昨年の春天の1~4着の熱い叩き合いを見ていただきたいですが、ゴール前で前駆をよりきれいに伸ばして走っているのはフェノーメノとホッコーブレーヴで、京都外回りの4角からスムーズに惰性をつけて下ってきて、直線で末脚を伸ばしていることが実感できます
フェノーメノの父ステイゴールドの母はサッカーボーイの全妹で、牝祖ロイヤルサッシュの父Princely GiftはNasrullah直仔でThe Tetrarch4×5を持ち、細身で柔らかな体質と長い脚と寝た肩を伝え、前駆の可動が大きくてきれいにストライドを伸ばせるのが長所のひとつ
後駆は非力に出ることも多いのですが、Habitatなんかもそうですが後ろが非力な弱点を前の駆動の良さでカバーしてきたからこそ、現代まで血を遺すことができたのだという言い方もできます
風呂上りにストレッチをしながらGCの「過去の天皇賞」を観ていると、アイポッパー(父サッカーボーイ)、メイショウサムソン(母母父サンプリンス)、マイネルキッツ(母父サッカーボーイ)と、Princely Giftの血を引き、柔らかく大きくきれいな前捌きで下ってくる馬たちがリピート好走していて、「京都の下りは、Princely Gift的前捌きで、スムーズに下らなければなりません」と杉本さんふうに実況したくなる
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003102205/
サムソンもキッツも2着だった年でも、これは今年も勝ちそうだという勢いで4角から下っていて、やっぱり春天というレースを予想する際には、この“下る力”は無視できないと思わされます
フェノーメノも前駆の駆動が柔らかくきれいで下りは上手ですが、あれはPrincely GiftというよりTom Foolというべきかな、アイポッパーもPrincely GiftとTom Foolの合わせ技で下ってたイメージ
ホッコーブレーヴは母父がダンシングブレーヴで、母母がフォルティノとPrincely Giftを通じるNasrullah5×4・5ですから、母の血脈構成はメイショウサムソンと酷似
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102064/
昨年のゴール前で最も前肢がきれいに伸びていたのはこの馬で、だからあれは決してフロックではなく、こういうタイプは春天ではリピート好走があるから、今年も要チェックだろうと「サラブレ」の春G1展望で穴馬として取り上げたのですが、手の内に入れまくっている田辺ではなく幸との久々のコンビということで、テンションは70%ぐらい下がってます…(^ ^;)
ゴールドシップもPrincely Gift5×5ですから全身を使ってストライドを伸ばして走るし、“下る力”にも秀でた馬やとは思うのですが、この馬は「柔らかく大きく強く」動けるけど「速く」動けないのが高速馬場だと弱点になるわけで、それは乗り方やレース運びでカバーすることが可能なのかどうか、そこをもう一度考えてみたい
あと関係ないですが、ジャガーメイルのフォームや体型ってジャンポケ産駒でもちょっと独特で、今見るとサンデーとトニービンとNureyevの発現の仕方がドゥラメンテに似たものがあるよなあ…とも思ったり(あ、どちらも堀厩舎で石橋脩のお手馬で…)
田辺騎手はホッコーブレーヴではなくクリールカイザーなんですね。
先約だったのか理由は知りませんが少し気になるところです。
自分はカレンミロティックの単複で
「ダークシャドウを種馬にしてYousefia=Green Desertの全きょうだいクロスじゃあああ!」
は、幻となったか…(^_^;)