県台湾総会の新年会のオープニングで、群馬県民及び台湾出身の皆様に体感して頂きたいと念じて企画したものです。ぜひこの機会に大勢の皆様方のご出席を心よりお待ちしております。
 末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈りしつつ、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

                記
          【台湾総会新年会2024】

1 日時:令和6年2月18日(日)    10:45より受付
                     11:30より開会
2 場所:伊勢崎プリオパレス 
     群馬県伊勢崎市昭和町3827 電話番号:0270-25-4122
3 会費:大人¥6000(中学生以上)

✳︎参加の可否について、お手数ですが弊会事務局あてに電話もしくはFAXにて2月4日までにご連絡ください。
**********

■今年の群馬県台湾総会には、昨年に引き続き台北駐日経済文化代表処の駐日代表(大使に相当)の謝長廷氏が参加されることになっています。謝長廷氏は、京都大学大学院への留学経験をお持ちで、その後弁護士になり、1979年に台湾民主化の契機となった美麗島事件の弁護を担当したことで政界入りし、民進党の政治家として、行政院長(首相)を務めた経験をお持ちです。

 また、台湾と様々な分野で交流をしている各団体の関係者のかたがたも多数、参加いただいています。

 新年会の様子は後日ご報告する予定です。

【2/8追記】
 新年会まであと10日と迫りました。現在、当会会員が総力を挙げて、式次第や飾り付け、出し物など準備作業を着々進めているところです。ところで、現時点で、新年会への参加意向を表明されているのは伊勢崎市長、沼田市長、前橋市議会議長、伊勢崎市議会議長、中曾根康隆事務所、元代議士、県地域外交課、県観光物産国際協会などです。また、昨日、2月4日執行の前橋市長選で落選されたばかりの山本市長からも出席通知をいただきました。ちなみに、山本市長の任期は2月27日ですので、任期をあと6日残した時点でどのようなご祝辞を頂戴できるのか、楽しみです。なお、安中市長からの参加連絡は現時点でまだ事務局に届いておりません。

【群馬県台湾総会書記からの報告】

※参考情報1「安中市のインバウンド誘致の昨今」
**********群馬テレビ2024年1月27日18:52
「温泉マーク発祥の地」磯部温泉 温泉文化を体験するモニターツアー 群馬・安中市

 インバウンドを取り込もうと、温泉マークの発祥の地である安中市の磯部温泉で温泉文化を体験するモニターツアーが開かれています。
 モニターツアーは磯部温泉組合が、インバウンド需要が増加するなか、海外の人に温泉文化を体感し学んでもらおうと、27日から2日間にわたって開かれているものです。県内外から、ツアーやインバウンド事業の関係者、報道関係者ら10人が参加しました。
 初日は磯部温泉の鉱泉水を使用して作られる名物の磯部せんべいの店舗を訪れ、試食や見学が行われたほか、温泉マークが描かれたカレーやプリンを味わい、食を通して安中の魅力に触れました。
 また、恵みの湯では塩分濃度が高い磯部温泉の特色を活かしたデトックス効果の高い「砂塩風呂」の体験も行われ、参加者は温泉文化を体感していました。
 磯部温泉組合では、今回のモニターの意見や課題を踏まえ、4月にインバウンド向けの事業の実施を目指すということです。

*********東京新聞2023年8月28日08:03
碓氷峠鉄道施設 東軽井沢温泉 安中市観光機構、訪日客向けに新プラン

訪日客誘客に向け開かれた実施委員会=安中市で
 インバウンド(訪日客)の誘客・消費拡大を目指し観光庁が公募した「観光再始動事業」で、群馬県安中市観光機構の事業プラン「日本一の紅葉を楽しむ『碓氷峠登山鉄道アトラクション』及び『東軽井沢温泉』の高付加価値化プログラム造成事業」が採択された。ターゲットの台湾で旅行商品の販売が始まり、同市の磯部温泉で事業の実施委員会の初会合が開かれた。(樋口聡)
 再始動事業は、非公開の文化財、通常立ち入りが許可されていないエリアの公開や、異なる観光資源をこれまでにない形で連携させるなど、高付加価値の取り組みが対象になる。
 機構の提案は、国重要文化財の碓氷峠鉄道施設と、東軽井沢温泉と銘打った磯部温泉が軸で、唱歌「もみじ」の舞台とされる碓氷峠の紅葉が見ごろになる十月下旬に開催。旧熊ノ平駅構内隧道(ずいどう)で無声映画を見る「カツベンシアター」をはじめ、EVレールカートや紅葉狩り、トロッコ列車を体験し、磯部温泉に宿泊するプランなどを用意する。
 支援見込み額千百万円を活用して、プランの整備や文化財を次世代につなぐための観光循環サイクルを構築し、広域観光のブランド化を目指す。

