波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

【その31】 やんわり

2011年10月20日 | 【保管】一寸凡師コラム

Photo  凡師は多趣味。新しもの好きと言われる秋田県出身ということもあいまって、様々な物に「やんわり」と挑戦してきた。この「やんわり」とした挑戦と「それなり」の挫折の繰り返しが、現在の凡師を造り上げているといっても過言ではない。「趣味」とは、誰からも強制されることもなく、歩み続けるのも立ち止まるのも、その人の「自由」。言い換えれば、その人の人間性がにじみ出る「もっとも過酷な活動」なのだ。

    例えば「ギター」。だれもが1度は「ギターを格好良く弾いてみたい」と思ったことがあるだろう。凡師ももちろんその1人。高校生の時に買った「テレキャスター」、働いてすぐに買ったPhoto
「エレアコ」、働いてしばらくたって買った「サイレントギター」…。「ギター」だけでも、3度の挫折を繰り返した。飽きっぽい・へこたれやすいという凡師の人間性に、「経験から学ばない」という凡師の悪癖、「道具を変えれば上手くなるのでは?」という浅はかさがにじみ出たいい例だ。本当に「趣味」は恐ろしい。

    さて、そんな凡師にもまあまあ続いている趣味がある。それは「早起き」。朝4時過ぎに起きて、「やんわりとした時間」の流れを楽しむのだ。この「やんわりとした時間」に流されすぎて、「早起きしてるのに職場に遅刻しそうになる」こともしばしばあるのだが…。

   「趣味」とは、「何をやるのか」ではなく、「やんわり」としてるかどうかが大事なのかもしれない。

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秋の朝顔

2011年10月19日 | 日記・エッセイ・コラム

   一鉢だけ残して家に入れた朝顔が昨日は13咲いた。花殻を片付けていると 開花予定のが毎日10以上ある。夏と違って、昼に咲き夜にしぼむ。朝顔は朝咲いて昼にしおれているのがやはり良いが仕方ない。咲いてくれているだけで感謝しなければ。気温7度の昨日、マリーゴールドに蛇の目蝶が2匹訪れていた。新聞には熊や鹿がいつになく街中に出てきて大騒ぎになっている。台所には今年とれたジャガイモやカボチャ。

     命の連鎖、冬を前にした生き物の必死さを思う。前には浮かばなかった感慨だ。どこかもの悲しくてたくましい。今の自分にもこんな根性は残っているのかと考える。仕事はやたら忙しいが晩秋の命の法則とは少しちがう感じがする。

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南木佳士著「生きているかい?」

2011年10月17日 | 読書

Photo  52編のエッセー集、各編4ページの読みやすさで読んでしまった。難解ではないが軽くもない。生死、人生、仕事を鮮やかにひと匙すくってみせる手業が何とも。簡潔な各編の題名と表紙で手にした。うつぶせの日曜読書の一冊。

 文末に味が。エッセーは事実から生まれる言葉の編み物で、最後の一針で読ませるものだと再確認。 「…還暦目前まで生き延びて成らなかったことは縁がなかったとあきらめる図太さだけが身についた。」「この身が生きのびるために為してきたことへのうしろめたさがつのる。」「過去は、書き始めたいま、そして、書き終えつつあるいま、自分に都合良く刻々と制作続ける」「 もう、無理、だな。」「今年も、まだみっともない夏が終わる」「得るものと失うものは酷なまでに等価なのだと知った秋の木曜日」「そこをもっと知りたいときに『わたし』はそこにいない」…適当に選んでさえこれ、プロだ。

 著者、南木佳士(なぎけいし)、1951年生、現在長野県佐久市の医師・小説家。

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幸せの黄色いハンカチ

2011年10月14日 | 日記・エッセイ・コラム

 1977年(昭和52年)10月、封切り直後の映画「幸福の黄色いハンカチ」を見た。小さな島からこの街に来て半年、少し息がつけるようになった頃だった。新しい生活への希望と重ねて見た。立男もママヨさんも20代半ばだった。
                                  
 今週10日、TV版「幸せの黄色いハンカチ」。山田洋次監督の脚本協力、震災から立ち上がる精神、羽幌、焼尻が舞台…見ないわけにいかない。夏川結衣だし(笑)結末わかっているのに目頭熱くなる。快晴の日本海、鯉幟の支柱に張られたロープ、思いの丈が込められたなびく黄色いハンカチ。希望の光景。骨格のしっかりしているドラマは風雪に耐える。

  映画から34年。この街は人口減でしぼみ、あの映画館も今は無い。因縁めくが、TVの舞台こそ立男たちが仕事と人生をスタートさせた地。それもあり、TVがあと半年に迫る退職後の新しい生活への応援歌のような気持ちに。近いところに、いやここにこそ黄色いハンカチが、希望があった。そして今後もはためき続けると思いたい。被災地の人たちのことも想像した。「年金支給68~70歳から」のニュースに唖然としつつ。

昔のTVドラマ、「結婚できない男」。「めぞん一刻」みたいな不思議なドラマに阿部寛と夏川結衣。この女優、芯のあるかわいらしい女を演じて光る。今回も再会し抱きつくシーンが印象。映画版の倍賞智恵子のしっとり感とひと味違って。

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【その30】  ブウォーン!   

2011年10月13日 | 【保管】一寸凡師コラム
 

 凡師は常々「楽しみ」を作れる人、「楽しさ」を感じられる人になりたいと思っている。その場その場で「楽しみ」を見出し、「楽しさ」を感じられる人というのは、きっと人生を謳歌できる人に違いない。

    今年も残り2ヶ月ちょっととなったが、まもなく迎える「冬の時期」。Photo_3

今年の冬の「楽しみ」は、なんといっても義父から譲り受けた「除雪機」。真冬の寒空の下「ザッシュ、ザッシュ」と汗を流していたのが、今年は「ブルルルルル」に変わるかと思うと、もう居ても経っても居られない。まだ雪も降っていないのに除雪機のエンジンに火を入れたくなる。鉄の質感、エンジンの塊感、油くさい香り、スロットルワイヤーの張り…。全てが凡師のDNAに語りかけてくるのだ。バイクを手放した凡師にとって(No21参照)「除雪機」は、単なる「除雪機」では無い。もはや、新たなモータースポーツの相棒としての地位を築き上げている。

    今年の冬は降り積もった雪とともに、大黒柱(自称)として、社会人として、男として日頃吐き出せない「何か」を一緒に吹き飛ばしたい。もちろん、革ジャンとヘルメットを着用して…。
バイクは無くとも、ライダー凡師は不滅なのだ。

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