鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

睡眠障害

2012-09-30 22:52:22 | Weblog
大型台風接近中。風雨ともに強まる・・・。


毎年、毎年、9月を心待ちにしていた。
年を追うごとに、厳しくなってくる暑さに、早く別れを告げるためには、9月を待つしかない・・・。
それなのに、今年の9月は、残暑がことのほか厳しく、暑さは、一向に去っていかなかった。

そんな中で、奇妙な風邪に罹り、風邪をひくと、いつもいつも、2ヶ月くらいは調子が悪い。
しかも平日、ほとんど、睡眠がとれない・・・という、かなり過激な9月となった。

・・・最悪といえば、最悪な9月だったけれど・・・何、どれ程の辛さであろうが、まだ、身体の自由が利くだけマシ・・・というもの。

以前は、一晩寝なくても、翌日の夜は、すっきりと眠れたし、何の支障もなかったのだけれど、深夜1:00~朝の5:00まで、全く眠れない・・・というのは、初めてだった。
コレは、既に、パターン化してしまったのだろうか・・・などと考えてもみる。

仕事が落ち着いたら、神経内科でも行って、睡眠薬を処方してもらわないと、身が持たない。

以前から、睡眠に関しては、問題だらけだったので、よい機会かもしれない。
眠るのだけが、現実から逃れる唯一の手段だったのだけれど、コレも取り上げられるというのも、理不尽な気がする。

・・・マクベスは、眠りを捨てた・・・。

シェイクスピアの四大悲劇のひとつ、『マクベス』は、妻にそそのかされ、温厚な領主を、殺害してしまってから、眠りを捨てた。
夫を唆した妻も、毀れていく・・・。

ひとは、何のために眠るんだろう・・・?
眠りを捨てたら・・・たぶん、狂うしかないのだろう・・・?

もしかしたら、私も、毀れるかもしれない・・・。
明日か、明後日か・・・半年後か、1年後か・・・。

取り戻せ・・・!普通の眠りを・・・!



土曜日・・・アレコレ・・・。

2012-09-29 22:50:05 | Weblog
夏復活。


金曜日の深夜に、
(たぶん、今日は、眠れるだろう・・・)
と思って、眠りについた。
翌朝、決まった時間に起きなくてもいいから、焦って?眠る必要もないおだやかな時間。
緩やかに、緩やかに、墜ちていく感覚を味わいながら。
さても、さても・・・眠りとは、こんなに心地よいものなのか・・・。

ずっと・・・。
この1週間、深夜を回ると目が冴えた。
そして、明け方の・・・あたりが、薄明るくなってから、ウトウト・・・と少しだけ眠り、6時半には、起きる・・・という生活をしていたから、慢性的な睡眠不足で、しかも、眠らないから、9月初旬にひいた呼吸器の風邪が未だに尾を引いている・・・。
コレは、もしかしたら・・・風邪とは別の・・・あの流行性ウィルスのせいだろうな・・・と思う。
早く、病院へ行けばよかったけれど・・・膠着しながらも、回復してきているので、今週末、ゆっくり休もうと思う・・・。

仕事も、月次決算の前半戦は、終了。
あとは、後半。
金額は大きいけれど、数は、少ない。
来週明けには、カタもつくだろう。

墜ち行く感覚を味わいながら、朝の6時・・・すぐ近くの学校の運動会だか・・・文化祭(学園祭っていうのか・・・)の花火の音で目が覚める。
・・・やっとこ、よく眠れていたのに・・・。
私の眠りを妨げるものは・・・数多い。

一番、お気に入りのスパークリングミネラルウォーターを飲んで、また、緩い土曜日の眠りに堕ちる・・・。
それでも一度目覚めてしまったから、あとは、もう、途切れ・・・途切れの眠りでしかない・・・。

