島便り

スペインはマヨルカ。2004年9月生まれの息子、2009年6月生まれの娘と、島出身のだんなとの4人家族の日々。

録音、酷暑、ガーデンコンサート

2022年06月21日 | 日常
どこもかしこも暑いらしい。
でもマドリッドは40度だった…ほんとに干からびるかと思いました。

その前に録音の仕事の話。
去年の暮れからほとんどの楽譜をiPadに移し、譜めくりペダルを使っていますが、いざ本番となるとやはり怖い…臆病者の私は本番ギリギリ前に譜めくりの方をお願いして紙の楽譜で弾いてしまう…

意味ないじゃん。

大学の授業、とくに室内楽はかさばる楽譜がすべてiPadに収まってくれるので御の字、なんです。
ここは気合いを入れて譜めくりペダルを本番使用していこう!と覚悟を決め



結構ペダルのタイミング練習に時間を費やす…

さすがに最近は慣れて来ました。でも…

怖ーい現場に遭遇。
卒業演奏会を聴きに行った時の出来事。
伴奏ピアニスト現れる。多分7cmはあるであろうハイヒール。まずこれが怖い…彼女は現代音楽中心のピアニストなのですが、その日も二曲は現代曲。そのヒールで立ったり座ったりペダル両足使うんだーやはり若いピアニスト達はすごいなぁなんて思って拝聴。

三曲目に入る前。何やら不穏な雰囲気の舞台。
首を横に振るピアニスト。
生徒のサックス奏者も慌て気味。
どうやら譜めくりペダルが機能しなくなったらしい。音の少ない曲なら手で画面を操作すればいいのですが、待ち構えるのはマントバーニというひたすら面倒な曲。私も8年くらい前まではよく弾いてました。
こんなことが自分の身に起こったらどうしよー

ペダルのバッテリー切れかと推測したのですが、どうやら数日前から右側のペダル(ペダルは二つついていて左側がページを前にめくるペダル、右側はページを戻すペダル)が機能しなくなり、リピートする曲、つまり右ペダルを使う曲はないから大丈夫、とそのまま使用続行したみたいです。この譜めくりペダル、何か少しでも異変が起きたら即メンテナンスが必要みたい。
結果的に客席にいたほかの生徒の持っていた譜めくりペダルを使って乗り切りましたが演奏会は一時中断されるわけで、ほんとにほんとに怖いものを見てしまった…





でも録音の仕事でこの譜めくりペダルは大活躍です。なにせ無音だし、長時間拘束されるので譜めくりを手配するのも気が引けるし。
しかしほんとに長丁場で疲労困憊。

そしてぐんぐん上がる気温。マヨルカで34度。6月ですよ、まだ!



伸びるとらちゃん…

マドリッドは40度。いつも少しショッピングなどしてからユイの先生宅に向かうバスに乗るのですが今回は直行。マドリッドから40分くらいなのですが山を一つ超えるのでだいぶ涼しい。



今回は先生宅でのガーデンコンサート。ジョイントコンサートに出させてもらいました。



入場を待つ地元の人たち。



大歓声と、よかったよ、の先生からの一言に嬉しげなユイさん。

レッスンは7月、8月と続きますが、ここでユイと私は一息。今週から二人で1週間パリに行ってきます。ご褒美旅行です。







兄ちゃんの国際試合とオマケ

2022年06月09日 | 日常



待ちに待った剣道ヨーロッパ選手権。2年前に選ばれた時は結局コロナ禍でノルウェーであるはずだった大会が中止になりました。
今回はドイツ、フランクフルトでの開催。ジュニアの年齢制限が18歳までなので今年が最後のジュニア代表になります。
ジュニアは各国の代表3名で競い、大人の部は代表5人。一年かけての国内予選、リーグ戦の成績などでこの代表が決まるので代表になるまでが長丁場。
この3人も国内戦ではライバルなのですが、気が合う仲間でしょっちゅう電話で剣道談義をしています。カナリア島のニコ、ヴァレンシアのザルバ、マヨルカ島のナル。




応援に飛ぶ予定だったのですが、ユイが週末マドリッドでレッスンだったため、ストリーミング観戦。
開会式から、あのナルどのナル?が国際試合なんて!と胸が熱くなりました。完全に親バカ。



日本人の上段者が審判で複数いらしていたため、ヨーロッパでは排除になって久しいマスクが義務になりました。試合はもちろんマスクなしです。よかったね。

初日は団体戦。
セルビアに引き分け、スエーデンに勝ち、イタリアに勝ち駒を進めたのですがスイスに敗れました。でも3人とも大健闘。この日は電話でもっと進みたかったけれど、いい試合だったよ、と元気な報告。

翌日は個人戦。
この日はユイと早朝のフライト。でもずっと携帯を握りしめ、ナダールからの報告を待ちます。
個人戦は1グループ3人(3ヵ国)でまず競い、2勝しなければ次に進めません。

初戦、勝ったよ!と連絡が入り、大喜びだったのですが、二戦目は敗れ一回戦敗退。
よほど悔しかったらしくその日は連絡なしでした。後から聞いたら、悔し涙が出た、でもニコとザルバの応援で声が枯れた、らしいです。ニコは順調に駒を進め、堂々三位に入りました。これは嬉しいニュースです。

その後は先輩チーム、女子チームの応援。
そして最終日は「サヨナラパーティー」があります。これ、剣道恒例です。日本語でSayonara partyと命名されています。
家で荷造りしている時から「これをサヨナラパーティーで着ようと思うんだけどどう?」とアウトフィットを見せられました。洋服大好きな兄ちゃんなのでサヨナラパーティーの私服は楽しみだったみたい。他の時間は袴姿かジャージなのでね。
イタリア人はとにかくオシャレだったよーなんて報告もありました。

共通語の英語、ハーフも多いので日本語も使ったらしく、あの「I’m an apple 」と言っていた兄ちゃんがねぇ…なんて食卓で兄ちゃんの話題で盛り上がっていたマヨルカの私たち。

サヨナラパーティーはブュッフェの他、フードトラックも出て、なかなかの規模だったらしいです。ジュニア組は0時でお開き。先輩方は明け方7時までだったとか。楽しいだろうなぁ。

翌日はケルンに一泊。フランクフルトから飛ぶよりもケルンまで移動して一泊して飛んだ方が安い、という…
そしてオマケの悲劇が始まる。

兄ちゃん、嘔吐が止まらずケルンのホテルでダウン。マヨルカから先輩と2人でいっていたのが幸い。色々介抱してくれたみたいです。マヨルカに着くまで不調は続き、本人は二日酔いなのか?と思っていたらしいのですが私の息子他のメンバーも同じ症状だったことが分かり、どうやら食当たり?
不調メンバーの共通点はフードトラックのハンバーガーを食べた、ということ。介抱してくれた先輩は食べていないらしいのでおそらくハンバーガーなのか?

翌日から1週間休んだ高校に戻るはずがとても歩ける状態ではなく休校。病院へ行き、やはり食あたり、といわれ、点滴を受け、それから3日間病人食でした。

…と、オマケはつきましたが、充実した1週間をドイツで過ごし、次へのステップアップを考え出している兄ちゃんです。好きなことはとことんやります、この人。

本人の分析。
国際試合の経験が足りない。知らない相手と稽古がしたい。
国際試合は招待されないと行かれないのですが、早速声がかかり9月にジュネーブである大会に行きたいらしい。

夏はバイトするよ、ママ。

やってください。もう今年18なんだし、旅費くらい自分で稼ぎましょう。
頑張れ兄ちゃん。