即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

20代の反乱・その2

2007年06月11日 23時19分22秒 | 将棋
先日書いた《20代の反乱》の続きです。
いただいたコメントへのレスです。

Logical Spaceさん、こんばんは。

>20代は活躍していると思います。
>ただ、順位戦は昇給枠が少ないため、順位戦の活躍はまだまだだと思います。
>ただし、渡辺竜王は史上4人目の中学生棋士なので、特別だと思います。

はい、おっしゃるとおりではあるのですが、羽生世代が20代の頃と比べると、あきらかに渡辺竜王孤軍奮闘の図式なのが、寂しいです。
以前、《一流と超一流》という記事書きましたし、振られ飛車さんもおっしゃるように、やはり、同世代のライバルがいることで、竜王自身ももっと進化するのだと思っています。

★振られ飛車さん、こんばんは。

>そういえばDanchoさんのところには、馬でも世代間の差があると書いていました。三冠馬を出した世代は他が弱い(91年生まれ)とか、外国産馬だけが強かった世代(97年生まれ)、前後の世代に挟まれて手も足も出なかった世代(86年生まれ)と、いろいろありました。

はい、前の記事で、競馬の世代論にも触れようかとも思ったのですが、『俺たち、競走馬と一緒か?!』なんて、思われると困るので、控えました。(笑)
でも、やはり、上記のような世代論が、競馬でもいろいろ取り上げられていますね。
何年かに一度、本当に強い世代が出て、その世代が(6歳、7歳になっても)ずっと天下を取り続けたこと、ありましたよね。

★ssayさん、こんばんは。

>羽生世代の前も七大タイトルを20代で独占なんて事もありましたよね。確か面子は、高橋さん、南さん、谷川さん、塚田さん、福崎さん、あたりでしたか。中村王将は、時期がずれてたかな?

はい、花の55年組ですね。百花繚乱、すごかったです。
谷川九段、福崎九段は、ちょっと上のようです。

>羽生世代は突き抜けてますね。羽生さんは別格だとしても、森内四段が全日プロ優勝、郷田王位、佐藤竜王後半名人、藤井竜王3連覇、深浦さんが早指し新鋭戦、早指し選手権ダブル優勝・・・と枚挙にいとわないほど。森下さんは、各棋戦で準優勝しまくっていましたし(苦笑)。

羽生世代に関しては、10代の頃、島八段が《チャイルドブランド》、と名づけ、その頃からもう話題になった世代ですね。(同じ頃活躍しましたが、森下九段は、ちょっと上です。)

>(なんか、これも懐かしいなあ。お互い年をとりましたよね、nanaponさん(爆)。)

はは、ssayさんはおいくつなのかわかりませんが、僕はハイセイコー、テンポイント、ミスターシービーなんていう頃が、まだ瞼に焼き付いています。

>丁度10年前のA級、B1の面子を見れば、一目瞭然です。要するに、年代はあまり関係ないと思います。羽生世代がすごいのです。その集団がそのまま10年、歳とったので、今、30代が強いということです。ですから、仮にこのまま年齢だけ重ねると、40代最強説が生まれてしまいます。それを、今の若手が指をくわえて見ているか、はたまた、逆襲に転ずるか。プロ棋界の観方の一つとしては、面白いと思います。

そうですね。
10年前、20年前の順位戦のデータ、調べたいです。
少なくても、10年前は20代の羽生世代がもう一流棋士になっていたし、すでに名人戦は、同世代の羽生、森内、佐藤、丸山が常連で、そこにしっかりと孤立無援の谷川が絡んでいました。(すみません、また敬称・段位略で。)

20年前は多分、谷川vs.55年組+中原・米長、という頃だと思うので、やはり、谷川+55年組の20代が、幅を利かせていたはずです。

★しゅういちさん、こんばんは。

>順位戦の今後の展開が楽しみですね!
>名人戦もいよいよ佳境に入ってきました!

はい、今週第六局ですね。郷田九段、このままでは終わらない意地を見せてくれるものと思って、期待しています。

>棋聖戦は大熱戦でプロの妙技を堪能できました

はい、しっかりとネット中継、観戦していました。
やはり、二日制とは違うテンポの熱戦、満喫しました。
次は、竜王、巻き返して欲しいです。

>片上五段のブログでも紹介されていましたが、その時はついリンク先を読むのを忘れてしまって、こちらにまた紹介されていたので読めました。
>かなりいい記事ですね。

将棋界は、ビジネス社会での部下に対する指導、コーチングとは違うのでしょうが、やはり師匠の方針、考え方、弟子との接し方、が大きな影響力を与えているのではないでしょうか。