それでも・・・身体は喜んでいる。
よく眠れた・・・と言って。

予定の全くない土曜日は、極上。
昼間っから、ビールなんぞ飲んで・・・また眠る・・・。


翼考②~ダブル・ウイング

2012-09-28 22:51:02 | Weblog
お天気、下り坂。台風接近。
金木犀の香りが、秋の深まりを告げるよう・・・。


本日の画像。
天使のモチーフのダイヤモンドのペンダント・トップ(下)と、透明度のある瑠璃色のアウイナイトにダイヤモンドの羽根に見えなくもない?ペンダントトップ(上)の2本重ね付け。

この2つも相当小さなアイテム。
なかなかな造形美なのだけれど、あまり出番がない・・・というか・・・。

下の天使は、ダイヤモンドを高低差をつけて、留めてあって、一昨日のブログのサモトラケのニケを彷彿させるようで、風をはらんで、飛んでいるような形が、好きなのでした。

上は、青いアウイナイトを掴むようにして、ダイヤモンドが象嵌されている部分が、天使の羽のように見える気がしています?
アウイナイトが、重いのか・・・装着すると下向きになってしまうのが・・・欠点と言えば、欠点・・・といえるかも・・・???
この鮮やかな瑠璃色の石の組成は、ラピスラズリだということで、あのラピスラズリが、透明度をもつとこんなふうになるのね・・・とにかく、色が綺麗。色味が、強い。
大変、脆弱な石だそうで、宝石質になるものが少なく、大きなものでも、0.3カラットもあれば、極上だとか・・・?
なかなか、神経を使う石のようで、宝石店でも加工してくれるところは、少ない・・・とのことでした。
爪で留めているうちに、割れてしまったりするそうです。
・・・宝石としては、いまひとつかな・・・。
それでも・・・この色の美しさには、もう、ウットリ・・・。
夜の空を舞う天使の色でしょうかね~~~。

秋の澄んだ大気の中を、自分の翼で、飛べたらいいなぁ・・・などと空想の翼の方は、際限がありません。

特に、夏の暑さに疲れた身体には、秋の清明な空気は、一番の薬。
開け放たれた窓から、涼しい空気が流れ来ると、なんだか、とても嬉しいような・・・。
冬から春へ移行する暖かな空気は、胸を開かれる解放感があるし、夏から秋へ向かう空気には、澄んだ冷たさが、また心地よく、やはり、コレは、天使のように翼をつけて、空気に溶けてしまいたい・・・などと、寝不足の頭で、考える秋めいてきた日々。


翼考~サモトラケのニケ

2012-09-26 22:53:36 | Weblog
乾いて爽やかな秋の空気。


肩甲骨が、痛い・・・。
奇妙な恰好で、寝てしまった反動なのかも。
下半身は、右に捩れ、上半身は、左に捩れ・・・猫のような寝相?

・・・さて、この『肩甲骨が痛い。』という愁訴に対して、如何なる回答が望ましいか・・・何も、こんなことを朝から考えることでもないのだけれど。

『肩甲骨が痛い・・・。』
『あっ。そうすか・・・。そりゃ、お大事に。羽でも生えてくるんじゃないですかね?』

こんな解答をしてくれるひとがいたら、たぶん、ワタシは、一遍で、好きになるよ。

羽・・・が、生えたら嬉しいなぁ・・・。

ルーブル美術館にある『サモトラケのニケ』みたいに。
風をはらんで、今にも飛び立ちそうなダイナミックで優雅なフォルム。

(画像は、こちらから)
 ↓
http://musee.louvre.fr/oal/victoiredesamothraceJP/victoiredesamothrace_acc_ja_JP.html

この像のレプリカを見たのが、今を去ること約四半世紀前。
奈良で行われた『奈良シルクロード博』
ルーブル美術館の展示に似せて、階段の中央部に設置された大理石?の美しい像。
暫く、ジッと見つめてしまった。

