天気の良い日にもう一回、雪の山を歩いて見たいと思い、赤城の山に行ってみた。最高の楽しい気分に浸れたのだが“(簡易)スパッツのはき方ひとつ知らない”未熟さに気付いた。言葉だけ知っている“雪庇”や“雪漕ぎ(ラッセル)など、本格的な雪山の厳しさとは全然違うが、大変さを少しだけ体験した。
「地蔵岳」の山頂は今年に入って2回目。1月の末だったような気がするが“雪のある山も少しだけ経験してみたい”と寒い日に登った。今回は前回と逆の北西側、小沼近くの登山口から。雪の量は前回より多いが、登山道は踏み固められているところが多く歩きやすい。後で気付いたが、山頂にあるテレビ局やマイクロ回線の中継局などのメンテナンスで登る人も多いようだ。山頂の中継局方面は踏まれているが、頂上へまっすぐ行こうとすると雪漕ぎ状態。山頂には30分ほどで着いた。360度の展望を独占。
「長七郎山」(1579メートル)は夏に遊びに行くところ。小沼を囲む尾根を一周するとマツムシソウなど高山植物もあり楽しめる。春には小沼の湖岸にシロヤシオツツジが見事。歩き足りなかったので長七郎山に足を伸ばす。踏み跡をようやく見つけてスタート。こちらは、人が歩いた形跡が少なく、雪漕ぎ状態が続く。ただ、先行者がいるようで道に迷う心配は無い。
尾根に上がると北西側から吹き上げられる雪で雪庇ができている。その彼方に皇海山や袈裟丸山が輝く。小地蔵岳へ足を伸ばす。古い踏み跡が1人。ここまで来ると積雪が多く、雪庇を避けて歩く尾根沿いでは1メートル近い。太ももの辺りまで埋まることも度々。
山頂には4人のグループが食事中だった。帰路は小沼の沼尻に降りるコース。殆ど踏み跡が無いが、スノーシュウを履いて登ってきた夫婦の跡を辿る。靴だけではズボズボもぐる。スパッツがずれて雪が入ってくる。それでも天気がいいから楽しい。
沼尻に降りると、踏み跡は沼の上に続く。沼の周回道は誰も歩いていない。沼に出るが水気が滲んでおり恐い。100メートルほど歩いて、誰も通っていない周回道に戻る。吹き溜まり状態になった道を膝上まで沈みながら雪漕ぎを500メートル。時には太腿まで埋まりながら歩いた。快感・・・快汗で駐車した場所に戻った。