即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

羽生世代の時代

2012年09月14日 18時49分59秒 | 将棋
久々の将棋ネタです。
予想通り見ごたえのある戦いを繰り広げている王座戦をはじめ、いろいろ書きたいことは山積みなのだけど、どうにも機を逸してるというか、タイミングが悪く、中途半端な没原稿でゴミ箱はいっぱいです。

さて、先日の竜王戦挑戦者決定三番勝負第三局、丸山九段が山崎七段を下して2勝1敗で渡辺竜王への挑戦権を獲得しました。
これで丸山九段は前期に続いて2期連続の挑戦。
タイトル戦で相冷えピタが見られるのか、なんてふざけて言ってる人もいるけれど、ここは山崎七段に出てきてもらって、渡辺・山崎戦という新鮮なタイトル戦を味わいたかったというのが本音のところです。
しかし、丸山九段、強かったですね。

これでまたまた羽生世代が登場するタイトル戦となったわけです。

以前、《羽生世代の逆襲》《羽生世代の復権》と、羽生世代の強さについて書いてきたわけですけど、ここまで続くともう半端ない、このままずっとアラフィフになるまで彼らの席巻する将棋界になっていきそうな気さえします。

今年に入ってからのタイトル戦をおさらいします。
(羽生世代にはをつけます。)

王将戦 久保王将   佐藤挑戦者
棋王戦 久保棋王   郷田挑戦者
名人戦 森内名人  羽生挑戦者
棋聖戦 羽生棋聖  中村挑戦者
王位戦 羽生王位  藤井挑戦者
王座戦 渡辺王座   羽生挑戦者
竜王戦 渡辺竜王   丸山挑戦者

いかがでしょうか?
だらけです。
7つのタイトル戦で延べ14人のうち、羽生世代はなんと9人。
挑戦者に限っては7人中6人です。
どんなタイトル戦だろうと挑戦してくるのは羽生世代、とほぼ相場は決まってきています。

昨年も振り返ってみましょう。
名人戦 羽生名人  森内挑戦者
棋聖戦 羽生棋聖  深浦挑戦者
王位戦 広瀬王位   羽生挑戦者
王座戦 羽生王座  渡辺挑戦者
竜王戦 渡辺竜王   丸山挑戦者

今年になって始まった流れでなく、去年だって似たようなもんです。
こちらは5つのタイトル戦で羽生世代は6人。
去年と今年合わせると、12のタイトル戦、24人のうち15人が羽生世代です。

これで12回連続羽生世代が登場するタイトル戦です。
アラフォーのおじさんたち、かなりすごくないですか?
そして、今挑戦者争いでしのぎを削っている今度の王将戦、そして棋王戦もタイトル保持者は羽生世代。
いや、その後の名人戦、棋聖戦、王位戦、とずっと羽生世代がタイトル持ってるからもうそこまでは確定です。
これでなんと17回連続羽生世代のタイトル戦です
17回ということは2年半。
途切れることなく羽生世代の誰かがタイトル戦で戦ってる。
あきれちゃいますね。
それ以外の世代、特に若い世代は何やってんの?ってことにもなっちゃいます。
タイトル戦だけでなく、羽生二冠が4連覇してるNHK杯はもとより、ついこの前の大和証券杯ネット将棋・最強戦も佐藤王将と郷田棋王の決勝でした。
JT杯などまだまだあるのでしょうけど、どうにもこうにもこの羽生世代の活躍ぶりには驚愕です。

そして、これは羽生二冠一人が図抜けて活躍してるってわけでもなく、ここに名前の出ている6人の羽生世代棋士全員がそれぞれ活躍している。それぞれの個性や魅力を最大限に出しつつ、しっかりと結果を残している。

何で羽生さんだけが強いのか、というのもあるけれど、なんでこんなに羽生世代は強いのか。
そして、彼らが40代になってさらに強さを増した感があるのはなぜか。
従来の将棋と情報化されて進化した現代将棋とのちょうど狭間で、両方の良さをバランス良く会得している世代であるからなのか。
ここにきて一人一人が自分の強さ、持ち味、本質を一層極めたからなのか、それぞれの輝きを放っているように見える。
そして、同世代の活躍や成長を意識し合い、よりいい影響を与え合い、さらなる切磋琢磨につながっていってるように感じられる。
この勢いで一人一人がさらに自信を持ち、うまくまとまって成長し続けて行ったとしたら、若手有望棋士たちはどうこの大きな壁を打ち破っていくのか、いけるのか。

このオジサンを破ってもまだこのオジサンが控えてる。
このオジサンに勝ったと思ったら別の山からはあのオジサンが現れた。
行けども行けども強いオジサンが待ち受けている。
それも全く違う個性や強さを持つ屈強のオジサンたちだ。

棋士にとって盤をはさむ相手は関係なく、自分の将棋を極める、いかに将棋と対峙するのかということなのだろうけど、やはりいろんな時代の波の中で揉まれながら身につけてきた経験に基づく力というのは、才能と努力だけではどうにもならないものもあるはず。
羽生さんが言う直観力、大局観、そして“けものみち力”という目に見えない力はここぞというところで勝負を決めるポイントになる。

「若い頃は危機感もなく、何も考えずにむちゃくちゃな冒険ができていました。当時の方が、そりゃ勢いはいいですよ(笑)。でも若い頃の勢いを取り戻そうとするより、40代でできることをやる方が健全です。今は、経験から得た直感や大局観に比重を置いて、さまざまな角度から将棋にアプローチできるようになっている。60歳になっても伸びる能力はあります。」

参考記事:
人事を尽くして天命を待つ
40歳からの名人戦

羽生世代のこれからの活躍とそうはさせじとする若手棋士たちの意地と戦略。
そんな観点からも棋界の今後の動向をますます楽しみに見守っていきたいと思っています。
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