鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『眠り』の質~分割睡眠

2012-04-19 22:55:25 | Weblog
くもりがち。肌寒い。
朝から、鶯が、元気よく楽しそうに啼いている。

今朝は、それで目が覚めた。

以前は、平日に、就寝するのが、早くて、午前1時過ぎ、だいたい午前2時くらいで、朝起きるのが、午前7時前くらいだった。
低血圧につきものの『宵っ張りの朝寝坊』を地でいくカンジで、とにかく、寝付きも、寝起きもとにかく悪くて、これでは、ヒトとして使い物にならない・・・のを、無理して、起きて、そして、寝て・・・の繰り返しだった(・・・ような気がする)。

とにかく、寝起きは、ひどい。
気持ちが悪い。クラクラする。吐き気もする・・・といった自覚症状も、少し我慢すれば大丈夫だから・・・と自己暗示にかけて、ヨロヨロしながら出勤する。

その気持ちの悪さが、恐怖になり、寝てしまうと、起きるとき辛い・・・ってことで、今度は、眠れなくなってしまう。
・・・でも、眠らないと、昼間・・・苦しい・・・。

負の不眠連鎖・・・(こういう言い回しもヘンだな・・・不眠は、もともとマイナス要素だしな)。

きちんと、普通に起きられて、何の憂いもなく、出勤できたら、これはもう望外の喜びだわな・・・と
思いつつ、栄養をとらないと・・・、運動しないと・・・などなど、考え付く回避方法なども、いろいろ試みたけれど・・・効果はなかった。
ひとえに、会社が嫌い・・・ってことも一因としてある。

・・・最近、帰宅して、食事をして、コタツで、ダラダラ際限もなく、見たくもないテレビをやめて、さっさと雑用(食事の支度、後片付けだの、入浴だの、洗濯だの)をこなして、8時過ぎには、完了し、身体を横にしていると、12時前までには、2時間くらい浅い眠りが訪れるようになった。
大体、12時前後に目がさめて、また、本など読んでいると、従来の睡眠時間帯に再び、入眠できるようだ。
・・・そうすると、翌日の疲れ方がまるで違う。
極端なときは、午前中まるで、使いモノにならない状態が、週に1回程度は、あった。
・・・もしかすると、私の眠りは、短く浅く、キチンと眠れていなかったのかもしれない。

こういう分割睡眠って、どうなんだろうか・・・と思う。
受験勉強のときは、よくやっていた。学校から帰ると少し寝て、それから起きて夜中まで、勉強するというパターン。

特別に、具合が悪くならないなら、週に1,2回は、いいのかもしれない。

最近は、地震も多かったりするから、振動で、目が覚める・・・なんてことも多かったからなぁ・・・。

今年も上手に啼けました。

2012-04-18 22:50:46 | Weblog
四月も半ばにはいったというのに、今年は、なんだか、ずっと寒いような気がしている。
四月、五月は、外出のさいの衣服の調整が難しくて、暑くなるのか寒くなるのか予想がつかないで、とんでもないことになったりする。
暑さを予想して、薄着したら風邪ひいたとか、厚着したら、汗かきすぎて、これまた風邪ひいた・・・だとか・・・そんなこんなで、難しい。

そして、今日の夕方、自宅裏の雑木林で、『鶯』が鳴き始めた。
初鳴きだ・・・。
例年だと、3月半ばから、春分の日あたりで、聞こえる初鳴きだけれど、今年は、どういう訳か、聞き逃していて、たどたどしい可愛い鳴き声を聞くこともなく、いきなり、正調な綺麗な声だった。

ほ~~~~ほけきょ~~~~・・・この後が勝負である。
ちちちちちち~~~~~この伸び具合が堂にいっているのは、驚いた。

練習なしだったじゃん・・・今年は・・・。
(・・・私が気が付かなかっただけかもしれない・・・)

