蜜ロウワックス日記

小川耕太郎∞百合子社をとりまく日々あれこれ

藍染奉書

2010年10月20日 13時49分16秒 | 草木灰越前生漉奉書
10月13日からの出張を終え、職場復帰です。
結構ハードでした。でも、充実していました。


13日午後6時越前着。
すぐに食事をして、大瀧神社に向かいました。
越前和紙の郷にある神社のお祭りの日でした。
(こういうのも運命を感じます。)


和紙のアドバイザー兼コーディネーター、吉井さんと7:30に待ち合わせでしたが、
早く着いたため先にお参りをしました。
お参りをして待ち合わせ場所に向かおうとすると
目の前に岩野市兵衛さんがいらっしゃる。
すぐにご挨拶して、大瀧神社の説明を受けました。
しばらくすると吉井さんもおみえになって、一緒に祭り見物です。




翌朝9:00に市兵衛さんの所にうかがう予定でした。
15分前には着くように自転車で向かいましたが、道案内役の吉井さんが道を間違えてしまう。
(そういえば、先回着た時も間違えていた。あー、そういえば地下鉄のすぐ上にある出版社へも行けなかった。)
1時間ほど漕いでも見つからず、結局電話しました。
全くあさっての方向に行っていて、ご長男の順市さんに迎えに来てもらって、先導車付で、自転車で、1時間以上かけて、ようやく到着。


漉き返し作業は始まっていました。
(吉井さん、これからは私が先を歩きます。よろしく。)




市兵衛さん曰く、「難しい。厚さが判らん。」
白い越前奉書なら透け具合で紙の厚さが判るそうですが、
藍を強くしてもらった今回の紙はほとんど「黒」に近く、
紙が透けないため、何度も確認しながら漉いていました。
夕方までかかって何とか57枚の漉き返しができました。


15日は朝からイチョウの板に漉き返した藍染奉書を貼り付けて、乾燥の工程に入ります。
もちろん、自転車は止めました。順市さんが自動車で迎えに来てくれたのです。
助かったー。




このようにイチョウの板に一枚ずつ貼り付けて、乾燥室にいれ乾燥させます。
良い紙になりますように。
市兵衛さんも気になって「夜は緊張して眠れんかった。」そうです。
人間国宝の方でも緊張するほど気を張って作業していただきました。


乾燥には約半日かかるということで、私と吉井さんは京都の「雅織工房」へ向かいました。
藍染の仕事を依頼するかどうか決めるためです。
藍染をどうするかは、また後日ご報告します。
雅織工房さんとのお話が終わって、私は「バンザイ同盟OB会」出席のため東京へ、
吉井さんは完成した藍染奉書の確認のため越前へとんぼ返りです。


下の写真が完成した藍染和紙と越前奉書。




桂離宮のように並べるとこうなります。




「どうじゃい。」
これ以上何も説明は要らないでしょう。
もう何枚か出荷したので、残りは約45枚です。


来冬には濃藍100枚、薄藍100枚程度を漉いてもらう予定です。
お楽しみに。