肢体の美しさ、衣装のドレープの美しさもさることながら、圧巻は、その翼だ。
相当大きな天使の翼。
この肢体を浮かせるには、多分、これ以上大きな羽でないと飛べないのかも。
・・・歩くとき、重いし、寝るときは、畳んで、横向きか、うつむけで寝るしかないな・・・。
自分の身体に羽があったら、嬉しいけれども、在ったらあったで、ちょっと大変だ。
髪を洗うシャンプーと同じ、翼専用のシャンプーなんかもいるかもしれない。
乾かすのも大変だ。
大きな温風ドライヤーがいる。

それにつけても・・・。

『肩甲骨が痛い。』
『羽でも、生えてくるんじゃないんですかね?』
『冗談じゃないよ。大変だよ。メンテナンスが。』
『それじゃあ、今のうちに切ってあげましょうか?この頃、羽伸ばし過ぎだからさ・・・。』


香考⑨~夏の香りに別れを告げる?

2012-09-25 22:50:42 | Weblog
朝方は、もう肌寒い。そして、朝から本降りの雨・・・。季節は、深まり行く秋です・・・。


今年は、随分と蒸し暑く長い長い夏が続いた。
やはり、爽やかな香りなしでは、居られないような・・・そんな暑さだった。
たしかに・・・夏向けの香りには、頭がヘンになるような熱帯の花々や濃厚なフルーツ、或いは、サンオイルに代表されるようなココナッツオイルの香りなど・・・暑さなしでは、存在できないような香りも在るには或る・・・。暑さでどうかしてしまった頭には、これくらいイカレた香りでないと・・・なんてことも、無きにしも在らず・・・なのだけれど。
(できれば、夏の夜の盛り場だとか、熱帯夜の海だとか・・・どうせなら、そういうシチュエーションで、香らせていただければ何の問題もない・・・私は、そういうところへは、行かないので)

私の平日は、オフォスから、殆ど出ない。
昼休みも食事に行かないので(最近は、眠気に勝てず、デスクで、音楽を聴きながら、本を読んでいるフリをして、居眠りをしている)、事務所の女子社員が、食事から帰ってくると、香りでわかる。
制汗剤と日焼け止めクリームの香りでご帰還なのだ。

・・・アレもちょっと、ウンザリ・・・ですかね?
もっと、上品な香りにならんものか・・・と内心では、毒づいている。

そして、もっと酷いのは、午前中にすっかり薄まったと思われるあの頭がヘンになるような熱帯の花々や濃厚なフルーツやココナッツオイルやら・・・あのイカレタ香りの復活である。
たぶん、食事のあとのメイク直しのオリに、プシュっと一吹きなんだろうけれど、
この香りは、あと2時間は、消えないんだろうなぁ・・・と思う。

季節によって、香りが変わるってもの、なかなかよいものかもしれない。

夏には夏の・・・
秋には秋の・・・

もっとも・・・。
この世の中で、今の処、3つの香りしかお気に入りを持たない私には、秋に相応しい香りがない。

・・・使いかけのオー・デ・パルファムの底が見えてきて・・・それでは、季節の変わり目だし・・・さて、次は、何にしようか・・・?
(でも、手持ちの香りあと2つ・・・ガツンと夏系のガルバナム樹脂のドギツイ青さ・・・季節全く無視・・・そんなところか・・・???ココナッツやバニラよりは、いくらかマシだろうか・・・???)


香考⑧~フランキンセンス(乳香)

2012-09-24 22:54:06 | Weblog
くもりがち。宵から雨。


今年の春に購入したセルジュ・ルタンスの 『ローフォアッド 100ml』も、中の液体が、壜の底にわずかに残るのみとなってきた。
思えば・・・かなり高額なのに、あまり派手には香らない大人しい香りであったな・・・と思う。
しかし、コレは、私自身が低体温のため、香りが拡散しにくいのだろうと思っている。
控え目で好きなのだけれど。
オー・デ・パルファムってことなので、5時間くらいは、余裕かな・・・と思っていたけれど、トップは、まあ、当然としても、ミドルも割と短めで、ドライダウンの仄かな香りが長持ちする・・・しかも、かなり長時間(22時頃、腕の内側にスプレーして寝て、そのまま翌日の夕方になっても、まだ肌に残っていた)に渡り、しかもほんのわずかに・・・。
控えめな香りなので、汗をかきすぎた今年の夏には、ちょっと弱すぎたかも・・・などと勝手に思っている。
それでも、また、使いたいと思っているけれど。
・・・私のお気入りは、市場から姿を消すのが早いので、もうしばらくしたら、ストックに1本買っておこうと思っている。

毎日使っているのに、相変らず不思議な香りがする。
一体、何の香りなのだろうと思っていたところ、『フランキンセンス』という樹脂香料らしい。
和訳では、『乳香』。
聖書にも出てくる聖なる香りらしい。没薬(ミルラ)と乳香と一緒に使うことが多いらしい。
ミイラなんかを作成するときに使われたそうだ。
漢方では、鎮痛剤、止血剤としても用いられているそうな・・・。
気分が落ち着く神秘的な香りでもある。

・・・もしかすると・・・。
かのセルジュ・ルタンスと調香師シェルドレイクのことである。
この『フランキンセンス』は、合成香料などではなくて、天然モノなのかも知れぬ。
だから、派手に香ることはないけれど、控えめに長く残るのだろうか・・・などと思った。

・・・やはり、コレは、秋・冬の方が、似合うような香りなのかもしれないな・・・とも思う。

しかし・・・清潔な感じもするから、夏でも・・・いいか・・・。

どちらかといえば、これは、三十歳後半以上の男性に使っていただきたい香りなのだけれども。
複雑な控えめさと神秘的・・・そんな感じもする。

イメージとかけ離れた私には、似合わない香りかもしれないけれど、私は、この香りが好きなので。


『幸福:中島敦・著』 

2012-09-23 22:52:13 | Weblog
終日・・・秋の雨。


昔、此の島に一人の極めて哀れな男がいた。
もうあまり若くなく、この島の美の基準から相当外れた醜い外見で、島一番の貧乏人であった。
たったひとりで、島の第一長老の家の物置小屋の片隅に住み、最も卑しい召使として仕えている。怠け者ばかりの島で、此の男一人は、怠ける暇すらない。
島には、白人のもたらした二つのうちのひとつに、神聖な天與の秘事を妨げる怪しからぬ病があって、男が罹ると男の病、女が罹ると女の病と言われている。
もうひとつは、疲れ病で、軽い咳が出て、顔色青ざめ、身体が疲れ、痩せ衰えていつの間にか死に至る(・・・たぶん、結核?かなんかでしょうね)病があって、哀れな貧乏な男は、この疲れ病に憑りつかれた。
哀れな男は、しかし大変賢い人間だったので、己が運命を格別辛い事とは思わなかった。
己の主人が、如何に過酷であっても、尚、自分に、呼吸すること見ること聴くことまでは、禁じなかったし、疲れ病と男の病の両方に罹る人間もいることを思えば、自分は、疲れ病だけで、免除されている。それでも・・・やはり、病は、軽い方がいいし、怠けられるなら、過酷な労働から逃れて、横になっていた方がずっといいに決まっている。

哀れな男は、神に祈った。労働か、病か・・・どちらかを軽くしてください。この願が、欲張りな願いでなければ・・・と。

・・・そんな或る日、哀れな男は、夢をみた。
自分が、この村の長老になり、豪奢な食事、たくさんの妻、怠惰な生活・・・それらを手にいれた夢だ・・・しかも、毎晩、毎晩・・・日に日に豊かになっていく。
そして・・・村の長老は、卑しい下僕になる夢をみた・・・しかも、毎晩、毎晩、粗末な食事と過酷な労働と病に苛む夢を見続ける・・・。

3ヵ月も経つうち、二人の外見は、全く入れ替わったってしまったようだった。

村一番貧しい下僕は、村一番の富貴な長老に。長老は、過酷な下僕に・・・。
もちろん、昼間の生活は、全く変わりがないかのように・・・。
この下僕は、夢が昼の世界より一層現実であることを既に確信しているようである。

今は世に無きオルワンガル島の昔話である。オルワンガル島は、今から80年ばかり前のある日、突然、住民ともども海底に陥没してしまった。
爾来、このような仕合せな夢をみる男は、パラオ中にいないということである・・・。

・・・不眠症にとっては、もうほんとに夢のような世界の『夢』である。

もうひとつの世界が幸福に満ちていれば、過酷な現実にも耐えられる・・・しかも、それは、極上の仕合せなんだろう・・・と思う。私には、もう訪れない世界かもしれない。

中島敦・・・若くして世を去った天才作家のひとり・・・。
もっともっと読みたかった。


物語は、或る日、何の前触れもなく終わる・・・。

2012-09-22 22:30:02 | Weblog
お彼岸のお中日。夏は、本当に、去って行ったのだろうか?

昨日のブログで、古い漫画など読んでみたのだけれど・・・なんてことを書いていたら、名作・・・と思われる作品は、或る日、突然、なんの前触れもなく、終わる・・・んだな・・・と思ったりした。

前出の『綿の国星』も、ちび猫の見る日常は、突然終わる。
続きは、たぶん・・・書かれていないし、ちび猫のその後、果たしてホワイトフィールド姫になったのかどうか・・・飼い主の須和野時夫は、法曹界へ進んだのか・・・?
お父さん、お母さんは、いつものように平和な日常を送っているのか・・・その辺については、何も書かれていない。
その後、作者の大島弓子さんのお宅には、サヴァビアンという猫が来て、そのエッセイ風の作品が主流となり、ご自身の癌の闘病生活とその後の生活を描いた『グーグーだって猫である』を連載されて、去年、最終回を迎えた。
・・・コレも、わりと突然な終わり方だったけれど。

一番、ミステリーな終わり方をしているのが、朝日新聞に連載された『サザエさん』だと思っている(コレも以前のブログに書きましたが・・・)。
磯野家がどうなったのか・・・その後、一切、語られていない。
サザエさんの連載終了後、著者の長谷川町子さんも、エッセイ風な『サザエさんうちあけ話』などの作品を上梓されていたが、既に、亡くなられた。
長谷川町子さんのお墓から盗まれた遺骨は、未だ、戻っていないそうである・・・。
このあたりも、国民的漫画家としては、不思議な気もしている。

物語は、たぶん、いつも、予期せぬ終わり方をするものなのだろうか?

終わりは、あるのだけれど、終わりを認識できなかった物語というのもある。
何かの都合で、最終回の結末を知ることができなかった物語も、結構、たくさんある・・・。

作者が、その続きを書かなかった(或いは、書けなかった)場合。絶筆になった場合等。
受け手の都合で、知りえなかった場合・・・或いは、知りたくなかった場合。
何かの圧力(・・・例えば、政治的だとか)により、中断をせざるを得なかった場合。
その物語が、陽の目をみなかった場合。

他にも、いろいろな要因が重なって、最終回を最終回として迎えることができなかった場合もあのだろう。

いづれにせよ・・・。
サザエさんと綿の国星は、続編が読みたい作品では、ある。


再読『綿の国星:大島弓子・著』

2012-09-21 21:08:22 | Weblog
くもりがち。涼しい一日。

このところ、頗る身体の調子が悪い。
異常な眠気や頭痛やら吐き気やら、おまけに、月初にひいた風邪すら完治せずにいる。
具合が悪いなら仕方ないやね・・・。

・・・熱がある訳でもないので、出社して自分のデスクにいても、きちんと座って、暇潰すのも、苦痛になっているから、早々に、退社する。

昼間少し眠ったら、回復してきたので、古い漫画など読んでみる。
大島弓子さんの書かれた『綿の国星』シリーズ。

事業の失敗で、夜逃げした夫婦に置き去りにされた白い仔猫。
この仔猫は、いつしか、人間になると信じているので、幼い少女の姿で、描かれている。
雨の日、空腹で、ポリバケツのフタを開けようとしたところで、力尽き、挫折感に苛まれる浪人生の須和野時夫に拾われ、須和野家の飼い猫となり、須和野ちび猫となる。
『神の猫』と称される銀猫ラフィエル、ちょっとロック系のヨーデル猫、避妊猫、双子のシャムネコ、
鈴木猫・・・個性豊かな猫達。
(以前のブログにも書いたけれど、この擬人化した猫の描写というのは、大島弓子さんで、ほぼ確立されたと言っていいかもしれない。あとは、雨後の竹の子のように、描写力というか、デッサンもロクにやってないような下手な漫画家のネコ真似ならぬ猿真似で、大島さんの哲学的な要素のひとしずくもないようなド下手な吐き気がするような漫画を描いていらっしゃる)

私は、この豊かな個性あふれる猫達も好きだけれど、須和野家のお父さん(ユーモア作家・飛夫氏)、お母さん(二三子さん)が好きである。
お父さんは、デビッド・ボウイに似ているし、お母さんは、いつも和服で、楚々っとした優しい美人だ(このお母さんは、ちび猫に逢うまで、猫アレルギーだったけれど、戦時中のモンペと防空頭巾・・・一体何時の話なのだ?というイデタチで、ちび猫捕獲に成功し、猫アレルギーを克服するというとにかく、美しくユニークなキャラクターなのである)。

大島弓子さんの描く世界は、ひとつの相当洗練された哲学の世界だ。
巷の漫画書きさんたちが、描写を真似しても、たぶん千年たってもこの世界には、到達しないだろう・・・それくらい完成された世界なのである。

この作品が発表されたのは1970年代中ごろ。
今読んでも違和感がほとんどない(携帯電話とか・・・そういった付属物のない時代の設定にしても、何故か、いつも新しい)。


妄想の専業主婦

2012-09-19 22:51:47 | Weblog
朝から雨。猛威を奮った残暑も一休みな週の半ば。


これから月末に向かって、加速度がつくように忙しくなってくるけれど、今日などは、丁度、凪・・・といったカンジ。
周囲は、会議だ、打ち合わせだ、現場だ、巡回だ・・・とほとんどが空席。

・・・仕事もないから、早く帰りたいよなぁ・・・と思ったりする。
勤務形態をパートタイムにして、16時には、退社して、ゆっくり、食材などを買って、ゆっくり、食事の支度などしたいなぁ・・・と妄想する。

あと1時間・・・早く帰れたらなぁ・・・。
デザートまで作ってしまうんだけど・・・。

そんなことばかり考えている。

専業主婦っていいよなぁ・・・。
料理が好きなら、正に天職?か・・・。

朝は、6時頃起きて、食事の支度をする。
時々、お菓子系のパンを焼いたりして・・・。
マフィンだとか、ブリオッシュとか・・・。
朝だから、甘いモノ食べてもいいよね・・・といいながら、少し苦めの珈琲。
夫は、仕事。
『美味しい夕飯作って待ってるからね。』

ごみ出しをして、浴室の掃除。お天気がよければ、掃除・洗濯。

野菜の残り具合をみて、天日干しだとか、ピクルスなんかの保存食も作っちゃう。

栗をたくさんもらったから、今日は、栗ごはん。
茹でて、皮をむいて、砂糖で煮詰めて、これは、お正月用。
残りは、メープルシロップと洋酒で煮て、食後に少しづつ食べる。
リンゴは、キャラメリーゼして、これも保存食。朝食のトーストにのせて食べよう。


仕事の少ない月半ばは、もう妄想の世界一色だったりする。