上手い!上手い!・・・すごく上手だ。
しかも、澄み渡るような綺麗な音色。

去年は、原発事故のあとで、1日中外気に晒されている小さな鳥は、放射線の影響をダイレクトに受けるから、絶滅するのではないか・・・とさえ、思った。
絶滅は、まぬがれても、ちゃんと鳴けなくなるのではないか・・・。
もうあの澄み渡るような綺麗な声は、きけないのではないか・・・。
そんなことばかり、考えて過ごした春だった。

それなのに、更に、パワーアップしているのには、驚いた。
あの小さな身体で、雑木林の外まで聞こえるのだ。
たぶん・・・嫁(鶯のめす)を募集中なのだろう・・・と思うのだけれども・・・。

鶯は、生き延びた・・・。

しかし、初夏を告げるカッコウは、去年、全く鳴かなかった。
さわやかな印象の鳥だが、姿醜く、しかも托卵により、卵を産むだけうんどいて、種の違う鳥に育てさせるという狡猾なヤツである。

どうも・・・誰かに似ている・・・子供を産むだけ生んどいて、育てることをしない・・・あのひとに・・・。


平日の通院~待ちくたびれた月曜日

2012-04-17 22:52:53 | Weblog
煙ったカンジのする薄曇り。夕方から雷。

昨日は、午前中、ゆうちょ銀行と地銀へ。
週明けの給料日直後で、5、10日だから、大変な混雑。1時間以上待たされる。

午後から、平日の都内へ。
3月末4月上旬と低気圧の発達で、交通機関の大幅な乱れもあって、通院をキャンセル。
いつも、狭い待合室で、立って待っているひともいる病院で、主治医も、出張だの?学会だの??研修会だの???海外(遊びかな?????)・・・で、こちら(患者)の都合の良い日の予約がなかなか取れない。4月は、この日しか空いてません・・・ってことなので、休暇を取り通院。
どちらかと言えば、空いている時間に、見ていただく・・・というような病院なのだ。

とにかく、狭い。
狭いのに、土禁だから、いちいち、スリッパに履き替えねばならぬ。
廊下に医療器材。
・・・地震が来たら、多分・・・アウト・・・だな・・・といつも思う。

・・・3回に1回くらいは、予約時間を大幅に超えて、1時間から1時間半待ち・・・なんてこともあるので、土曜日に予約が、とれたとしても、そのあとの予定を立てるのが難しい。
だから、演劇なんか見るのを予定するとなると、2時間くらいは、余裕を見ることになる。
でも、都内の2時間なら、わりと簡単に過ごせそうだ。
時間ぴったりに始まるということは、まずないけれども。

前回の平日通院は、たしか去年の12月19日で、北朝鮮の総書記が逝去した号外が出た日だったような気がする。

さて、今回も、予約時間を大幅に過ぎて、診療開始が、18時過ぎた。
そのせいなのか、主治医もイライラを隠せない。仕事(治療)が、雑だ・・・。
口腔内なんだから、もっと丁寧にやってくれよ・・・と思いながら・・・。

終わったのが、19時少し前。
帰宅途中で、山の手線が止まり(線路内に人が侵入だとか・・・)、その後、人身事故だとかで、宇都宮線など、運行状況のテロップでは、4路線が、運休、遅延となっていた。
まあ・・・急ぐ訳ではないし、どうしてもダメなようなら、新幹線使うか・・・と思ってた矢先、30分後の快速は、動くようだったので、そちらで、帰宅。
通院は、疲れるし、先週は、ちょっと仕事もトラブル続きだったから、休暇は、今日まで申請してある。
明日からまた仕事だ・・・。

不幸な読書癖

2012-04-16 22:45:51 | Weblog
くもりがち。夜は、肌寒い。

本日、都下医院へ通院。前回強風のためキャンセルになり、今月は今日しか空いていないということなので、休暇を取って、平日の都下へ。


物語を必要とするのは、不幸な人間だ―――ヨハンネス・アイスラー
(皆川博子・著作『薔薇密室』/『伯林蝋人形館』に登場する架空の詩人による)

