栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

日曜の重賞回顧~ここも先行押し切り、ダイワメジャー黄金配合ver.2016

2016-03-13 17:21:43 | 血統予想

阪神11R フィリーズR
◎9.アットザシーサイド
○14.クードラパン
▲13.ウインミレーユ
△15.エイシンピカソ
×1.サルドナ
×16.ナタリーバローズ
注17.カトルラポール
アットザシーサイドはこの世代のキングカメハメハ産駒で屈指の好配合だと各所のPOGで推奨してきた馬だが、「桜花賞ではなくフィリーズレビュー狙い」とも書いたように全体に機動力とパワーに特化した配合で、そのイメージどおりに内回り向きの小脚のきいた加速をみせる。ここを目論見どおり勝ってくれれば会心。キャンディバローズはディープにカーリアンにシアトルスルーとナスキロ血脈を重ねた配合だから、1400mなら阪神内より京都外がベターには違いない。これを嫌って◎からヒモ穴狙いでいきたい。クードラパンは母父ダイナフォーマー、ウインミレーユは母父ブライアンズタイム(ダイナフォーマーと7/8同血)、母父にロベルト系のパワーが入って阪神内回り向きの走りをみせる○▲を厚めに。

--------

今日は東風で◎アルバタックス、フィリーズで◎アットザシーサイドと3/4同血の2頭を狙って、勝ってくれれば最高やったんですがどちらも2着

ただこの2頭の比較では、母父がフジキセキでMillicent≒Mill Reefのクロスになるアルバよりも、母父アグネスタキオンで機動力に特化したアットのほうが配合は上だと書いてきて、だから桜花賞というよりフィリーズレビュー狙いの配合なのだと各POG書籍(パーフェクト種牡馬辞典、UMAJIN、血統屋)で推奨してきた馬ですから、ここはハナ差でもいいから勝ってドヤ顔させてほしかった…

ちなみにキングカメハメハ×タックスヘイブン牝系、つまりKingmambo≒タックスヘイブンのニアリークロス(Raise a NativeとThong=Lt.StevensとHyperionとFair Trialが共通)を持つ馬は、アルバタックス=イーストオブザサンにアットザシーサイドと出走3頭とも勝ち馬となっています

タックスヘイブン(Alydar)
├タックスシェルター(フジキセキ)
│├アルバタックス(キングカメハメハ)
│└イーストオブザサン(キングカメハメハ)
└ルミナスハーバー(アグネスタキオン)
 └アットザシーサイド(キングカメハメハ)

以下NETKEIBA「重賞の見どころ」より再掲

アットザシーサイド
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105721/
ヒシアトラスやグレナディーンの姪で、アルバタックスのイトコで、母ルミナスハーバーは07年のフィリーズレビューで3着。アルバタックスとは父キングカメハメハも同じなので3/4同血の間柄になるが、母父フジキセキのアルバよりも母父アグネスタキオンの本馬のほうが機動力に特化した配合といえる。その配合どおりあまり全身運動せず手先の俊敏さで走るが、パワーも兼備していて阪神なら外1600mより内1400mに向いた馬。ここは全力投球の鞍だろう。

キャンディバローズ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013103606/
ファインチョイスやアットウィルの半妹。母アフレタータは現役時は芝短距離を主戦場としたし、兄姉もスプリンターと言っていいが、本馬は1400mベストのマイラーとみたい。母系にCaerleonやSeattle Slewなどナスキロ血脈が豊富で、ディープインパクト産駒としてはダノンシャークのような斬れ方をするので、同じ芝1400mならば阪神内回りより京都外回りで狙いたいタイプではある。

ソルヴェイグは前々走3着時に馬券総合倶楽部の「狙い馬」で取り上げた馬で、当時のコメントを再掲

京都7R 3歳500万下
狙9.ソルヴェイグ
ダイワメジャー産駒で母系にトニービンとカーリアンを持つのはコパノリチャードと同じ。こちらは母父がジャングルポケットで更にパワー型でジリ脚型に出ているが、それだけに1400mに延びるのはもちろん、渋って時計や上がりのかかる馬場になっているのがプラスだ。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105357/

母系とトニービンとCaerleonを持つということは、
(1)ニアリーDroneな血(Sir IvorやCaerleonやPast ExampleやRed Godなど)をHaloに合わせてスピード&機動力アップ
→Caerleonの母がニアリーDrone
(2)「Hyperion+Donatello」やLe Fabuleux≒WordenなどをLady Angelaに合わせてPretty Pollyいじり
→トニービンに入るオンリーフォアライフとIrish Castleに入るTehranがPretty Polly牝系
(3)斬れ味に欠けるダイワメジャー産駒が大レースを勝ちきるには先行ごり押ししかなく、Wild Riskの燃える気性を母から取り込み、うなりながら先行するぐらいの馬が大成する
→母系にWild Riskなし
(4)マイルG1をうなりながら先行ごり押しするには母父に底力が必要で、Grindstone(Kダービー)、トニービン(凱旋門賞)、オペラハウス(Kジョージ)のような本格派中距離馬の肌から大物が出る
→母父ジャングルポケット

この「ダイワメジャー黄金配合ver.2016」の(1)(2)(4)を満たすわけですが、コパノリチャードのようにエキサイトしながらガーッと行かないのは母系にWild Riskの血が入らないからでしょう

ダイワメジャー×ジャングルポケットですから渋った馬場は巧者のイメージで、だから稍重でワンパンチ足りず3着つづきということは、良だとツーパンチ足りないんじゃないかと思って消してしまいました(^ ^;)

