完全無欠な「もうすぐ前期高齢男」日記

「もうすぐ前期高齢男」に進級「老いの自覚」を中心にUpしていきます。

いよいよ近いよ。     ~日本農家の崩壊~

2013年05月20日 | Weblog
私は初老男である。

さて、田圃では「カエル」が鳴きだした。

初老を迎えた男には、また農作業が始まることへの「憂鬱感」がジワリジワリと迫ってくるのである・・・。


最近私の周りで「温室ハウス」が減っている。


何のことかわからない人がほとんどである。


これは「田植え」をするための「苗」を作る農家が減っていることを意味する。


・・・わからない人には、なお意味が分からないだろうけれど、これはいよいよ日本農業の崩壊の第一歩を意味する。


まあ、見方によればそれはとうの昔に始まっていたのだろうけれど。



TPPのことで、日本農業。特に稲作は、ほぼ壊滅的な状況になるだろう。

それは政府の甘やかしに慣れた農家自体のせいだという人もいる。


一理はある。


しかし、とにかく日本の「米」と言うのは、結局のところ「政争の具」とされてきた。


食糧の自給率の話が最近出てきているが、そんなものはちょっと考えれば、日本の自給率が高くないこと、そしてその自給率が簡単に高くならないのは誰でも分かっていたことなのだ。


政治家が自分たちの「票」のために、本当は食料としての米をそれ以外の物として扱ってきた。

彼らが、TPP参加を決めた裏には、その農民の票を見切ってしまったことがある。

つまりは、農民票をあてにしなくても「選挙に勝てる」と踏んだということだ。


だいたい稲作農家は、専業農家としてやっていくためには「20ha以上」の田圃が必要と言われている。

私がわが地域での農家では「大百姓」といわれているが、その経営面積は「約2ha」である。

つまり、わたしが専業農家になろうとすると、今の「10倍」に面積の田圃が必要と言うわけだ。


そして、わが地域での私は農業者としては「若い」方なのだ。

完全に「初老男」と名乗って、ほとんどの人が異論のない私が「若手」なのである。



・・・ずいぶん間が空いてしまって申し訳ない。

再開します。


こんなことをUpしてたら、安倍総理が「農業所得倍増」をぶち上げた。


良く読み込んではいないので、間違った認識かもしれないが、基本的に「耕作放棄地」を整備して「農業法人」に自治体が貸し出す形にするらしい。


結局は、小さく小さくやっている今の兼業農家は「生き残れない」ことになる。


日本人は基本的に「農耕民族」だから「土地」に執着する。

「先祖代々の土地だから・・・」の意識から逃れられない。(だからこそ「ふるさと」みたいな名曲がうまれたりするのだけれど)


当たり前なのかもしれないが、安倍総理は「農業の再生」を目指しているのであって「農家の再生」を目指しているのではない。

同じことじゃないか。と思う人も多いだろうが、つまりは「小さな兼業農家はやめてしまえ!」って言ってるように聞こえる。

まあ、仕方のないことなのだろうけれど。


果たして、その集約した土地を管理する「農業法人」が、ちゃんと農業をやっていけるのだろうか・・・。

現場にいる人間として「農業法人」にもいろいろあって、すべてが良い方向に向くとは思えないが・・・。


こんな心配をするのも「初老男」なのであろう。


私のような農家は、結局「ジリ貧」になるのかなぁ・・・。


今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも、実は日本の農業が非常に危ういことになっていることに気が付きますように。


           May


50代の後半になる私には、農業に「明るい未来」は抱けないなぁ。
コメント
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