栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「2歳勝ち馬評価」先々週ぶんを更新&雑感

2017-08-29 14:17:04 | POG

サマーセール初日は浦河に宿を取り、夜は「伊勢家」にて生産者さんたちと競馬談義、翌朝はBTCを案内してもらいました…いや実際に見ると巨大さに圧倒されます






先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」8/20~21ぶんを更新しました
今週ぶんまでやり遂げたいのですが、キャロット募集馬チェックと某血統ムック本原稿を優先したいのでちょっと厳しそう…来週には追いつきたいです


◆新潟2歳S

「中京芝マイルで前走ぐらい走れば、両マイネルよりはアドマイヤアルバのほうがモノは上だ。母がNureyevを経由するNorthern Dancer4×5・5だから、ヌーヴォレコルトやワンアンドオンリーのように2歳戦から動ける配合のハーツクライ産駒。そして同じダイワメジャー産駒としての比較でいえば、アドマイヤアルバを押さえたフロンティアよりもアマルフィコーストのほうが前走内容に凄みがあるし配合も上だろう」(中京2歳S予想)
「俊敏さ鋭敏さではテンクウだろうが、ヨハネスブルグ産駒でベストは1400mだろう。半兄イブキは昨年の当レースで3着だったが、この牝系は重賞に一つのカベがあるので弟も同じぐらいの着順か。バゴ×ステイゴールドという配合はJRAにこれまで3頭が出走し、キボウノダイチ以外の2頭、クリスマスとブラックバゴはどちらも重賞で連対があるオープン馬。本馬は牡なのでブラックバゴ型だろう。底力のあるタイプだが距離はもう少し欲しいか。◎はフロンティア。ドリームパスポート、ラウンドワールド、セイクリッドセブンの3/4弟。ダイワメジャー産駒にしてはナスペリオン的な斬れもあるので大箱マイルは合っている。ハナにこだわるタイプではないだろうし、アドマイヤアルバとの追い比べを制した新馬勝ちを評価」(新潟2歳S予想)
というわけで、どちらもダイワメジャー産駒◎で的中はしたのですが、配合的にはフロンティアよりアマルフィコーストが上という見立てに変わりはないです






◆オルフェーヴル

6~7月は[1-0-0-10]だったオルフェーヴル産駒が、8月に入ってから[3-2-0-5](いずれも新馬勝ち)と加速してきました
これまで新馬戦で動いていたのは、クリノクーニングやトップヴォイスのようにノーザンテーストやそのニアリークロスを持ち全体にNorthern Dancerクロスがうるさい馬が多く、こういう配合でないと2歳早期にはなかなか仕上がらんのかなあ…と思っていたんですが、ラッキーライラックは母母のところにNorthern Dancerが入らない「3/4Northern Dancerクロス」そして「エレクトロアートとSadler's Wellsを通じるNorthern DancerとLt.Stevens=Thongのクロス」



こういうオルフェーヴル産駒として極めてオーソドックスかつ好形と言っていい配合が、8月の下旬になり、ノーザンファーム育成で、優秀な内容でデビュー勝ちしたという意味は大きいのではないかと
ちなみに「パーフェクト種牡馬辞典」の「血統チェック」より抜粋
<ノーザンテースト4×3の強いクロスを持つので、Northern Dancer系の血をクロスしない繁殖牝馬との配合がベターだろう。(ドリームジャーニー代表産駒の)ミライヘノツバサもエスティタートも母は非Northern Dancerクロスだ。NureyevやSadler's WellsなどSpecial牝系の血とは合うはず>


◆ロードカナロア

昨日ですか、「カナロア×クロフネは走りますね」というコメントがありましたが、母系にフレンチデピュティの血を引くロードカナロア産駒は、これまで4頭が出走して[2-1-3-0]と全て馬券に絡んでます
この4頭(レッドレグナント、レッドシャーロット、アンヴァル、ラガーデリゲート)はいずれも牝馬で、いずれも馬体重440キロ以上での出走で出走時平均馬体重は453キロ
既出走のロードカナロア牝駒の平均馬体重439キロと比較してみても、フレンチデピュティの血を入れることで、細身でしなやかすぎる方向にいきがちなカナロア産駒において、筋肉を増し体質を締める効果は少なからずあるようです



なぜ筋肉が増し体質が締まるのかというと、フレンチデピュティはGood Example≒Eight Thirtyのニアリークロス5×3を持ち、これがロードカナロアの母系に入るIn Reality(War Relic3×3)と脈絡するからで、ようするにフジキセキ×フレンチデピュティがダートのパワーを増すのと同じような効果が見込めるわけですね
レディブラッサム(Secretariat=Syrian Sea3×4)の柔らかさをよく伝える種牡馬ロードカナロアを締めにかかるには、Special牝系のクロスが一つ有効なことがわかってきましたが、War Relic≒Eight Thirty≒Good ExampleのニアリークロスでIn Realityをいじくって締める方法もあるぞと、そしてこのパターンならばダートの上級も狙えるだろうと考えています






◆モレイラ

「モレイラの最も凄いところは、軟体動物のような柔らかさで、馬に密着して乗れるところだろう」と書いてきました
密着してへばりついてるので重心がブレないし、だからコーナーを回るときの重心のかけ方使い方が絶妙で自由自在で、だから勝つときは4角の加速や3~4角の捌きがいつも圧巻
今回の札幌では[12-6-4-19]という成績でしたが、そのコース別内訳は
ダ1700[5-3-2-1]
ダ2400[2-0-0-0]
芝1800[2-1-0-2]
芝1500[1-2-0-4]
芝1200[1-0-0-4]
芝2000[1-0-0-5]
芝2600[0-0-2-0]
ダ1000[0-0-0-3]
コーナーが多いほど成績が良いのは偶然ではないでしょう
血統通りの脚長柔らかストライドで走るサトノヴィクトリーに乗って、コーナー6回のダ2400mで内々でポジション落とさず3番手を死守して回ってこれるというのは地味に凄い
あれだけ毎レース過剰人気に祭り上げられていても、1700m以上では[10-4-4-8]、単回値118複回値105とベタ買いプラスだったのです

コメント (9)
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