旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

覆水は盆にかえらない

2009年06月17日 18時16分20秒 | Weblog
最終面接3名に残ったというのに余りにあっけない結末だった。「不幸の手紙」が届いた。返却された資料を見て担当のキャリアコンサルタントは呆れていた。

「なんですかこれ?なんで人間ドックの結果なんかを提出したのですか。F判定しかも要治療と明記されてるじゃないですか?1年も前の結果ですよ。腎臓は精密検査の要ありと書かれています。それに成人病のオンパレード。応募先では役員面接に合わせて1年以内の診断書を提出してくださいといっていたのです。診断書なら血圧と尿検査それに問診で足ります。人間、生身ですから体調が悪い場合もありますからわざわざ役員面接の後でもいいといってるでしょ。それをなんでまた異常値だらけの人間ドックの結果を提出するのですか。これじゃわざわざ自分の方からあそこが悪いここが悪いと言って選考からはずしてくれと申し立てているようなものです。で、じっさいにはやとさんはどこが悪いのですか?どこを治療中なのですか?血圧の件は知っています。ベストの状態で測ればそれでいい。降下剤を飲むという言い方だってできます。そうすれば、こんなことで躓かずにすんだというのに・・・。わたしゃもう知りませんよ。ほんと、神経を疑うなあ・・・。」

立場が逆ならば、こういうたわけ者にはきっと似たようなことを言いたくなるだろう。わたしには社会人として求職以前の問題があるようだ。即ち脇が甘い、すこぶる甘い。人間ドックで指摘された「要治療」「要精密検査」は後日の精密検査で殆ど治療の必要がないという診断を受けている。あえていえば高血圧について降下剤の服用を検討する時期にあると注意書きがされていた程度である。

返す言葉もなかった。正直かなり後悔をした。昨夜、中高年の就職状況をみて愕然としたばかりだ。55歳を過ぎると転職に成功できるのは100人に7人以下だという。というのに、みずから上場会社の人事マネージャーの選考から下りてしまった。対抗馬があと二人いたのだからこの愚挙が落ちた原因のすべてではないとは思う。それにしても「覆水は盆にかえらない。」

6番目7番目の求職先は怪しい「官庁もどきだ」、気持ちを入れ替えてこれからはもっと慎重かつ真面目な態度で就活に取り組もうと思う。不謹慎を承知でいえば、いくら考えなおしても釣り逃がした魚はでかい。なにしろとっくに賞味期限を過ぎた食材の様な身の上なのだから。嗚呼!就活の日々!