旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

ケルゼン

2011年09月06日 21時54分20秒 | Weblog
学生時代に欲しいと思いながら買うことができなかった本がある。ラーメン代を節約しても買うことができなかったし、アルバイト代で買うにはもったいないような、そんな価格帯の本だ。ハンス・ケルゼン著「一般国家学」(岩波書店)などもそういった本のうちの一冊だ。今日「一般国家学」を落札した。

どこやらから「いまさら『一般国家学』もないだろ。」という声が聞こえてきそうだ。ケルゼンは20世紀を代表する法学者のひとりで、戦前・戦後を通じてわが国の憲法学、法哲学に多大な影響を与えた。数10年の歳月を経た今、ケルゼンの法学や国家学にふれることができる。連休が楽しみだ。

最近は読みたい本をみつけると片っぱしから買い込む。見境がない。食欲のようなものであの店のフランス料理を食べたいと思うといたたまれないように、この本を読みたいと思い始めた途端に欲しくなる。amazon現象か?知に対する飢えか、忍耐力が減退気味だ。

現実的に考えれば、たくさん本を読んだら何かを書いて儲けてやろうと思うのが常道だろうがその気はない。または、自分の能力に照らせば、何かを書いて儲けようとすること自体が現実的ではないような気がする。

ディーゼル列車の向かいの窓から、私に向けてまぶしいほどの夕日が照りつけるのを瞼に感じながら、しばし物思いにふけっていると、「死ぬまでに一冊の著作と一枚の油絵をものにしたい。」という意欲が頭をもたげてきた。今週は土曜シフトの6日勤務だ、来週の月曜日が代休になるにしても少々きつい週になりそうだ。