久しぶりに読書感想をアップします。
著書名 「中国が予測する”北朝鮮崩壊の日”」
著 者 綾 野 (リン イエ)
編 者 富坂 聰
発行所 株式会社 文芸春秋
発行日 2008年5月20日 第1刷発行
ネットで書籍を検索していたら、北朝鮮に関して「現役の中国軍籍のある研究者が書いた報告書」を元にした書籍が発売されているのを見つけたので、取り寄せてみました。
内容は、研究者が真面目に書いた本という感じで、確りしたものです。
この本では、中国・北朝鮮の両国は表面上は親密さを保っているが、内情はそれ程親密ではないと解説しています。
特に、中国が国連の場で北朝鮮を擁護する割りには、北朝鮮では中国離れが進んでいるとしています。
中国では、北朝鮮に関する本は市販されておらず、放送などでも使節交流などを報道するだけで、話題にすることがタブー化されていると解説しています。
編者まえがきでも、このレポートの筆者には謹慎が言い渡されており、筆者への処分は、そのままレポートが中国当局に与えた衝撃の大きさと受け取って間違いないとしています。
中国からみた北朝鮮感、北朝鮮からみた中国感が詳細に解説されていています。
中国が人民解放軍を投入して北朝鮮を援護した朝鮮戦争も、休戦(1953年)から既に55年が経過しており、当時を知る長老もそろそろ引退の時期にあります。
若い指導者に世代交代がすすめば、中国の北朝鮮にたいする態度も様変わりして行くことになるのでしょうか。
このレポートの公表や、最近の新聞報道による中国の反応などをみると、そろそろそういう芽が出てきたということでしょうか。
一読の価値があり、お薦めしたい本です。
この本の一節に、本質を突いた面白い記述があるので抜粋してアップします。
第一回目の北朝鮮の地下核実験に関してです。
『中国のある軍の幹部は、朝鮮の核実験強行に対し、「最も憤ったのは恐らく中国であり、また最も慌てたのは日本である。そして最も騒いだのが韓国であり、最も喜んだのはアメリカだ」と皮肉を言ったことがある。
一種のジョークだが、確かに朝鮮の核実験でアメリカに追い風が吹いたという観測は成り立つ。
一連の騒ぎの後、アメリカは中国に取って代わり、北東アジア外交の主導権を完全に握ったからだ。』
(現在自宅で咲いている花です)
私のホームページへ
著書名 「中国が予測する”北朝鮮崩壊の日”」
著 者 綾 野 (リン イエ)
編 者 富坂 聰
発行所 株式会社 文芸春秋
発行日 2008年5月20日 第1刷発行
ネットで書籍を検索していたら、北朝鮮に関して「現役の中国軍籍のある研究者が書いた報告書」を元にした書籍が発売されているのを見つけたので、取り寄せてみました。
内容は、研究者が真面目に書いた本という感じで、確りしたものです。
この本では、中国・北朝鮮の両国は表面上は親密さを保っているが、内情はそれ程親密ではないと解説しています。
特に、中国が国連の場で北朝鮮を擁護する割りには、北朝鮮では中国離れが進んでいるとしています。
中国では、北朝鮮に関する本は市販されておらず、放送などでも使節交流などを報道するだけで、話題にすることがタブー化されていると解説しています。
編者まえがきでも、このレポートの筆者には謹慎が言い渡されており、筆者への処分は、そのままレポートが中国当局に与えた衝撃の大きさと受け取って間違いないとしています。
中国からみた北朝鮮感、北朝鮮からみた中国感が詳細に解説されていています。
中国が人民解放軍を投入して北朝鮮を援護した朝鮮戦争も、休戦(1953年)から既に55年が経過しており、当時を知る長老もそろそろ引退の時期にあります。
若い指導者に世代交代がすすめば、中国の北朝鮮にたいする態度も様変わりして行くことになるのでしょうか。
このレポートの公表や、最近の新聞報道による中国の反応などをみると、そろそろそういう芽が出てきたということでしょうか。
一読の価値があり、お薦めしたい本です。
この本の一節に、本質を突いた面白い記述があるので抜粋してアップします。
第一回目の北朝鮮の地下核実験に関してです。
『中国のある軍の幹部は、朝鮮の核実験強行に対し、「最も憤ったのは恐らく中国であり、また最も慌てたのは日本である。そして最も騒いだのが韓国であり、最も喜んだのはアメリカだ」と皮肉を言ったことがある。
一種のジョークだが、確かに朝鮮の核実験でアメリカに追い風が吹いたという観測は成り立つ。
一連の騒ぎの後、アメリカは中国に取って代わり、北東アジア外交の主導権を完全に握ったからだ。』
(現在自宅で咲いている花です)
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