先日の棋聖戦第二局。三冠対決はまたも羽生棋聖の快勝でした。
今年になってから朝日杯優勝、NHK杯優勝、王将位獲得、棋王位獲得、最優秀棋士賞、棋聖戦挑戦者と飛ぶ鳥を落とす勢いだった渡辺竜王は、先日の棋聖戦第一局、A級順位戦緒戦の深浦戦、そして王座戦トーナメント準決勝の郷田戦に続いてまたしても“らしさ”のまるで出ない敗戦でした。
もう秋の竜王戦10連覇に向けて調整段階に入ったなんてことはないでしょうけど、春の勢いが止まってしまい、一体どうしちゃったのでしょうか?
昔、2007年、2008年くらいに、羽生世代になかなか勝てない渡辺竜王を筆頭にした20代棋士たちに対する応援歌3部作を書きました。
20代の反乱
20代の反乱・その2
30代に負けるな!
それから、これは去年ですが、一時はそうでもなかった羽生世代がまた一丸となって台頭してきたことを書いた記事、羽生世代3部作とおまけです。
羽生世代の逆襲
羽生世代の復権
羽生世代の時代
まわるまわるよ時代はまわる
さて、今年のA級順位戦が始まりました。
昨日は今年も本命の羽生三冠、危なげなく初戦をものにしました。
今年のメンバーを改めて見てみましょう。
棋界のトップの10人、いや、森内名人も入れて、世界のベスト11。
この11人を年齢別に見ると、なんと9人が37歳から43歳に固まってます。
そして、あとの二人は渡辺竜王の29歳と谷川九段の51歳。
こんな分布になります。(PC環境によってうまく出てるかな?)
・・30 ・・・・・・・・・・・・・・・ 40 ・・・・・・・・・・・・・・・ 50 ・・
★ ★★★★★★★★★ ★
固まりすぎだろ!?!
なかなかスポーツの世界ではありえない構図です。
いつまでこんなイメージの勢力図になっているのだろう?
渡辺竜王も言ってたし、そんなに世代論を気にしてる人はいないのだろうけど、 この世界のベスト11の年齢分布はかつてはあり得なかったと思う。
すでに30代に突入してしまった橋本八段、山崎七段、阿久津七段、松尾七段。
そして、伸び盛りの20代の広瀬七段、豊島七段、それに続く佐藤天彦七段、戸辺六段、稲葉六段、中村六段、などなどこのアラフォーの塊を押しのけて行かないといけません。
しかし、考えてみれば、大山十五世名人は別格にしても、米長新名人誕生が49歳11か月。
それを考えたら、谷川九段もそうだけど、島九段、森下九段、中村九段あたりの世代もまだまだタイトル戦に出てきてほしいです。
昨日のウィンブルドンの伊達のプレー。
いろんな引き出しを使って若手を走らせて、省エネプレーで完勝。
本人も楽しいし、見てる方もさすがだと唸ってしまう。
ジャンボや中嶋がレギュラーツアーでの活躍、そして山本昌や谷繁などの頑張りを見ているとベテランの活躍の余地だって十分にある。
それにしても、この偏り、この真ん中の塊は何を表しているのか?
昔の将棋と、コンピュータができてからの現代将棋との狭間の世代だから強いということもあるのだろうか?
この現状の分布図を眺めつつ、3年後、5年後はどんな構図になっているのか、想像しつつ、棋聖戦、王位戦、王座戦と続く熱戦を楽しみたいと思っています。
出場棋士の年齢が32~3歳が多いのを見て、
横で見ていたカミさんが「棋士ってあのくらい(の年齢)
が強いんだね」といったので、私は
「あの世代が10年前から強くて、たぶん10年後も
強い」と答えました。まさか丸当たりとは(^_^;)
谷川さんはがんばる、渡辺さんが出てくる…とは
思いましたが、山崎さん、阿久津さんあたりは食い込
んでると思ってました。深浦さんや木村さんも上位で。
昨日は幕張まで出張。京葉線は、東京駅について
からの動く歩道が長い(^_^;)
いつもありがとうございます。
>約十年前、A求順位戦をTVで観ていました。出場棋士の年齢が32~3歳が多いのを見て、横で見ていたカミさんが「棋士ってあのくらい(の年齢)が強いんだね」といったので、私は「あの世代が10年前から強くて、たぶん10年後も強い」と答えました。まさか丸当たりとは(^_^;)
さすが慧眼ですね。もちろん羽生さん世代の何人かは40過ぎてもとは思いましたが、この圧倒的なパワー、恐るべしです。
>谷川さんはがんばる、渡辺さんが出てくる…とは
思いましたが、山崎さん、阿久津さんあたりは食い込
んでると思ってました。深浦さんや木村さんも上位で。
そうそう、木村さんがこのところ目立ってないのが寂しいところです。タイトル獲ってほしい棋士の一人です。