キャンディバローズを下げてアットザシーサイドから薄目を狙うと宣言しながらこの馬を抜けにしてしまうと情けないかぎりですが、陣営が言うように渋った馬場はあまり上手ではないようですね

ちなみに川田はダイワメジャー産駒に乗ったときの芝成績は単複回値とも100超で、たしかに騎乗スタイル的に手が合うイメージはありますな

ただHyperion的にしぶといだけの脚質で前に行って粘る正攻法しかないだけに、外マイルで強敵相手にごまかしがきくタイプではないだろうし、しかも本番は(1)(2)(3)(4)を全て満たすダイワメジャー黄金配合が紛れのないペースをつくるだけに、生半可な先行馬ではちょっと残り目はなさそうな…

アットは前述したように内回り向きの末脚だし、キャンディは外回り向きですが実績どおり1400mベスト、アネモネも中山マイルでハッピートレイルズが快勝というあまりにも予定調和な結末だったし、まあ本番につながりそうなのは、みなさんそうお思いでしょうがチューリップのほうでしょうね~

中山牝馬は前半1000mは64秒近い超スローとなり、たまらずフレイムコードが動いてから上がり4Fが11.5-11.8-11.6-11.7とロンスパに

けっきょく外を回ったシュンドルボンとルージュバック、この東京向きの末脚を武器とする2頭がストライドロスなく回ってきたら、そのまま格で決まったという結末になりました(1,2着は斤量差もあったかな)

ヴィルジニアは最後はねじ伏せられた格好ですが、4角を回るときのピッチはやっぱりこの馬が一番速かったし、オーケーオーケー、Robertoはあれでエエんやで…と中山初騎乗の弟鮫には言ってあげたいです(・∀・)

「3歳勝ち馬評価」先週ぶんを更新&ダイワメジャー黄金配合ver.2016
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/dd62bd063778671d4ad5c8564a7d72f9

コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日曜のボツ予想(2)~カネヒキリとIn Reality、スウェプトとナスペリ、キンカメとタックスヘイブン

2016-03-13 09:37:55 | 血統予想

昇竜は行く馬がズラリ揃ったので、前走脚質転換で鮮やかに内から突き抜けた◎ロンドンタウンで
父カネヒキリはフジキセキ×Deputy Ministerの砂黄金配合で、これはWar Relic≒Eight Thirty≒Good Exampleのニアリークロスが主な根拠
本馬はそれをIn Reality(War Relic3×3)5×4・5と累進、おまけにMr.Prospector=Gold Mineの全きょうだいクロス4×5もあり、カネヒキリのダート馬としてはかなり高得点な配合です

トリトンは◎ラインスピリット
母はウイニングチケットの全妹で、スウェプトオーヴァーボード(フォーティナイナー)にトニービン、テスコボーイとナスペリオンを重ねた配合で、父を長手にしてナスペリ柔くして1400に寄せたという馬
一見すると1400mはあまり良績がないですが、輸送減りしたり馬場が渋ったりハナ切れなかったりで十二分に能力を発揮したとは言いがたいレースばかりで、ここはハナに行けるメンバーだけに洛陽2着ぐらい走れるとみました
○トーキングドラムは母母がNorthern Dancer≒Indian Hemp2×3で、「3/4Northern Dancerクロス,1/4サンデーサイレンス」の教科書のような配合で、この緊張と緩和だけで限りなくオープンに近い1400型ぐらいはつくれる
▲レッドルモンドは前走コントレがスペースを探しながら追い出したら楽々と抜け出してしまい、母カロンセギュールは1400型で母父Forest Campはスプリンターですからこちらの影響が強いのでしょう

東風→ダービー卿のローテは中山向きの機動力マイラーにとっては最大の稼ぎ場所で、今年もいつもの顔ぶれが集いました

クラリティシチー「まいど、今年もおなじみのメンツが揃ったな~」
インパルスヒーロー「去年は東風もダービー卿も3着やったな。今年はクラリティに先着したいね」
シャイニープリンス「ワシを忘れてもらったら困るで。東風S[1-1-0-0]や」
クラリティシチー「やっぱりグランシルクはここ狙ってきたか」
グランシルク「よろしくお願いします!岩田さんとのコンビでダービー卿と連勝狙ってます!」
インパルスヒーロー「しかし去年は我々常連で分け合うはずやったのに、モーリスが出てきたんは反則やで…」
クラリティシチー「中山で後ろから初めて捲られたわ…あれは度肝抜かれたな~」

◎アルバタックスは父キングカメハメハと母母タックスヘイブンがアットザシーサイドと同じで、つまりKingmambo≒タックスヘイブンのニアリークロス2×2(Raise a NativeとThong=Lt.StevensとHyperionとFair Trialが共通)も同じ
Alydar飛節でパワーで加速するマイラーで、オーロCも直線の坂で一気に加速して追い込んだもののゴール前はけっこう脚色が鈍っていて、谷川岳3着もそうですがワンターンマイル戦だとスローのほうが好走率が高く、ようするにパワー加速で一気に差している
この末脚は実は中山マイル向きではないかと思うし、常連たちをズバッと差し切ってアットザシーサイドの露払いをつとめるかも

「No.1予想」ではフィリーズレビューを、「馬券総合倶楽部」ではフィリーズレビューと阪神2Rを予想していますので、日曜もよろしくお願いします

コメント (57)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする