旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

ヘーゲル「宗教哲学」

2009年06月18日 22時29分18秒 | Weblog
余りにも情けないとしかいいようのない結末に気分が落ち込んでいる。気を取り直して再挑戦といきたいところである。が、すべてが億劫になってしまった。この落ち込み様は尋常ではない。健康診断の件について知人2、3人に参考意見を求めた。「ばか、あほ、間抜け」の大合唱である。「史上最大のポカ」と呆れる人もいた。だからもう口外しないことに決めた。頭の上を時間が通り過ぎて行くのを待つばかりだ。

ヘーゲルの「宗教哲学 全5巻」がヤフオクにでていたので入札に応じた。入札が終了する5分前に最高価額の入札であると表示が出たので落とせたものと思っていたら、つい先ほどあと100円上乗せされた価額で他人の手に渡ったことを知った。好きな岩波のクラッシックな装丁がいたく気に入っていた。残念だ。何をやっても、うまくいかない時はうまくいかないものだ。それにしても求職先に蹴られたこととヘーゲルの「宗教哲学」を落とせなかったことに同程度の喪失感しかない。早くも立ち直りつつあるのかも知れない。

宗教と哲学こそが自称「世界観の探求者はやと」の研究対象である。ところが、腹が減っては戦ができぬの喩に弱い「はやと」はとても痩せたソクラテスにはなれそうにもない。根が俗物なのである。65歳まではのんびりと居座れたであろう人事のマネージャーのポストが、身から出た錆によって夜霧の彼方に消えたことを今日も恨んでいる。ひとは衣食足りて礼節を知るのである。食い詰めたのでは哲学どころじゃない。