**********上毛新聞2023年8月7日11:30
安中市観光機構が訪日客に学び体験を提供 鉄道、温泉の価値高める《ONSEN 無形文化遺産へ》
 群馬県安中市観光機構(武井宏理事長)は、碓氷峠の鉄道文化遺産と温泉マーク発祥の磯部温泉の価値を高める取り組みを始める。台湾からのインバウンド(訪日客)をターゲットに据え、かつて登山列車として走った電気機関車「EF63」の乗車や廃線での散策を組み合わせた回遊体験などを企画。温泉文化の学び体験を提供し、隣接する長野県軽井沢町と一体的な観光誘客の実現を目指すといった多彩なプログラムでPRしていく。
 この取り組みは、観光庁の観光再始動事業に採択され、補助金1100万円を活用する。地域の活性化につなげ、連携して有効活用できるよう、同機構のほか、磯部温泉組合や観光商工の関係者らで組織する実施委員会を発足させ、7日に第1回会合を開く。
 具体的なプログラムとして、「碓氷峠登山鉄道アトラクション」と銘打った回遊体験を10月に予定する。唱歌「もみじ」の題材となった紅葉の名所「旧熊ノ平駅」や「めがね橋」周辺に広がる紅葉の中で、ウオーキングや電動レールカートの乗車体験を行う。
 普段立ち入ることができない廃線区間を特別に開放。碓氷峠鉄道文化むらに車両が保存されている「EF63」を活用した限定の乗車体験を企画する。
 トンネルを映画館に見立てた活弁士による無声映画の上映は、旧熊ノ平駅近くにある約130年前に造られたれんがトンネルで実施する。築造された明治期に日本の娯楽文化だった無声映画を見て、近代文化の発展とともに進化してきた映画の歴史を体感。鉄道文化遺産の新たな観光資源としての活用や魅力を探る。
 一方、磯部温泉は現在、「温泉ビギナー」の訪日客向けに入浴方法やマナーなどを伝える温泉文化体験のメニュー作りを進めている。国際リゾート都市、軽井沢にはない温泉情緒ある街を「東軽井沢温泉」として海外に発信し、温泉文化を学んでもらう。台湾の国花がウメであることから、市の名所、秋間梅林のウメをふんだんに使ったギフトセットも開発する。
 同機構は「鉄道と温泉の文化遺産を、観光客と地域が一体となってつくり上げる日本を代表するサステナブル観光エリアとして成長、ブランド化を進める」としている。

**********群馬テレビ2023年08月07日
鉄道・温泉でインバウンド誘客へ 群馬・安中市で新観光事業

 碓氷峠の鉄道遺産や温泉の価値を高めることで、台湾からのインバウンドをさらに進めようという安中市観光機構が行う事業の実施委員会が7日、初めて開かれました。
 安中市観光機構では、台湾からのインバウンド客をターゲットにした観光事業で、観光庁の「観光再始動事業」に応募、今年6月に採択されました。
 この事業を進めるため、安中市観光機構や磯部温泉組合などで実施委員会を作り、7日、最初の会議が開かれました。
 今回の事業は、紅葉の時期に実施予定で、かつて登山鉄道として活躍した電気機関車の乗車体験や廃線ウォークなどを組み合わせた回遊体験を計画しています。
 また、磯部温泉街で足湯や鉱泉豆腐といった温泉文化を体験し、満喫してもらうメニューも盛り込む予定です。
 7日の会議では事業の内容などが説明されたほか、進捗状況も報告されました。この事業はすでに台湾の旅行会社に提案し、10月下旬と11月上旬に実施することが決まっていて、今後、さらに詳細を決定していくということです。