「魅力的な社会人でなかったら、あかん」と、森は「棋力ありき」になりがちな弟子たちを戒める。

ということも含めて、弟子を一人の人間として、尊敬し、愛情を注いだ結果だと思います。
故村山九段のこともそうですが、山崎七段、安用寺五段、糸谷四段などが語っている師匠に対する思いに、感動します。
「まず人間ありき、と教わった。そのお陰で僕は将棋界にいられる。」
なんて、なかなか真似のできないことと思います。
技術の指導と言うより、人間性、人間としてどう生きるべきか、ということを大事にして、弟子たちに接したのでしょう。


今の30代、羽生世代だけならわかるんですが、4,5歳下の、久保、行方、鈴木、木村、というところがまた大きな力を発揮してきて、年代的につながっているというのがすごいのです。1,2歳の間の同期だけが強いというのじゃないのが、今の30代天下の原因です。

今、この群雄割拠の30代の中に、割って入ってくるのは、誰なのか。

当然渡辺竜王は筆頭だし、もうすでに実績もあるわけですが、良き同世代のライバルという意味で、前回挙げた20代の山崎七段、橋本七段、阿久津五段、片上五段遠山四段を始めとした若手が、どんどん強くなっていってほしいです。

束になって、30代の天下を安泰ではなくしてほしいです。

そうなったら、今の将棋界、もっともっと面白くなるし、人気も出てくるはずです。
L.O.T.の時の里見女流初段のように、そして、ゴルフの石川遼君のように、新たなスターの登場も待たれますし、また、TVの遊びのイベントかなにかで、30代vs.20代のオールスター団体戦のような企画も面白いかもしれません。

どちらにしても、今、将棋人口を増やすこと、将棋に興味を持ってもらうことが、最重要課題です。

熱戦の対局における、高段者やマニアにしかわからないような醍醐味、技術的な解説も大事ではありますが、上記のような話題性を如何に作っていけるか、仕掛けていけるか、が、将棋の発展にとって大事な要素だと思います。

もっともっと熱くなれる将棋界のために、20代棋士の勢い、アグレッシブさを心から期待したいと思います。
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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
プロ棋士レーティング (takodori)
2007-06-12 11:44:43
 四半期ごとに更新されている、こちらのページを見てみると違う地図が見えてくると思います。

http://members3.jcom.home.ne.jp/ta-higu/shogi/pro-rating.html

 上記ページの下のほうに過去のデータもあり、2001年三月末の順位が一番古いデータになっています。ご参考まで。
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失礼しました (ssay)
2007-06-12 20:00:24
nanaponさん、こんばんは。
ハイセイコーをご存知とは
私が高校生の時に、シンボリルドルフが走っていたと言えば、お察し頂けると思います。Danchoさんと、ほぼ同世代です。なんの根拠もなく、もう少し歳が近いかと思っていました。すいません、お気楽な性格なもので。

将棋の話に戻りますが、20代で棋戦優勝なり、タイトル奪取なりの活躍をしておかないと、その後歳を取った時に先が見えてしまうという厳しい面がありますよね。逆に、20代ですごい人は、年齢を重ねてもやっぱりすごいですよね。中原永世十段は、今期竜王戦で本戦入りです。やはり格が違います。
ただ、私のようなタイプは、羽生さんのように圧倒的に強い人より、その周辺の人たちや、一瞬でも光輝いたことのある棋士なんかに思い入れが行くんですよね。土佐七段が早指し選手権に優勝した時は妙にうれしかった。前田八段もたった1回のNHK杯優勝で、歴史に名を残しましたからね。
天才集団ですから、その中でやっていくのは大変だとは思いますが、こういう地味なファンもいるということを思い頑張ってほしいですし、天才もこの集団に入ってしまえばただの人ですから、なおさら「はじめに人間ありき」の姿勢で・・・、って私も偉そうな事いってないで、自分自身に肝に銘じて行きたいと思いました。
返信する
トラックバックありがとうございました (spinoza05)
2007-06-12 20:09:24
 渡辺竜王は順位戦の初戦は落としましたが,おそらくBⅠは1期で通過し,来年は名人挑戦争いをすると思います。ほかの20代の棋士では,個人的には阿久津五段最も買っていますが,残念ながら今A級に入ると降級候補ではないかと思うのです。羽生三冠や佐藤二冠,森内名人などは,早い時期からA級に入っても,挑戦争いをするのではないかと感じさせました。羽生世代と渡辺竜王以外の20代棋士の間には,やはり歴然とした差があるように感じます。
返信する
『若さ』の発散 (Dancho)
2007-06-13 19:16:22
nanaponさん、こんばんは。

