普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

日本より北朝鮮を信頼する?平和主義者

2009-04-05 09:00:47 | 政策、社会情勢

 日本を騒がせた北朝鮮のミサイル発射も、今朝現在では不発に終わったようです。
 これに就いて昨日の読売テレビの「ウェークアップ!ぷらす」で、この問題を取り上げられたとき、レギュラーの江川紹子さん 
が気になる発言をしていました。 (江川さんの基本的な考え方については*注記をご参照願います。)

[江川さんの発言が意味すること]
 「今回の北朝鮮のミサイル発射への日本政府の対応は騒ぎすぎだ、日本はそれより6カ国協議に力を入れるべきだ」と言うのです。
 たしかに日本の反応は少し大袈裟過ぎるような気がします。
 私の意見は日本の政府の今回の行動の目的は、実戦訓練だと思います。
 もし私のような普通のおっさんでなく、政府当局者がこんなことを言えば、これ位のとで数億か数十億も掛けてと批判が出るに違いありません。
 然し昨日の報道や出来事だけを取り上げても、日本の重大な影響を与える
・ミサイル発射の対応にも誤報があり、EMネットの見直しを迫られていること。
・対応の情報源が米軍の哨戒機→在日米軍→防衛省→など完全に米国に頼りきっていること
などの問題がはっきりしたことは日本の取って良い事だと思います。

6ケ国協議の実態
 一方、江川さんの言う6ケ国協議の実態はどうでしょう。
・北朝鮮が何をしても、ミサイル発射に懸念を示しても、依然として援助を続ける中国と、中国とともに安保理決議に違反している北朝鮮への非難決議にも反対の示すなど何を考えているか判らないロシヤ。
 俗な表現で言えば中国、ロシヤとも狐か狸です。
・国防を完全に頼りきっている韓国。
・日本と言えば韓国とともに国防は米国に頼りきり、国家犯罪である拉致問題でも北朝鮮に手も足も出来ない、紛争処理に軍隊を使えない日本。
・この様な情勢を完全に読み切って、6ケ国協議の決議を踏みにじることは意にも介しない北朝鮮。
・北朝鮮が一番怖がっているのは米国です。
 何故なら米国は自国流の大義のためには、平気で武力を行使すること、そしていざとなれば、核兵器の使用の実績を持つ国です。
 だから北朝鮮は何としてでも、米国との2ケ国協議に持っていこうとしています。

日本の出来ること
 その様な情勢の中で、日本の出来る事は何でしょう。
・今までもやってきた北朝鮮に対する経済制裁の強化でしょうか、それも米国のテロ支援国家指定解除でその効果半減です。
・それと今までのように、米国に頼りきるか。
・海千山千の中国やロシヤにどう働きかけるか。

批評家の責任
 江川さんと同じような意見を持つ批評家や政治家も多くいます。
 またネット上でも多くの人達が似た意見を述べていますが、その影響力を考えると、批評家や政治家の発言の重みも、その発言に対する責任も格段に違います。
 江川さんが日本はもっと6ケ国協議を推進すべきと主張するなら、日本がどうすれば良いかと具体的な方法を提言すべきです。

日本政府より北朝鮮政府が信頼できる?
 江川さんは北朝鮮が6ケ国協議の結果に正直に従うとも取れる発言をしています。
 まるで「日本政府のやることはおかしい」が、「北朝鮮政府のやることを信頼せよ」とも取れるような発言は、今までの北朝鮮の6ケ国協議の対応を見れば、明らかに偏っていると思います。

[平和主義者や護憲論者へ]
 平和主義者や護憲論者は「9条があったから戦後日本は戦争しないで済んだ」と言いますが、正確にはイラクへの自衛隊派遣は、敵対勢力からみれば明らかに戦争行為です。
 だから平和主義者は自衛隊の海外派遣の時は必ず抗議しています。
 そして議論の場では、自衛隊の海外派遣抗議のことは棚に上げて、相変わらず[9条があったから戦後日本は戦争しないで済んだ」とお経の様に言うだけです。
 私のような中立的な立場から言えば、日本は9条のために本格的な戦争ができないから、日米同盟を堅持しなければならず、そのため時には米国のために憲法解釈の変更をしてまで、参戦してきたのだと思います。
 平和主義者や護憲論者が奇麗事を言うのは良いと思いますが、現実を直視してそれに如何に対応するかも具体的に示さねば、いつまでも自分たちの意見が世の中で少数派の地位にとどまるばかりだと思います。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。

政治ブログランキングへ

政治ブログへ

*注記江川さんの考え方 (Wikipediaより)
 
第二次世界大戦については、社民党や共産党の立場に近いスタンスを取っている。
 拉致問題解決については消極的な姿勢が目立つ。特に当時の首相・小泉純一郎が北朝鮮を訪問し、5人の拉致被害者が帰国した際には、拉致被害者を一旦北朝鮮に帰すのも仕方がないのではないか、といった意見を自身のサイトで書いていた。このように、北朝鮮をほとんど批判をしない。