■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2015)』で望田潤と栗山求が取り上げたビートマッチ(牝2歳)が日曜中山6Rの新馬戦(芝2000m)を勝ちました。
★シルクホースクラブ
ビートマッチ
父ルーラーシップ
母パーフェクトマッチ(サンデーサイレンス)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106073/
牝 募集価格:1600万円
Kingmambo≒ジェイドロバリーの3/4同血クロス3×3。メイショウマンボやレッツゴードンキで一躍注目を集めているクロスです。本馬は母系にサンデーサイレンスとリアルシャダイとノーザンテーストが入るので、レッツゴードンキとかなり似た血脈構成になりますね(母同士が7/8同血の間柄で、父同士が親子の間柄)。何より魅力的なのはダイナカール≒マックホープの3/4同血クロス(ノーザンテーストとパロクサイドが共通)3×4で、このクロスはルーラーシップやエアグルーヴの豪快なストライドの源であるHornbeam≒パロクサイドのニアリークロスを累進することになります。ルーラーシップ産駒としてかなり意欲的な好配合で、雄大で重厚なストライドで走る中距離馬。大きな牝馬ですがオークスを夢みたい。(望田)
ルーラーシップはサンデーサイレンスを持たない血統構成がセールスポイント。一方で、ピリッとしたスピードや晩成傾向への懸念があります。それを補うために、Mr.Prospectorクロスを作るのは有効な手立てでしょう。「サンデーサインレス+Mr.Prospector」という血統の母は、父の配合相手として収まりがよく、Mr.Prospector4×4はKingmambo≒ジェイドロバリー3×3と言い換えることも可能です。さらに、ダイナカール≒マックホープ3×4という牝馬同士の4分の3同血クロスは、アメリカの名牝Numbered Account(Busanda≒Striking2×3)を彷彿させる鮮やかなものです。2代母マッチザピースはNijinskyとRobertoを併せ持っているのでキングカメハメハとは合うでしょう。全体的には桜花賞馬レッツゴードンキと配合構成が酷似しています。現時点で528kgと、牝馬にしては大きすぎる点が懸念材料ですが、配合の良さから推奨しないわけにはいかない馬です。(栗山)
■土曜中山8RイルミネーションジャンプS タイセイドリーム(ディープ・栗山)
■日曜中山10R市川S ミッキージョイ(ディープ・望田)
■日曜阪神9Rシクラメン賞 サトノアーサー(ディープ・栗山)
■日曜中京2R500万下 ナムラケイト(ディープ・栗山)
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ビートマッチは536キロの大きなルーラーシップ牝駒ですが緩さや緩慢さはあまり感じられず、ゲートもポンと出るし道中もまずまず前向きで、内回りの4角でスムーズに加速し後続を突き放す
もっとこう雄大すぎるストライドで走るタイプかなとも思ってたんですが、メイショウマンボやレッツゴードンキと同じKingmambo≒ジェイドロバリーのニアリークロス(3×3)がなかなか効いてます
┌Mr.Prospector
Kingmambo
│ ┌Northern Dancer
│┌○
└△└Special
┌Mr.Prospector
ジェイドロバリー
│ ┌Northern Dancer
│┌○
└△
└Special
同じルーラーシップ産駒ではキタノユーリンがKingmambo≒ジェイドロバリー3×3で、父譲りの重厚なストライドで走る馬が多いルーラーシップ産駒にして、内2000mやダ1400mで逃げ切ってしまうような馬が出るあたりにこのクロスの威力がうかがえます
Specialのクロスというのは基本的に前向きな気性と内回り向きの小脚をよく伝え(エルコンドルパサーのピッチ走法のイメージ)、田辺ですら折り合いに苦労するトウショウドラフタが母父ジェイドロバリーでSadler's Wells≒Number3×3、実戦を経験するごとにSpecialの前向きすぎる気性が表に出てくる傾向もあるだけに、今後はそこを見守っていきたいですかね
というわけで、ビートマッチは大きな体躯とSpecial的前向き小脚を活かして、東京で差すというよりは中山で捲る中距離馬だろうというのが第一印象で、母系近親でいうとトランスワープがAJCCを好位から捲るイメージかな
ダイナカール≒マックホープの3/4同血クロス3×4は実に美しいけれど、そのナスペリオン的ストライドのイメージを封印してしまうほどKingmambo≒ジェイドロバリーのニアリークロスは破壊力がある
┌ノーザンテースト
ダイナカール
│┌ガーサント
└△
└パロクサイド
┌ノーザンテースト
マックホープ
│┌エルセンタウロ
└△
└パロクサイド
しかしシュミノーってのは実にフランス人らしい繊細タッチで乗れる人で、スミヨンやペリエやルメールなどに共通する「適度な集中力や緊張感を伴った折り合い」が素晴らしく、だから道中リラックスして走っていても動きたいところでサッと動けるし行きたいところへパッと行ける
2着なら私の馬券も当たったんですが(^ ^;)、内容は良かったと思いますよ
レッドクライムもステイヤーとして着実に成長していると思うので、つづいてくれるでしょう
ビートマッチは大き過ぎる心配がありましたが、結果往来ですかね。
ゼアブラヴは骨片が飛んでしまって、軽症ですが手術するかもしれないようです。
坂で止まったように見えたので、休養中にトモがしっかりすることを願って、残念ですが待つしかないです。
あとカープストリーマーがあんな感じのレースするのはダイワメジャー産駒というのに加えて母方のIcecapadeの影響もあるんでしょうかね~?
カラルは母系にFair Trial的な血が入らないぶん、むしろ最もナスぺリオン的なストライドで走る馬に見えますけどね(気性が危ういのはガーサント?)
カープストリーマーは少しペースが速かったのはたしかですが、無理して行ってるわけではないし、母系にCarson Cityも入るし、だんだんスプリントに寄ってきてるのかも
チャーリーブレイヴ
エーシンシークルー
キングスリージョン
シャラク
ダノンアイリス
※Carson Cityの件、直仔のゼンノストライカーやカープの全兄シルバーレイショウなんかが抜けてるのでちょっと(検索条件?)違ってるかも。
Carson CityってのはMr.Prospector×Blushing Groom×Nijinskyと字面はいいんですが、短距離とダートに活躍馬が偏って、芝中距離や芝マイルのオープン級があまり出ないというのがたとえばスキャンなんかと似てて、このCarson Cityのスピードがクラシックタイプではないというのがカープの血統表の唯一の弱点やと思いますね
今やから言いますが、このCarson CityのところがMiswakiとかGone WestとかRahyならば、たぶん私はピックしたと思います