昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

生牡蠣とノロウイルス

2007-02-26 21:20:21 | 日々の雑記
 昨日のことだった。何時ものように老妻の買物の手伝いと運び屋を兼ねてお供をした。行き先は夕べのうちに、夕刊の折り込みチラシから決めていた。先ずは直ぐ近くの量販店へ行き、それで用が足りなければ、正午までの限定特売実施の川向いのスーパーへだった。

 量販店での日用雑貨や野菜類などを買い終えてしまうと、夕べのチラシのことが気になって、買うと決めずにとりあえず見るだけと川向こうのスーパーへも廻ることにした。
 ここのスーパーは「一物三価」と名付けて、買う数量によって三段階の価格付けをしている。例えば同一品を1個の価格、2個以上の纏め買い、または一箱単位の場合などに分けて割り引いてくれる。買い方によっては、かなり廉い買物が出来るので、日頃からチラシなどを見て重宝している店である。

 店内は折からの晴天のうえ日曜とあって混雑していた。魚類など生鮮食品売り場の中ほどには、例によって特売ワゴンが置かれて、チラシ商品の厚岸産の生牡蠣が山積みされていた。
 さっそく老妻が手にして、
「活きが良さそうだから、久しぶりに酢牡蠣でもしましょうか」
 と話しかけて来たが、その酢牡蠣には直ぐには答えられず一瞬躊躇した。
というのは、近頃こそやや下火になっているが、先頃までのニュースなどで全国的に問題になっていた「ノロウイルス」が脳裡にあったからである。つい最近でも市内の老舗ホテルでの食中毒事件も思い出された。
 人一倍食い意地の張った私だが、その半面「命根性」も汚い方だから、
「酢牡蠣はノロウイルスが怖いから、牡蠣フライが良いよ」
と、好物のフライを提案した。
「油物は最近摂り過ぎですから・・・それに肝臓の数値が高いでしょう」
と、老妻から云われると、まさに「グウの音も出ない」私である。そう云ってから老妻は山積みされた牡蠣の中から、2個選び出して籠に入れるとその場を離れた。

 結局2個の牡蠣は昨夜、青物野菜とキノコ一杯の熱々牡蠣鍋に仕上げられた。