『ドキドキの一日』のエントリーに対する、小生のコメントの表題…あの後、

「だからこそ、この両者の対局は中身が濃そう」

とコメントしようと思ったのに、抜けました…(苦笑)。

この表題…小生のエントリー記事と全く同じものですが、やはり、若手棋士が『若さ』を武器に、それを遺憾なく発揮できれば、将棋界は、楽しみばかりです。

羽生世代やそれよりちょっと下の、深浦,久保,三浦,行方といった層の厚い世代の棋士達に太刀打ちできれば、ボトムアップは保障できるようなものです。

少なくても、小生はそんな期待感を持って、将棋を楽しみたいと思っていますね(笑)。
返信する
コメント、ありがとうございました。 (nanapon)
2007-06-14 00:47:25
◆takodoriさん、こんばんは。

>四半期ごとに更新されている、こちらのページを見てみると違う地図が見えてくると思います。

ご紹介ありがとうございました。
すんごいですね、この方。
これだけのデータを整備してるとは。
東工大の数学の専門家ですか?

それにしてもtakodoriさんのいろんな情報ネットワークって、いつも感心しています。
またいろいろ教えてください。

◆ssayさん、こんばんは。

>ハイセイコーをご存知とは。
>私が高校生の時に、シンボリルドルフが走っていたと言えば、お察し頂けると思います。Danchoさんと、ほぼ同世代です。なんの根拠もなく、もう少し歳が近いかと思っていました。すいません、お気楽な性格なもので。

結構離れていてすみません。(笑)
そうなんです。そんな世代なんですよ。

>将棋の話に戻りますが、20代で棋戦優勝なり、タイトル奪取なりの活躍をしておかないと、その後歳を取った時に先が見えてしまうという厳しい面がありますよね。逆に、20代ですごい人は、年齢を重ねてもやっぱりすごいですよね。中原永世十段は、今期竜王戦で本戦入りです。やはり格が違います。

おっしゃる通りですね。中原永世十段は、理事の負担がなくなったので、今期、見せ場を作るような気もします。

>ただ、私のようなタイプは、羽生さんのように圧倒的に強い人より、その周辺の人たちや、一瞬でも光輝いたことのある棋士なんかに思い入れが行くんですよね。土佐七段が早指し選手権に優勝した時は妙にうれしかった。前田八段もたった1回のNHK杯優勝で、歴史に名を残しましたからね。

結構マニアですね。
上記、両方とも、よく覚えています。
いつも活躍してる人でなく、こういうレアケースの場合は記憶に残りやすいです。

>天才集団ですから、その中でやっていくのは大変だとは思いますが、こういう地味なファンもいるということを思い頑張ってほしいですし、天才もこの集団に入ってしまえばただの人ですから、なおさら「はじめに人間ありき」の姿勢で・・・、って私も偉そうな事いってないで、自分自身に肝に銘じて行きたいと思いました。

ほんと、ファンの心理というのは面白いもので、普通気にならないところまでよく見てるんですよね。
技術と技術の戦い、よりも、人間と人間の戦いにどうしても興味が行ってしまうのは同感です。

◆spinoza05さん、こんばんは。

>渡辺竜王は順位戦の初戦は落としましたが,おそらくBⅠは1期で通過し,来年は名人挑戦争いをすると思います。

初戦、びっくりしました。
相撲や野球のスミイチって感じで行くのではないしょうか。
僕もそう信じてます。

>ほかの20代の棋士では,個人的には阿久津五段最も買っていますが,残念ながら今A級に入ると降級候補ではないかと思うのです。羽生三冠や佐藤二冠,森内名人などは,早い時期からA級に入っても,挑戦争いをするのではないかと感じさせました。羽生世代と渡辺竜王以外の20代棋士の間には,やはり歴然とした差があるように感じます。

spinoza05さんとは棋力がかなり違うのですが、多分そうなんだろうなあ、と思います。しかし、かなり力をつけている、力の差はなくなりつつある、という気はします。
竜王が、上記3人と立て続けに戦ってる図式になると、(別に3人がタッグ組んでるわけじゃないけど)竜王が可愛そうです。
単独でもやっつけていくのかもしれないけど、ここは、他の若手が羽生世代を苦しめられるようになって、竜王が天下を取れる地盤ができるということも予想できます。

◆Danchoさん、こんばんは。

>やはり、若手棋士が『若さ』を武器に、それを遺憾なく発揮できれば、将棋界は、楽しみばかりです。

はい、スポーツでも何でも、若手が元気だと、全体が活気づき、面白くなりますね。

>羽生世代やそれよりちょっと下の、深浦,久保,三浦,行方といった層の厚い世代の棋士達に太刀打ちできれば、ボトムアップは保障できるようなものです。
>少なくても、小生はそんな期待感を持って、将棋を楽しみたいと思っていますね(笑)。

本当に層の厚い30代。これを打ち破るにはかなりのパワーが必要です。
タイトル争いがいつも同じメンツだと、新鮮味に欠けるのは仕方ないですものね。
返信する

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