**********観光経済新聞2023年1月30日
サステナブルな地域づくりやインバウンドの誘客目指す 安中市観光機構がモニターツアー

廃線ウォークは安中ならではの観光体験の一つ。「幅広い年代の方にご参加いただいている」と同機構の上原将太さん
 安中市観光機構(群馬県)は12月3、4日、「台湾と安中を繋(つな)ぐ鉄道遺産グローカルサステナブル事業」に係るモニターツアーを実施した。鉄道をはじめ食、温泉などの地元の観光資源を磨き上げ、サステナブルな地域づくりや、国内のほか台湾などからのインバウンド誘客強化を図る。
 今回の事業は、碓氷峠の重要文化財を含む鉄道遺産の保全の観点から、同資源による商材を企画、管理し、訪日顧客の獲得、地域の保全活動推進を目指すもの。モニターツアーには日本のほか、台湾からも参加者を募り、各エリアを巡った。
 碓氷峠廃線ウォークは、1997年に廃線となった信越本線の横川―軽井沢区間でウォーキングを楽しめる体験型観光コンテンツ。スタッフから渡される音声機器を片手に、ガイドの解説に耳を傾けながら廃線を歩くと、かつての情景が浮かび上がり、碓氷峠の歴史を感じるひと時を堪能できる。
 東日本最大の梅の生産地の一つである秋間梅林では、梅シロップ作りや梅の草木染めなどの体験プログラムを用意している。安中市内の磯部温泉は温泉マーク発祥の地として知られる。
 意見交換会で安中市観光機構の武井宏理事長は「地元資源の磨き上げを通し、観光の側面から持続可能な社会づくりに貢献していきたい」と抱負を述べた。

