昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

ハマナスの実

2005-09-20 21:27:47 | 日々の雑記
 先日湿原道路を歩いて来た日のデジカメのメモリーが、そのままになっていたのを思い出して、パソコンに取り入れて確認して見た。案の定取り込み忘れの分が残っていた。それが下の写真ハマナスの実である。この花には一般的なピンクと白があって、他に珍しく八重咲きのも見られる。

 さてこのハマナスの実の事だが、花のあるものは種子の確保のために、実を付ける「ヤマブキ以外は」のが普通であるから大して珍しいものではない。
しかしこのハマナスの実は、私にはかなり想い出の多い木の実なのである。真っ赤に熟れた実は、戦中戦後の食糧難時代の欠食児童には、立派な食料と通用していた。定かと覚えて居ないが確か甘酸っぱい味がした筈である。
 なお現在このハマナスの実は、薬療効果もあるようで他にジャムなどにも幅広く利用されているらしい。

 あの頃は、このハマナスの実以外にも、木の実や花の実で食べられると聞けば、大抵のものは口に入れていたものである。先ず代表的なのが「コケモモ」で、一般的に私たちは「フレップ=黒・赤」と呼んでいた。初夏に熟れるのが「黒フレップ」でその名のとおり黒葡萄そっくりだった。舌や口の中は黒紫に染めて夢中になっていた。「赤フレップ」は秋で、これはかなり山奥に行かなければならなかった。これは「黒フレップ」より日持ちがするうえに酒にも利用された。
 他にやはり初夏の山で採れる「バライチゴ」だが、この正式な名前は分からないが、バラに似た花が咲き更にバラと同じく枝に棘があって採るのに苦労したものである。これは「ラズベリー」ということが分かった。
 また他に、カリンズ・グスベリ・オンコ=松・山葡萄・コクワ・などがあった。珍しいのは「じゃが芋の花の実」である。熟れて来ると柔らかくなり、とても甘い味がした。何故か親には止められていたが、夢中になって奪い合って食べていたものである。

 真っ赤な色が目に付いてカメラに納めて来た筈なのに、ウッカリ取り出すのを忘れ、若干時季が過ぎた感じもしたがブログに載せてみた。
   赤いハマナスの一重          八重の花
  
     白の一重             八重花
   
                   ハマナスの実

                   同上