昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

野鳥の餌台

2007-02-23 16:36:29 | 日々の雑記
 野鳥たちが毎年我が家にやって来るようになったのは、約5年ほども前のことで、新聞の「読者の欄」を読んでいた老妻が興味をそそられたことが切っ掛けだった。老妻はさっそく古くなった果物籠を物置から取り出して来て、裏庭のモミジの枝に括りつけた。
 初めの頃には、エナガやゴジュウガラなどの小鳥が多かったのですが、その内にツグミとかヒヨドリなども姿を見せ始め、小鳥たちを追い払って餌台を一人占めするようになり、昨年辺りからは遂にヒヨドリのみとなってしまった。

 例年に無く早々とやって来た今年のヒヨドリのことは、先月このブログ(小さくて可愛いい訪問者)にも載せ、その後も頻繁にやって来るヒヨドリのために、有り合せの古くなった果実などを絶やすことなく与えて続けていた。
 ところがこの度約一ヶ月ぶりの雪が2・3度も重なり、その積雪量が30センチを超えるほどになった。こうなると年寄りの身、足の覚束なさや屋根からの落雪の危険さから、気安く裏の餌台まで廻ることは出来なくなった。それに何よりも給餌を躊躇させたのは、新聞記事の次の見出だった。
 「中国での鳥インフルエンザウイルスは野鳥から・・・」この一行が、私の脳内に強くそして深くインプットされてしまった。それ以来野鳥のこと見まい、餌台のことも努めて考えまいとして来た。
 しかし日頃の習慣とは仕方のないもので、目の先が全く無意識のうちに、餌台やヒヨドリがいつも留まる木の枝に向かってしまう。このことは脳で考える事とは多いに違って、胸のうちでは何時もやはり気にして証しであった。
 
 今朝も何気なく目を向けた先のシャクナゲの枝に止まっていたヒヨドリと、ばったりと目を合わしてしまった。そのヒヨドリは少しも落ち着かずに、餌台の周りを絶えず飛び回った。
 その仕草は、まるで餌台が空になったのを訴えているようだった。気のせいにしろ、一旦そう考えてしまうとそのまま放っては置けなくなってしまった。                            
 たまたま昨日の朝、冷蔵庫の隅で見つけた、萎びた冬みかんとボケかかったリンゴを老妻から受け取り、毛糸の帽子を2枚重ねてかぶり、更に長靴で身拵えをして家の裏へ廻った。
 幸い連日の暖気で屋根上の雪はあらかた落ち、また家の周りの雪も半分近くまでに減っていた。

 家の中に戻って裏庭に目をやると、早くも番いのヒヨドリが餌台を仲良く囲んでいた。ホットした気持ちで暫らく見入っていた。

久々に餌が置かれた餌台 

私の後を追いかけるようにリンゴを啄むヒヨドリの番い




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4 コメント

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じゃこしかさん、こんばんは (polo181)
2007-02-23 22:54:00
この時期、野鳥にとっては地獄でしょう。寒いし餌は少ないし、どのようにしてその日を凌ぐか思案していることでしょう。この番のヒヨドリは幸せ者です。とにもかくにも、今日のところは果物を貰って、腹がふくれたに違いありません。じゃこしかさん、優しいですね。わざわざ、雪の中をぐるりと回って、面倒をみてやる。ヒヨドリの恩返しがあるかも知れませんよ。
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ヒヨドリと鳥インフルエンザ (Unknown)
2007-02-26 18:22:43
日本鳥学会によれば、餌台にやってくる野鳥からは鳥インフルエンザの感染はない、との事です。
詳しくは、下のページをご覧ください。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/osj/japanese/materials/birdflu/material6.html

ヒヨドリの分布から考えると、北海道で越冬している個体ならば、多分樺太生まれですよ。安心して餌を与えてやってください。
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poloさん今晩は (じゃこしか)
2007-02-26 20:55:25
 恐らく夫婦なのでしょうが、このヒヨドリたちの雄雌の違いは全く分かりませんが、とにかく仲が良いのです。

 黒猫からの見張りを兼ねて暇さえあれば見ております。果物であれば何でも食べてくれます。
 このところ気温が低くて風も強くて、滅多に外出出来ません。新釧路川の白鳥も気になりますが、今のところこのヒヨドリたち癒やされております。
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初めまして (じゃこしか)
2007-02-26 21:10:01
 わざわざ詳細にお知らせ戴き本当に有難うございました。これまで餌台に近付くにも、ナイロン手袋を嵌めて怖々でした。
 お寄せ下さいましたURLからは色々な事が判り、本当に助かりました。

 歳ばかり重ねておりますが、全く田舎ジジイです。今後とも宜しくお願い致します。
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