物語を必要とするのは、不幸な人間だ・・・多分、私は、不幸なんだろうと思う。
それゆえ、物語を欲している。

仕事は、面倒だし、生活する(食事、入浴、洗濯、掃除など)のも面倒だし、ぼんやりした頭痛と身体の不調を、だましだまし生きるのにも、多少、疲れた感のあるこの頃。
寝つけないし、眠れないし、ちょっとだけ眠ったと思ったらもう朝で、そして、やりたくもない面倒な仕事に行かなくてはならない・・・週5日・・・毎日、毎日・・・そんなことの繰り返しだ。

だから、私は、本を読む。
物語を欲している。
故に、私は、不幸なんだろうと思う。

本(物語)にも、いろいろあるけれども、現実を、忘れる程・・・という作品は、それ程多くはないだろう。
どんなに、のめり込もうと、疲れれば、中断するし、お茶くらいは飲むし、眠くなれば、読むのをやめる・・・。

・・・それでも・・・。

私は、読み続けるだろし、また、読まずにはいられない・・・。
そして・・・全く、読まずにいることだってできる。

このある意味、矛盾した読書癖は、どこから来るのだろうか・・・?

テーマや内容・・・興味のあるものから、全く、関心のないものまで、万巻を読みつくすには、人生の時間は、短すぎる。

労働しなくても、食するのに困らければ、多分、私は、1日中、寝床にいて、本を読み続けるだろうと思う(本代くらいは、稼がないといけないかも・・・?本代を賄うために、働いているとも言えるかもしれない・・・。)。
そういう生活ができれば、幸福なのかもしれないが、それはそれで、また不幸なんである。

不幸でなければ、不安だし、幸福になれば、それもいつ失うのか・・・と思うと、幸福などなくてもいいと思ったりもする。

・・・だから、私は、物語を欲している。

そして、物語を必要とするのは、不幸な人間だ・・・。

『薔薇密室:皆川博子・著』~豊饒の物語の海へ・・・

2012-04-15 22:57:42 | Weblog
晴れたり曇ったり・・・。


猟奇、退廃、官能、淫靡・・・その中に、沈み込むような・・・。
第一次、第二次世界大戦の最中、ドイツ・ポーランドの国境近くの薔薇の僧院で、時の流れを忘れたかのように(時間なんてあったのか)・・・外界と隔絶された空間の中に、暮らすのは、たぶん、心地よいのだろうと思う。
物語は、第一次世界大戦中に逃亡したコンラートという人物の生い立ちから始まり、戦場で瀕死の重傷を負った美しい士官を、逃亡したコンラートが、薔薇に覆われた僧院に運びいれ、そこで、薔薇の若者=オーディンとして、その命をつないでいく実験が描かれる。

オーディンは、純粋な植物(薔薇)人間として、コンラートの前に完璧な美しさで、蘇る・・・けれど、もう人間ではなくて、脳は眠ったままの痴呆状態だ。
植物人間としては、失敗作であるもと美貌の男娼・ヨリンゲルは、醜悪な薔薇人間として、しかも、感情をコンラートに伝える能力を有する。

知性のない白痴美と意志をもつ目を覆いたくなるような醜悪さ・・・。
綺麗は、穢い・・・穢いは、綺麗・・・。

物語は、一旦、遮断され、第二次世界大戦まじかのポーランドへと舞台を移す。
ポーランド人のミルカは、ドイツ軍のワルシャワ空爆を、ユダヤ人の経営する本屋の店員の少年ユーリクと過ごすことになる。
ユーリクは、、ミルカを愛するようになるけれど、ミルカは、姉の恋人ナチスドイツ親衛隊のヨアヒム・エーデルスハイム少尉に思いをよせる。
占領下のワルシャワで、姉は自殺。
美しぎる美少年・ユーリクは、逮捕。
両親は、強制収容所へ送られ、ドイツ人映像技師のホフマンとともに、ドイツへ向かうことになる。

帝国(ライヒ)のハイニと呼ばれるナチスドイツNo.2のヒムラーは、薔薇の僧院に、『美しい劣等体』と名付けた奇形の子供達を集め、保護している。
そのなかに、あのユーリクの存在があった・・・(何故ユーリクが、ここにいるのかは、ネタばれになるので、書けないけれど・・・)

