昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

野鳥の楽園・・

2004-09-03 21:11:03 | 日々の雑記
年金生活者ながら、人並みに月末月初めは忙しくて(主に国保などの支払いなど)、ウォーキングに出かけられなかった。その間たった三・四日に過ぎなかったが、何時も歩いている自転車道路の住宅街の外れの草原がすっかり様変わりしていた。其処は葦やすすきが生い茂り野鳥の巣作り子育ての最適な場所で、これまでに何年もの間多くの野鳥たちの翔ぶ姿に、又はその囀りに癒されて来たものだ。
 
 その野鳥の楽園とも云うべきその場所は、全て刈り取られた上に綺麗に整地され、地盤の基礎造り用の杭打ち機二台まるで天空を穿つように仁王立ち、更にクレーンや地ならし用の重機も右に左にと忙しく走り回り、既に作業員宿舎までが出来上がっていた。

 何時もなら親子揃って飛び交う野鳥の姿一つ見えず、その囀りさえ聴こえて来ない。あれほどの野鳥たちは一体何処へ行って仕舞ったのか・・歩いていても只それだけが気になっていた。

 しかし良く考えてみると、野鳥たちにとってかけがいの無い楽園であっても、私もそれなりの高齢者である。そう遠くない将来必ず世話に成るであろう、そうした介護施設が一つでも多く出来ると云う事は何の増して有り難いことなのであるが・・これを自然の破壊と悲しむべきか・・老人福祉の拡充と有り難く思うべきか・・何とも複雑な気持ちで歩き続けた。