体験で作った梅シロップ

**********観光経済新聞2021年11月3日
安中市観光機構、台湾人誘客へモニターツアー

横川-軽井沢間を歩く廃線ウォーク
★廃線ウォークなど地域の魅力アピール★
 群馬県の安中市観光機構(安中市DMO、武井宏理事長)は16、17日の2日間、観光庁支援による「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進にむけた実証事業」で、モニターツアーを行った。
 主にコロナ収束後の台湾人旅行客誘致を目的として実施。KOL(キーオピニオンリーダー)と呼ばれる在日台湾人インフルエンサー5人に加え、台湾系旅行会社のKKDAYジャパン、JTBなどから計13人が参加した。
 全体のコーディネートはインバウンド観光プラットフォーム事業のWAmazing(ワメイジング)社が行った。
 行程には、旧JR信越線の横川―軽井沢間を歩く「廃線ウォーク」や秋間梅園での「梅ジャム・梅シロップ作り体験」、磯部煎餅の製造販売4店舗を巡る食べ歩き体験「磯部煎餅サクサクウォーク」、磯部温泉の持つ塩分やミネラルを含んだ砂を使った砂風呂「ホワイト・ホット・ソルト・サンド・バス」体験などを盛り込んだ。20~30代の台湾個人旅行客を中心ターゲットに据えたコース設定にした。
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※参考情報2「潭子区」
**********Wikipedia
 潭子の旧称は「潭子●(土へんに乾)」であり、1920年に「潭子庄」と改称され現在の地名となった。元来は拍宰海族の活動地域であり「阿里史社」と称されていた。当時は住人もまばらであったが、清代の康熙年間末になると漢人による入植が開始された。
 雍正年間には岸裡社通事の張達京著により大規模開発に着手「六館業戸」が成立し、その兄弟張達朝、張達標を初め同郷人を数多く入植させた。
 清初、潭子郷は諸羅県猫霧●(木へんに朿)堡岸裡社に帰属していたが、雍正年間に彰化県が新設されると東、西堡に分割され、乾隆中期以降は●(木へんに朿)東上、下堡と改称されて猫霧●(木へんに朿)東上堡轄国に属した。
 1887年、福建台湾省が成立すると台中地区は台湾府附郭首県と改編され、潭子区は台湾県●(木へんに朿)東上堡に帰属することとなった。
 日本による台湾統治が開始されると台中県が設置され、その下に弁務署が設置された。潭子は台中県葫蘆墩弁務署●(木へんに朿)東上堡に帰属した。その後1902年に台中庁葫蘆墩支庁●(木へんに朿)東上堡に、1920年7月には台中州豊原郡潭子庄と改編された。
 台湾光復後は台中県豊原区潭子郷となり、1950年に台中県潭子郷に改められ、下部行政区域として潭秀、潭北、潭陽、瓦瑤、頭家、甘蔗、東宝、大富、大豊、栗林、嘉仁、新田、聚興の13村を設置した。
 1990年9月1日に「瓦瑤村」を「福仁村」と改称し、更に2002年2月7日、「頭家村」を分割し新たに「頭家東村」、「家興村」、「家福村」を設置した。
 2010年12月25日の台中県市合併、直轄市昇格に伴い潭子区と改称されて現在に至る。
 面積:25.8497km²
 総人口:106,613人(2016年1月)
 世帯数:35,473戸(2016年1月)
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※参考情報3「昨年2月5日開催の新年会」
**********台湾新聞2023年2月6日
群馬縣台灣總會時隔三年辦新年會 新春氣氛強強滾
群馬縣台灣總會舉辦新年會
【群馬/採訪報導】群馬縣台灣總會於2月5日,舉辦2023年新年會。受到疫情影響,群馬縣台灣總會這次是時隔三年,再度舉辦新年活動,僑胞們都熱情參與,也有很多群馬縣的日本政要、友人一起來共襄盛舉。駐日代表謝長廷、僑務組組長謝延淙、群馬伊勢崎市市長臂泰雄、前橋市長山本龍、沼田市長星野稔、東吾妻町長中澤恒喜、埼玉縣本庄市長吉田信解、日本中華聯合總會總會長朱恭亮也專程出席活動。此外,受到台灣總會邀請,來到群馬演出的尼布恩合唱團也開心地出席這次的聚會。
尼布恩合唱團獻唱
在新年會正式開始之前,尼布恩合唱團就在現場獻唱了優美的歌謠,進場的貴賓們聽的如癡如醉,結束後也報以熱烈的掌聲,謝謝他們今天一整天的精彩演出。演閉後,不少僑胞都去找尼布恩合唱團的成員們合照,讓會場在開始前就熱鬧滾滾。
群馬縣台灣總會會長頌彥真賢致詞
群馬縣台灣總會會長頌彥真賢在致詞時表示,今天的台日音樂交流活動,以及新年會,有賴於各位僑胞的熱情支持,以及友台的各位日本朋友幫忙,讓活動能夠順利舉辦。他說,希望透過這樣文化的交流活動,讓日本人能夠更加認識台灣。
謝代表致詞
駐日代表謝長廷致詞時,首先向尼布恩合唱團的團員們問好,恭喜他們今天演出非常成功,向日本人介紹了台灣優美的文化以及好歌喉。日本跟台灣長年一直保持友好的關係,這樣的羈絆甚至比有正式邦交的國家還堅固,希望在場的日本朋友如果有機會,一定要來台灣坐坐。
各位市長致詞
本庄市長吉田信解以出色的幽默感讓全場歡笑聲不斷
臂泰雄市長在致詞時說,首先恭喜這次在伊勢崎的文化交流活動順利成功,希望能推動台日交流。前橋市長山本龍、沼田市長星野稔、東吾妻町長中澤恒喜則是分享了本市與台灣有什麼淵源,表示台灣跟日本的關係非常良好,期望能在任內持續為台日關係做出貢獻。本庄市長吉田信解則是露了一手中文跟台語,表示自己曾經到師大學習中文,逗趣的發言跟活潑的態度惹得大家哈哈大笑,場面非常歡樂。
頌彥會長致贈紀念品給尼布恩合唱團代表
群馬縣台灣總會會長頌彥真賢也特別代表群馬縣台灣協會,向這次遠道而來的尼布恩合唱團致贈不倒翁當贈禮,稱讚他們的歌聲宛如天籟,希望未來還能再邀請他們來表演。現場也致以熱烈掌聲,為這些團員們送上祝福。
日本中華聯合總會總會長朱恭亮主持乾杯儀式
日本中華聯合總會總會長朱恭亮主持乾杯儀式時說,非常恭喜群馬縣台灣總會這次成功舉辦新年會,在各位僑胞前輩以及好朋友的幫忙下,兩國即使1972年斷交了,關係卻比之前還要更好,他祝福未來群馬縣台灣總會能夠持續推動雙邊交流,促進台日關係成長。
尼布恩合唱團的大家搶著與謝代表合照
新年會在熱鬧的乾杯儀式後正式開始,由於今天是元宵節,大家都彼此道賀佳節愉快,祈願所有人新年快樂,闔家平安,非常讓人感動。謝代表因為有事提前離席,在離開前主動跟尼布恩的大家說再見,每個人都搶著跟代表道別,並一起約好下次再見。
飯席中也有準備抽獎活動,提供了無數精美大獎讓參加者帶回家,讓現場有歡樂的氣氛。席間來賓們也互相關心近況,起身一起拍照,讓新年會在一個快樂的氣氛下,順利畫下句點。
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