普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

国民に拡がる閉塞感と自民・民主の対応

2009-04-07 12:45:00 | 麻生内閣

 昨夜、帰宅するとテレ朝で「ビートたけしのTVタックル もう限界国民ブチ切れ寸前!!怒りの鉄拳3時間スペシャル」と言う長たらしいタイトルの3時間番組をやって居ました。
 丁度、進まない公務員改革の問題が取り上げられ、
・出先機関改革の工程表では官僚の抵抗に会い、出先機関の統廃合案や職員3万5000人削減の具体案は一切盛り込まれず、年末の出先機関改革大綱に先送りされたこと、
・閣議決定した国家公務員制度改革法案では、政治主導強化のため、首相補佐官を廃止して「国家戦略スタッフ」を新設するほか、次官級から課長級までを首相が任命できるようにしたのは良いが、肝心の内閣人事局の局長に「官僚トップの事務の官房副長官」が兼職の決定、
に民主党議員や批評家達から完全な骨抜きだと批判が集まり、自民党幹事長代理の石原伸晃さんが苦しい答弁を強いられていました。
 そして最後に例の福岡政行さんが、解散は8月までないこと、政権交代の可能性は300%だと言っていました。
 彼の予言は当たらないので有名だそうですが、それはともかくとして、色々考えさせられる番組でした。
 それで今日は国民に拡がっている「閉塞感」をキーワードにして、それに対する自民・民主両党への期待度(5点満点)を考えて見ました。
(項目の選択やその注釈は間違いや抜けたところも多いと思いますが、普通の国民としての私の見方です。多分、多くの人も大体似た様な見方をしていると思います。
 また期待度の数字はいい加減なものですが、両者の期待の程度の違いの差を示したものと解釈して下さい。)

[国民に拡がる閉塞感と自民・民主の対応]
対外的な問題
・世界第2位の経済大国でありながら影の薄い日本、米国追随一辺倒への不安(自民1民主2)
 自民は今までの実績、民主は小沢さんの主張する外交は良いが、どれだけの実績が上がるかは不明
・お先真っ暗な北朝鮮による拉致問題の解決(自民1民主1)
 両党ともお手上げの状態?
・国防と紛争地への協力と憲法上の制約(自民3民主1)
 自民は憲法の見直しの検討、民主には憲法見直し反対の人が多いことと、今までの実行不可能な対案への不信感

経済と社会保障
・中国などの台頭に伴う企業競争力の低下→非正規社員の雇用の増加→日本の平均賃金の低下→貧困化(自民1民主0)
 自民は今までの実績、民主は雇用対策は出しているが、企業競争力の強化などの基本政策が殆どない?
 仮に貧困化が不可避だとしても、両党ともそれに対するビジョン(日本の社会はどうなるのか、それに対する心構えなど)などが示されていない。
・米国発の金融・経済危機に振り回される日本経済、輸出激減→離職者の増加、一方内需拡大のめどが殆どなく、ひたすら景気回復を待つしかない(自民2民主1)
 人材面で民主より自民が優れている程度の違い。
・全く先の見えない少子高齢化とその底知れない影響(自民1民主1)
 両党とも有効な施策は殆どない、仮にそれが不可避だとしてもそれに対するビジョン(日本の社会はどうなるのか、それに対する心構えなど)などが無い
・上記の貧困化、離職者対策、少子高齢化などの問題と年金の問題などに対する社会保障の充実(自民1民主1)
  麻生さんは消費税増税を社会保障に当てるとしている、民主は官僚制度の改革を当てにしているようだが両者とも当面の間に合わない。

その他の国内問題
・先進国の中で飛び抜けて多い赤字国債のために国債費として国の予算の4分の1を取られて思い切った事はなにも出来ない日本(自民1民主1)
 公約で麻生さんは消費税増税、民主は官僚制度の改革により財源の捻り出しを言っているがその実施や成果が現れるのは数年かかるし、どのような成果が上がるかその時になって見なくてはわからない。
・民間企業では徹底的に合理化がされているのに、全くと言って良い程放置されている官僚制度(自民1民主3~4)
 自民は今までの実績から推定、官僚制度改革を唱える民主への期待、然し同党は幹部官僚には厳しいが、官公労に属する職員には甘い?
・首相としてのリーダーシップ(自民1民主2~3)
 人にもよるが麻生さんと小沢さんで考えればでの予測、特に官僚制度改革については官僚や自民党で言えば族議員の反対を押し切る強いリーダーシップが必要
・日本の危機にも党利党略に明け暮れる政治(自民0民主0)
 自民・民主両党とも、良心的な議員も多い様だが、それが形として全く外に出て来ない。  

[自民党と民主党へ]
 以上思いついたことを並べてみましたが、この事から自民・民主両党の考えるべきところは次のように思います。
自民党
 一番のウイーク・ポイントは麻生さん以前からの自民党政権の問題である官僚制度改革への腰の引けた態度と、麻生さんのリーダーシップの不足またはそれが前面に出てこないことです。
 麻生さんの話によれば、少なくとも補正予算成立までは解散しない様なので、それまでに、関係閣僚と協力し、いざと言うときには自分から乗り出し、批判のある地方分権問題、それと公務員制度改革への官僚と族議員の反対を何とか乗り切って貰いたいものです。
 もしそれが出来れば自民党の勝利は眼に見えてくると思います。

民主党
 民主党の強みは公務員制度改革への強気の政策と、その根底にある官僚との今までのしがらみがないこと、そして予想される官僚の反対には小沢さんの剛腕が期待できることです。
 その為には、小沢さんの身の回りを綺麗にする問題が残ります。
 それと民主党の弱みは海外問題への今までの「実行不可能な対案」など対は政権政党として通用しないのは当然で、何らかの対応姿勢の変更の必要性がありますが、護憲論の社民党との協力の関係をどうするか、党内の社民党と同じ考えを持つ人達とどう折り合いを付けるかと言う難しい問題があるようです。

 私が上げた問題は「言うは安く行うのは難し」の問題ばかりですが、是非。両党とも逃げないでガップリと取り組んでもらいたいものです。

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