過去と未来が複雑に絡まって錯綜し、物語の迷路に迷い込む。

作者の作り出す豊饒な物語の海は、混沌として、ドロリとした生暖かい湿性感と何故か心地良い気怠さが、混然一体となって、物語以外の全てを忘れさせてくれる。

物語を必要とするのは、不幸な人間だ―――ヨハンネス・アイスラー
(同著者の『伯林蝋人形館』に登場する架空の詩人という設定ということだ)

この架空の詩人・ヨハンネス・アイスラーのこの言葉?が、全ての謎を解く鍵になる。

この物語は、読む人の現実の不幸を忘れさせてくれる。
そして、架空の美青年は、この世には、存在しない。


反復の美学

2012-04-14 22:47:31 | Weblog
昨日の夜から降り続く雨の土曜日。
ゆうべもよく寝つけなくて、それでも、雨の音を聞いているうちに、眠ってしまった。
久々によく眠った感がある。


子供の頃、開放的な土曜日のお昼に、学校から戻って、自分で、昼食を作って食べる・・・という行為が、好きだった。
両親が働いていたため、小学生になったときからの習慣だった。

土曜のお昼は、よくインスタントラーメンなどを作って食べていた。
今のようなお湯を注ぐだけのカップめん(カップヌードルが最初のモデルだとおもうけれど、たしか1970年代の始頃だったと思う)というのは、まだ存在していなくて、袋麺を鍋で煮て食べるというヤツだった。
段々、知恵もついてきて、卵投入、野菜投入・・・とヴァリエーションも豊富になって、気ままな午後の儀式のように、ラーメンづくりに励んで?いた。

それが、昂じて、お菓子作り(・・・といっても、オーヴンなんかは、買ってもらえなかったので)、卵、ミルク、砂糖で、蒸し上げたプリンだとか、ゼラチンで、固めるプリンやババロア、ホットケーキ、焼かないスイートポテト風イモ菓子・・・そんなものを作る土曜日の午後だった。

・・・1週間に一度、何かを反復する・・・ラーメンだったら、ラーメンを食べる・・・みたいな・・・。
きっと、最初に食べたときの解放感と気ままさを、味わいたくて、それを毎週反復していたような気がする。

・・・今でも・・・金曜日と土曜日は、前週と同じものを反復して食べたりしている。
飽きるまで・・・ソレを続ける・・・といった所謂ワンパターンも、最初にソレを食べたり、作ったりしたときの気分が好きで、同じ気分を味わいたくて、やっているのかもしれない。

名付けて(別に、名づけなくてもいいだけど)、反復の美学・・・(何処が美学なんだろうか?)

繰り返すことによって、ファースト・インプレッションの記憶を呼び起こし、楽しんでいる・・・。
決して、同じ日には、ならないのに・・・。

そんな繰り返しの日々だ。
過去を愛おしんで生きている・・・。

・・・そして、そんなことをしているうちに、一生を終えるのかもしれない。

『地天泰』な金曜日

2012-04-13 22:53:32 | Weblog
昨日に引き続いて、暖かな春の日。
桜は、花吹雪。
帰宅途中の桜並木から、薄紅色の花びらが、舞踊る。


今日は、健康診断。
採血などをしたので、午後からだるさと眠気。
私は、健康診断が大嫌いだ。特に、バリウムを飲む胃の検査が大嫌いで・・・というより、あんな検査をするだけで、病気になってしまいそうだ。
健康診断受診は、労働者の義務で、避けることができないそうである。
労働基準法で、定められていて、拒否すると解雇の対象となるようなのだ。
・・・検査をしたって、病気で死ぬ人は、病気で死ぬ。大した発見率にはなるまいて・・・。
あんなのは、検査機関のドル箱ってだけじゃないか・・・。
こういうのって、希望者だけにしてもらいたいよ・・・と毎年思う。
だから、バリウムは、絶対飲まないよ。あんなの・・・絶対、身体に悪いに決まっている。

・・・で、今日の朝、会社の駐車場に車をパークさせてから、易を立ててみた。
『地天泰五爻変』
およよ・・・コレは、よい卦ですね・・・。

出社したら、管理職から、問題になっていた海上保険の立替払い処理について(昨日の拙ブログをご参照ください)、却下されたから、こちらで、引き受けなくてもいい旨の伝達があって、
『勝った!』
と思った。
当然だよね・・・。管理職が、知らない仕事を部下がしては、いけないのだ。
バックオフィスの鉄則だよ?

