栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

5/14,15の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2022-05-17 09:56:35 | 共有クラブ

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)』で栗山求が推奨したビーナスローズ(牝3歳)が土曜東京4Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。

★ローレルクラブ
父キタサンブラック
母シャンスイ(スウェプトオーヴァーボード)
牝 募集価格:1400万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019100572/
父キタサンブラックは現役時代に中長距離の大レースで圧倒的な強さを誇っただけに、母方の血はスピード色の強い血を一本入れたいところです。アメリカ血統であればなおいいでしょう。母の父スウェプトオーヴァーボードは、父方にあるクリアアンバーと相似な血であるAmbehavingを抱えているので悪くありません。クリアアンバーとAmbehavingの組み合わせは、サンプルが少ないながらもキョウエイアシュラ(テレ玉杯オーバルスプリント)などの活躍馬が出ています。また、父の母シュガーハートは近い世代にノーザンテーストとジャッジアンジェルーチを併せ持つという、名繁殖牝馬カーリーエンジェルに見られる組み合わせ(カナダの名血Victoria Parkのクロスが生じます)を持っており、本馬のノーザンテーストクロスはこれを継続します。従兄弟に宝塚記念(G1)をレコード勝ちしたアーネストリーがおり、2代母ダイナチャイナはギャロップダイナ(天皇賞・秋、安田記念)の全妹にあたる良血。パワフルなファミリーですが、キタサンブラック産駒なので芝向きの中距離タイプとなりそうです。父を管理した清水久詞調教師が管理されるのも心強い材料です。(栗山)

■土曜東京11R京王杯SC2着 スカイグルーヴ(一口・望田)
■日曜新潟9Rはやぶさ賞 セリノーフォス(POG・望田)

----------

ビーナスローズは新冠橋本で当歳時に見せてもらってましたよね
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/5819a97db0a152a7e12c6d8968432c65
ボーンシスト手術でデビューが遅れましたが、全妹パルフュメは順調のようですよ

ハッシーが狙ったクリアアンバー≒Ambehavingのニアリークロスは、スウェプトオーヴァーボード産駒においてはキョウエイアシュラやメジロツボネなどが出て成功しましたが、父にクリアンバー×母父スウェプトオーヴァーボードのパターンもJRAに4頭が出走し、スイートフィル(父グランプリボス)が現役2勝、そしてビーナスローズ(父キタサンブラック)がデビュー勝ち

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第27回NHKマイルC回顧~教科書配合、正攻法で

2022-05-17 09:19:36 | 血統予想

東京11R NHKマイルC
◎11.インダストリア
○18.ダノンスコーピオン
▲4.セリフォス
△1.マテンロウオリオン
×2.ソネットフレーズ
×5.キングエルメス
×7.タイセイディバイン
×13.ジャングロ
セリフォスは一口とPOGで推奨した馬で、ダイワメジャー産駒としてはアドマイヤマーズに似た配合だとほめてきた。実際アドマイヤマーズに似たところのあるマイラーで、似たような蹄跡でここまできたが、母系の質というか奥深さではマーズが一枚上だろう。マテンロウオリオンもコパノリチャードやボンセルヴィーソと似たダイワメジャー黄金配合だが、ノリがここを見据えてかNZTで差すケイバをやったのが少し引っかかる。ダイワメジャーならば東京でも、メジャーエンブレムやカレンブラックヒルのように前々でゴリ押ししたほうがいいのでは。ソネットフレーズは奥のある中距離血統だが、マイルG1のペースを追走して斬れるかどうか。ジャングロも配合はほめてきたが、さすがに東京マイルG1をヘイロー的な軽いスピードで押しきれるかとなると…。ダノンスコーピオンはヌレイエフ≒サドラーズウェルズの3/4同血クロスだから配合はほめられるし、東京の良なら大外枠という以外に減点材料はない。
驚くほど人気になっているが◎インダストリアとした。ケイデンスコールの下で、父がロードカナロアからリオンディーズに替ったが配合のコンセプトはだいたい同じ。弥生賞は道中噛んでいたし4角では不利もあったが、それにしても中山内回りのコーナリングがぎこちなかった。距離的には父と同じく1800ベストとみているが、リオンディーズに良質なナスペリオン血脈を重ねて、東京での爆発力ならここでも一番ではないか。タイムトライアル的な高速巡行戦にはならないようにも思うので、インダストリアの東京向きのナスペリ斬れに◎。追い切りの動きも一番良かったと思います。

----------

例によってNETKEIBAの全頭解説より1~3着を

ダノンスコーピオン
ダノンバジリアの半弟。母レキシールーはカナダ年度代表馬でダンススマートリーS(米G2・芝9F)勝ち。牝祖Favored OneはプリンセスS(米G2・ダ8.5F)に勝った。母がサドラーの血を引く中距離型というのはサートゥルナーリア、パンサラッサ、キングオブコージなどと同じで、カナロア産駒でも距離長めに出るパターンだ。本馬も大箱1800が最も斬れそうだが、折り合い面からは現状マイルも悪くない。アーリントンCのようにナデ斬るか。(距離○スピード◎底力○コース◎)



