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旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

『中庸』 第二章 凡そ四節

2007年07月04日 00時17分20秒 | Weblog
『道の行われざるや、我これを知れリ。知者はこれに過ぎ、愚者は及ばざるなり。』

聡明な人は知恵にまかせて出過ぎたことをする。愚かな者はそこまで知恵が及ばない。だから世間では、人としての正しい道が実践されない。

『道の明らかならざるや、我これを知れリ。愚者はこれに過ぎ、不肖者は及ばざるなり。』

優れた人は才能にまかせて出すぎた理解をする。劣った者はそこまで理解が及ばない。だから世間では、人としての正しい道が認識されない。


久しぶりに「論語」を読み直してみた。ようやく身にしみるような年齢に達したのであろうか、あれほど古臭く感じ、オジン臭く思えた論語の一句一節に、つい共感を覚えてしまう。「何せうぞくすんで 一期は夢よ ただ狂え」のバサラ気取りの行き着いた先が孔子様とは、かなり笑える。

そういえば最近、贔屓にしている中華料理店の名前は、「孔丘」という。店員に聞いてみた。「孔丘って、かの孔子様のことでしょ?」呆気にとられたように、店員は笑っていた。どうも彼女は、店の名前である「孔丘」の意味するところさえ知らないようだ。しかし、ほんとうにいい味をした中華料理を出してくれる。だからそれでいいのだ。ご亭主に命名の由来を聞いてみるなんて野暮なことはしないことにしよう、と心に決めた。