やっぱり、『地天泰五爻変』。
幸先よさそう。

そのあと、健康診断。以外と早く終わって、やれやれ。ほっとする。

面倒な仕事が流れたので、緩やかな金曜日の午後。技術課のプロジェクト費用の請求書を作る。

月曜~木曜日まで、眠れない1週間だった。
たかだか、この程度のことで・・・。
ひとと摩擦が起こるといつでもこんなだ・・・。
一番いいのは、敵を作らないことである。
私は、また敵を作ってしまった・・・。

禍根を残すことになったけれど、身に降りかかる火の粉は、ふり払わねばならない・・・。



ヘンな社風?

2012-04-12 22:50:36 | Weblog
春爛漫。
桜散り始める・・・満開で、雨に打たれたせいか・・・それとも、冬が長くて、寒さのせいか・・・今年の桜は、なんだか、色あせているように見える。
それでも・・・春爛漫。

今週の火曜日(10日)に、仕事上での不都合が生じて、怒りのために、良く眠れず、昨日の昼から、片頭痛が始まって、現在に至る。

モトは、同じ会社だったけれど、去年4月の合併で、事業所が分かれた別の部門からの海外現地法人への立替処理を依頼された。

普通は、私の管理職にひとことあってしかるべきなのに、イキナリ、お願いします・・・と言われた。
管理職に確認してから受けるか断るか決めるのが普通だけれど、それを言ったら、逆切れされた。
『処理経験があるって言うから、お願いしますって言ってるのに・・・。』
『3年前の話なので、処理したかも・・・って言っただけで、経験があるなんて断言はしていない。』
と答えたのだけれど、言ったの言わないの・・・一点ばり・・・。
そういう問題じゃないだろうと思う。
一応、100万円以上の処理だから、私の管理職が、そういう処理をしていることを知らない方が、問題だろうと思うけれど(でも、今の管理職は、私の仕事内容に関しては、大まかなことしか知らないでしょうけれど・・・それが、今回アダになった)

しかも、事業所が違うから、承認者だって、変更しなければならないし、海外法人は、電子請求という形になるから、現在の承認者(部長だけれど)のサイン登録なんてことも行わなくてはならないのに、どうして、担当レベルで、話をまとめたがるのか・・・その辺・・・品性がないっていうか・・・。
結局、
『私が受けていい話かどうかわからないから、課長に聞いて下さい。』
と電話を切った。

この人には、3年前も簡単だからと嘘をつかれ(考えてみれば、二千万円の毎月の支払処理が、簡単な訳ないのだけれど)、海上輸送関係は、消費税、非課税の区分、輸入関税など、国内支払処理の3倍以上は手間が、かかる。
しかも、仕事を依頼しているにも関わらず、アレがひとにものを頼む態度なのだろうか・・・。
どうせ、誰もやるひとがいないんで、こっちに振ってきたのだろうけれど。
あんなひとのために、毎月、残業やって、馬鹿みたいだ・・・と思ったら、自分が情けなくなった。
イライラして眠れなくなった。
いつまでも、いつまでも、怒りが込み上げてくる。

この命令系統を無視した業務依頼って言うのは、いいかげん辞めてくれないかな?
なんだんだ???このヘンな社風は・・・。

私に判断する権利すらないのに・・・。私は、非正規社員なんだってこと・・・言ってやらにゃあ・・・。


『柚子の花咲く:葉室麟・著』

2012-04-10 22:58:12 | Weblog
美しいはずの桜も、霞がかかる。
明日は、雨なのだろうか・・・?