マテンロウオリオン
ロードアクレイムやロードロックスターの甥で、母母レディパステルはオークス馬。牝祖ピンクタートルはヴェルメイユ賞2着で、子孫にテーオーケインズやスピリタスなどが出る。母系にトニービンとBlushing Groomが入るのはコパノリチャードやボンセルヴィーソと同じでダイワメジャー黄金配合。NZTでは後方で我慢させ、次の東京マイルを意識したかのような差しで2着。地力あるマイラーだが、メジャー産駒だからもうワンポジ前では。(距離◎スピード○底力◎コース○)



カワキタレブリー
ウィンドライジズやローレルブレットの姪で、牝祖シュアンスの子孫にはシャコーグレイド、テンジンショウグン、セクシーディナーなどが出る。父ドレフォンは昨年のファーストシーズンリーディングサイアーでジオグリフ、デシエルト、コンシリエーレなどを輩出。母カフジビーナスはディープ産駒の芝馬でこちらの影響も強く、小柄でしなやかな体質でスローのマイル戦でひと脚使うが、ここに入るとさすがに線の細さが…。(距離◎スピード○底力○コース○)



多忙につき一週遅れのサラリ回顧となってしまいましたm(_ _)m
G1回顧だけは休んだことがないし、年々予想以外のお仕事の比重が大きくなっているのは事実なんですが、競馬の世界で生きてる人間ですからね、G1ぐらいはレースをもう一度振り返って、こんなレースになってこんな血統が勝ったんだという、結果を噛みしめて何か書いておかないとね

今年のマイルCはジャングロのユタカがフワッと逃げたいんじゃないかとみていたんですが、そのジャングロが出遅れてしまい、こうなると意外にペースが上がるということはありがちで、前後半45.6-46.7の前傾ラップで流れ、4角16番手のマテンロウオリオンと14番手のカワキタレブリーが追い込んでくるレースに

中団のインダストリアで46.3-46.4ぐらいですかね、追走で削られて直線ビュンと反応できなかったのはマイラーではないからで、マイラーとしてのスピードや追走力が問われる真っ当なペースのマイル戦だったかと

ダノンスコーピオンは減点材料はほぼ皆無やったんですが、母系の奥に入るSon of BriarticはRound Table3×2で、わりとRound Table的な斬れでナデ斬るタイプにも見えるので、ここもアーリントンみたいな差しでくるのかと思ったら、直線半ばで先頭に立つ正攻法で勝ちきったのは立派で、マイラーとしての格や性能がここでは一枚上やったですかね

マテンロウオリオンはペースや展開としてはハマってるんですが、母系にキンカメとトニービンとBlushing Groomが入るダイワメジャー黄金配合でボンセルヴィーソをナスペリ風味にしたような馬で、ダイワメジャーで追い込むというのは正攻法ではないので勝ちきれなかった、という言い方もできるかと

しかしメジャーで東京マイルを16番手から追い込むヘンタイプレーで、惜しい2着にもってくるというのはまさに全盛期のノリそのもので、今年は10年ぐらい若返ったような覇気のあるプレーを随所で見せてくれます

「ドレフォン×ディープインパクトがNHKを勝っても驚かない」と種牡馬辞典で書いた私もカワキタレブリーには驚かされましたが(^ ^;)、ダートのマイラー種牡馬としてのアベレージはもちろん、初年度からキンカメ肌で皐月を制しディープ肌でNHKを激走し、これからノーザンのトップクラスの繁殖が続々と回ってくることでしょう(すでに回ってきてますが…)

セリフォスは中内田厩舎のマイラーらしくレースぶりが前がかりになってきてるし、もともと真っすぐ走らないので乗り難しいところがあるんですが、テン乗りの祐一としてはこの前傾ラップでもうなってしまったのが一番の誤算やったかなと



ダノンスコーピオンの配合はサートゥルナーリアやパンサラッサと同じくNureyev≒Sadler's Wellsの3/4同血クロス5×3、いっぽうで母母OneexcessiveniteのところだけはNorthern Dancerの血が入らない「3/4Northern Dancerクロス」で、カナロア産駒としては最も教科書的なサラサラほめやすい配合です

次号キャロット会報に書いたネタと重複しますが、以下はG1を勝った内国産カナロア産駒の自身のメインクロスと母のNorthern Dancerクロスについて



いつも書くように、カナロア産駒で5代内に有効な全きょうだいクロスや3/4同血クロスを狙うのならば、Nureyev≒Sadler's Wellsかトライマイベスト=El Gran Senorか、だいたいこの二択になります(サートゥルナーリアはリオンディーズと同じく、G1馬同士の父母相似配合)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする