晴れたり曇ったり。午後から時折の強風なれど、静かな春彼岸お中日。
( ↓昨日の雪の日に、ポツンと一分咲きの寒緋桜?彼岸桜かも?)
先週、今週と旧居住地のシネマコンプレックスに出向いた。
上映時間とその後の予定、或いは、旧居住地しか上映のない作品を見るためだった。
旧居住地に居た頃は、一度も訪れたことのない映画館だったのに、転居したら、また旧居住地の映画館を訪れるようになったのは、なんだかちょっと皮肉???かも。
あの駅ビル隣接の映画館は、私が子供の頃(昭和後半)から存在していて、旧居住地市民は、『ゴジラ』とか、『日本沈没』とか、『東映春のまんがまつり???』とか・・・盆暮れ正月のこの映画館は、いつも満席で、廊下から立ち見のお客さんで、いっぱいになっていた。
現在のように、映画は、サブスクで、自宅で観る・・・のではなくて、自宅で観る映画は、今でいう地上波テレビでオンエアする映画くらいしか、娯楽がなかったから、映画とオリンピックとプロ野球?は、市民の娯楽の最たるものであったような気がする。
そんな(どっちかっていうと)場末の2本立て、3本立てが当たり前だった映画館も、今は、ロードショー的上映形態になっていて、最近?リニューアルされたようで、座席も綺麗だった(昭和の頃は、座席のスプリングが飛び出していたり???)。
そして、大手のシネコン(TOHOとか松竹とか)で、上映していない作品を扱ってくれる希少な映画館になった(ので、最近、訪れている)。
考えてみれば、映画は、テレビでオンエアされたものをみるもの・・・というポリシー?だったし、映画に、おカネを払うなんて、冗談じゃない・・・と(本当は今でも思っている)。
だから、見たい映画があっても、旧居住地の映画館には、行かなかったのかも・・・???
それに、昭和の時代から、映画は、県都である現居住地の『雷都』で見るものだと思っていて、特に、春休みの・・・モラトリアム感漂うちょっとアンニュイなこの季節に、午前中から映画だなんて、このうえもない贅沢だったし、あの開放的な気分の中で、私にとって、『雷都』はそんなところだった(それで、今現在は、ソコに住んでいるというのが、未だに信じられないのだけれども)。
電車に乗って、僅かな有り金を持って、帰りの電車・バス代を心配しながら、この地で、観た映画で、印象的なのは、現在公開中の『ベルサイユのばら』の実写版だった。
映画の中で使われていた楽曲の『きみはバラより美しい』は、布施明が歌っていて、後の彼の奥さんが、オリビア・ハッセーだったことに、かなりの衝撃?を受けた。オリビア・ハッセーなんて、あの世界的大ヒットの『ロミオとジュリエット』のジュリエット役で、世界的スターが、日本人歌手と結婚か・・・だったし、『きみはバラよりうつくしい』は、某化粧品会社のCMにも使われていた。
ちょうど春休みで、地元の映画館では、公開予定がなかったので、遥々?雷都迄、バス・電車を乗り継いで、やってきた。
今は、シネマコンプレックスに統合されてしまったけれど、東宝系の劇場で、丸井の最上階にあった映画館で、『ベルバラ』実写版をみて、ガッカリ・・・した。
・・・バラより美しくないし・・・。
カトリオーナ・マッコール?という知らない女優さんが、オスカル・フランソワ役だったけれど、全然、男装の麗人に見えなくて、胸とお尻がムッチムチで、こんなのは、オスカル様じゃない!!!と憤懣やるかたなく、料金返してほしいと思った。ロードショー形式?だったので、もちろん1本立てだったし・・・。
衣装などにもよるのだろうけれど、所謂、宝塚的で、男装の麗人って、あとになって出現した天海祐希とか、そんな女優さんじゃないとダメなのかも・・・とか、思っている。
歌舞伎役者は、男なのに、完璧な女性を演じるんだけれどなぁ・・・と知ったのは、随分とのちの話であった。
まあ、そんなこんなで・・・現公開中のアニメ版ベルサイユのばら・・・どうなんでしょうか?広告収入先の途絶えたフジテレビが、番宣で、流しているけれど、やはり、なんだか、イメージじゃないんだよね・・・。
今は、華奢な中世的な男優さんが増えているので、このあたりを起用したら、男装の麗人?みたいな役は、よいのかもしれない。
・・・という訳で、ン十年前の旧作と新作が、クロスオーバーすることもく、春の映画館の懐かしさなんか思い出したお彼岸のお中日。