武士は、かくあるべし・・・。
凛として、潔く、正しくあれ・・・。
そして、武士であるまえに、ひとりの清い人間であれ・・・。

醜聞にまみれたかつての師の死の謎と、崩壊された領内の境界を巡る覚書の行方。
江戸詰めから、帰国した筒井恭平は、郷学(藩校以外の学問所)に学んだ師の梶与五郎の不慮の死の真相を、探るべく、隣国へ潜入する。
それまで、凡庸で、普通の先生だとばかり思っていた梶与五郎の予想すらできなかった姿を知る。
彼を慕う女達の存在。
不遇の過去。
・・・そして、出直しをかけた郷学での師範。
幼き日、郷学で、ともに学んだ身分は、違うけれど、それぞれに成長した友の姿。
武士と庄屋、豪農の貧農。幸運と不運・・・避けようのない運命に導かれて、命を落したもの・・・。

あのとき・・・あのときは、どうしても気づかなかった。
今更・・・。
それでも、悔いのないよう、これからを生きようとするかつての幼馴染たち。

桃栗3年、柿8年、柚子は、9年で花が咲く。梨の大馬鹿18年・・・。
私たちは、あなたの息子の先生が、丹精込めて育て上げた柚子の花です・・・それを、無残にも切り落とすのですか?

親子の確執、秘めた恋、ひとを愛することの意味、それを貫くことの難しさ。
人を教え、導き、育て上げることの難しさ・・・。
ひとは、それを乗り越えて、生きていく。
例え、乗り越えられずとも、生きているだけで、美しい・・・。
鮮烈な柚子の花のように、花咲く日を、待ち続けて、ひとは、生きていく。


『橘花抄:葉室麟・著』

2012-04-09 20:50:16 | Weblog
桜が満開。春、やっと到来。


この頃の週末は、あまり天気に恵まれず、雨だったり、強風だったり、季節にそぐわいない寒さだったりして、電車が運行してなくて、外出をキャンセルしたりで、自宅に籠ることを余儀なくされてしまったけれど、元来、インドア派なので、毎週、本ばかり読んで過ごした。

江戸時代・九州の黒田藩内の政権争いの中で、立花家の兄弟(重根・峰均)に愛されながら、次々と縁者を失い、失明、命を狙われたり、家禄没収と過酷な運命は、情け容赦なく卯乃を襲う。

立花家の後妻のりくは、重根にとっては、義母、峯均の母。

りくが、教える雅やかな『香道』。
峯均と離縁した妻・さえの存在が、卯乃と峰均の娘・奈津を苦しめる。

親子・兄弟の政権争いは、間断なく続く間に、卯乃の出生をめぐって、政治の道具に利用しようと画策する家臣達。
政権をめぐり家中が乱れる中、とりあえずの均衡を保たれたが、先代藩主の死去に伴い、暗躍する政敵は、卯乃をますます苦境に立たせることになる。
護りたくても、護ることも叶わない・・・。
立花重根(しげもと)と峯均(みねひら)の兄弟は、流刑。

『悲運』も運のうちだ・・・と重根は、静かに言い放つ。
残された卯乃、峯均の娘・奈津、そして、立花家を支えるりくの3人の女たちの苦難。

この物語は、『香(香道)』が、ベースとなっている。
桜が満開で、ひらひらと舞い散る最中、父親が自害し、寄る辺なき身となった卯乃が、立花家の門前に立ったのは、14歳。ちょうど今頃の季節だろうか?
迎えてくれた重根は、袖に香を焚きしめており、奥ゆかしい。

峯均は、剣により、立花一族を守る志をたて、二天流を体得する。
歴史は、繰り返すかのように、二天流(宮本武蔵)対巌流(佐々木小次郎)の奥義をさずけられた二人の運命の対決が、後半を鮮やかに彩る。

立花家と橘をかけているタイトル。

柑橘の味は、清(すが)しい。
人も、清しく生きていきたいものだと思ったりする。