鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

不幸な読書癖

2012-04-16 22:45:51 | Weblog
くもりがち。夜は、肌寒い。

本日、都下医院へ通院。前回強風のためキャンセルになり、今月は今日しか空いていないということなので、休暇を取って、平日の都下へ。


物語を必要とするのは、不幸な人間だ―――ヨハンネス・アイスラー
(皆川博子・著作『薔薇密室』/『伯林蝋人形館』に登場する架空の詩人による)

物語を必要とするのは、不幸な人間だ・・・多分、私は、不幸なんだろうと思う。
それゆえ、物語を欲している。

仕事は、面倒だし、生活する(食事、入浴、洗濯、掃除など)のも面倒だし、ぼんやりした頭痛と身体の不調を、だましだまし生きるのにも、多少、疲れた感のあるこの頃。
寝つけないし、眠れないし、ちょっとだけ眠ったと思ったらもう朝で、そして、やりたくもない面倒な仕事に行かなくてはならない・・・週5日・・・毎日、毎日・・・そんなことの繰り返しだ。

だから、私は、本を読む。
物語を欲している。
故に、私は、不幸なんだろうと思う。

本(物語)にも、いろいろあるけれども、現実を、忘れる程・・・という作品は、それ程多くはないだろう。
どんなに、のめり込もうと、疲れれば、中断するし、お茶くらいは飲むし、眠くなれば、読むのをやめる・・・。

・・・それでも・・・。

私は、読み続けるだろし、また、読まずにはいられない・・・。
そして・・・全く、読まずにいることだってできる。

このある意味、矛盾した読書癖は、どこから来るのだろうか・・・?

テーマや内容・・・興味のあるものから、全く、関心のないものまで、万巻を読みつくすには、人生の時間は、短すぎる。

労働しなくても、食するのに困らければ、多分、私は、1日中、寝床にいて、本を読み続けるだろうと思う(本代くらいは、稼がないといけないかも・・・?本代を賄うために、働いているとも言えるかもしれない・・・。)。
そういう生活ができれば、幸福なのかもしれないが、それはそれで、また不幸なんである。

不幸でなければ、不安だし、幸福になれば、それもいつ失うのか・・・と思うと、幸福などなくてもいいと思ったりもする。

・・・だから、私は、物語を欲している。

そして、物語を必要とするのは、不幸な人間だ・・・。