島便り

スペインはマヨルカ。2004年9月生まれの息子、2009年6月生まれの娘と、島出身のだんなとの4人家族の日々。

週末 すったもんだ編

2012年01月29日 | 日常

少しブログをお休みしていました。わりと時間の使い方がうまいほうだと自負しているのですが、ブログする時間があったら早目に寝たほうが翌日が楽である、という数週間をおくることになり・・・・ま、でもまた一段落したのでアップです。

今週末はフルーティストMario Caroliを迎えてのマスタークラスを行いました。

ん?フルーティスト????

担当するサックス科。よく勉強し、よく吹き、賞を総なめにする子たちですが、なにせなにせ「バロック」「クラシック」といったいわゆるほかの楽器の人が「基礎」とよぶ曲がレパートリーにないため、偏ったレパートリーを持ち、和声の勉強もいまひとつだし、このままいくと、本当にサックスの世界しか知らない「馬鹿」が出来上がってしまう・・・・と危機を乗りきるため、3年前から1年に一度、ほかの楽器の先生を招待し、編曲ものを扱ったマスタークラスをやろうじゃないか。

ということになったのです。はい、発端は私です。

ただ、この先生の選択が難しい。え?俺らの曲をサックスで??冗談じゃないよ、聴いてられっか、的な、ま、いわゆるスタンダードな考えのお方はおよびできない。お、サックスでやると斬新だねぇ、といって、乗り気でレッスンしてくれる人。

これまで、フランスからアラン・ダミアン(あとで知ったが、高校の同級生、現N響クラリネット首席奏者の松本健ちゃんの先生だった!)スイスからオーボエのトーマス・インデルミュラー(マヨルカでも教えてます)、そして今年がイタリア人のマリオ・カローリ(彼はフランスのストラスブール、スイスのルガノのコンセルヴァトワールにいます)を招待して、うちの子供たちをばしばし指導してもらっています。

オリジナル曲がすべてサックスではなく、フルートやクラリネット、またはヴァイオリンやチェロだったりするので、生徒は大変だけれど、1年に一度だけ、うちの科から「バロック」や「クラシック」が聞こえる1ヶ月になるわけです。当然私もとーーーっても楽しい。

図的にとても妙ですが、テレマンをレッスンしてもらっています。

これがうまいんだなぁ・・・・一同うっとり・・・・

ちなみに、このマリオ、先週は東京のオペラシティでシャリーノのコンチェルトを吹いてヨーロッパに戻ってきたばかりのところをマヨルカに来たため、まだ時差ぼけが抜けない状態だったのに、ぶっつつけ7時間×2日間、という中身の濃いマスタークラスをやってくれました。

金曜日の午後はカンファレンスがあったのですが(これはマリオではなく、音楽学の先生がビルバオから来てくれました。)うちのコンセルヴァトワールは音楽教室と大学をひとつの建物でまかなっているため、午後は小さな子供たちでいっぱい・・・といわれ、急遽我が家でカンファレンスをやることに。

密度濃し。

そのあと食事、というのがいつもの流れなので、じゃ、面倒だからうちでやる?ということになり

 

冬なので、室内ビュッフェ。いやいや、密度濃すぎる。

次の日の早朝からレッスンなので、お開きも11時、と優等生。

無事に土曜日のマスタークラスが終わり、Prof陣と我が家というメンバーでパエリアを食べに行き、家でまったりしていたのですが。

ここからの2時間ほどが、地獄でした。さてさて・・・・

土曜日の朝刊の一面を飾った記事。

「SPANAIR倒産か!すべてのフライトを事前通知することなくキャンセル!!」と。

SPANAIRというのは、スペインの航空会社。ほとんどの人がインターネットでチケットを予約する今の時代ですが、金曜日の夜までチケットを売り続けたSPANAIR,そして突然の全便キャンセル。もちろん返金なし。なにせ倒産するわけですし。

マリオの便はルフトハンザと聞いていたので、このニュースはひどい、と思いつつも他人ごとであったわけですが、ふとNadalが「どこ経由で帰るの?」という話になり

聞くと、パルマ→バルセロナ、バルセロナ→フランクフルト、フランクフルト→ストラスブール、という待ち時間を含めると12時間のフライト予定。距離的にはわりと近いんだけれどね。

そうか、それは大変だ。待ち時間はネット時間だね~、なんていっていたのですが、Nadalは「パルマ→バルセロナで、ルフトはありえない。提携便じゃないの?」とネットでフライト状況をチェック。

するとです。

やはり予想通り提携便。バルセロナ→フランクフルトはOKでも、そこまで行く航路がすべてキャンセル。

笑っている場合じゃない。慌ててフライトを手配。これがないのないの。みんな同じことをやってるからね。

最終的に、全便キャンセル(ドイツまでのも、そこから先のも)が条件で、マヨルカ→フランクフルトをルフトハンザで、そのあと、フランクフルト→ストラスブールをルフトハンザの長距離バスで、というルートをおさえることができたのでした。やれやれ。

ただいま、多額の損害賠償を強いられているSPANAIR. 売った分は飛ばせよ、って思いませんか?

数時間マヨルカ滞在が延びたマリオ、来週に控えている演奏会の練習をする、と、数時間、我が家にフルートの音が心地よく響き渡りました。

ゲストルームの外で練習するマリオの音に聴き入るナル。子供でも分かるもんなのね。

マリオはドイツのあっこちゃんと一度マヨルカに演奏会で来てもらったときに知り合いました。こんな素敵なフルーティストにめぐり合わせてくれたあっこちゃんに感謝。うちの科の14名の生徒は、完全に彼に惚れ込み、飛行機が飛ばない!とFacebookに載せたら、「問題なし!明日もレッスンしてくれ!」という返信があったくらい。

うちの子供たちもべた惚れでした。私も3日間、中身の濃い音楽の話が出来て、充実した週末になりました。とにかくよく話し、よく笑った。

さて、また来週から現代音楽へと戻ります・・・・ふえーん・・・

 


卵の行方

2012年01月08日 | Food

毎日最低6個の卵を回収。そんなに食べきれないので、家に来た人に分けたりしています。レモン、オレンジ、みかん、卵のお持ち帰り。もって行ってもらわないと食べきれないので需要と供給の関係が完璧。

新鮮な卵なので、朝ご飯を一人で食べるときなど、生卵ぶっかけご飯などを食べることもあるのですが、今は休み中。一人でそんな姿を披露するのも・・・

で、今週は友人家族を招いてすき焼き。これだと大量に生卵を消費します。が、やはりスペイン人、最初は渋りました。Nadalも日本で一度すき焼きを食べ、すき焼きは旨いが生卵はきつい、といい、それ以来、卵なしのすき焼き(それじゃ、すき焼きにならないと思うのだが)です。

なにせ、日本人が私しかいないので、Nadalの食べ方を見て最初は生卵を拒否した友人たちですが、食いしん坊な彼ら、私の採り皿から焼き豆腐としらたき、牛肉をつまい食いし、生卵開眼。

最後のしめのうどんにもたーっぷり生卵をからめてたべておりました。

それでも翌日にはまたまた卵。

そもそも年明けにシフォンケーキを作ろうと思ったのも、この卵消費が一番の目的だったのです。が、大失敗に終わり、リベンジする気も失せるほどだったのですが、昨日の夕方、再度チャレンジ。

シフォンケーキはなんと6個の卵を消費するのです!!!!素晴らしい。(成功した場合のはなし・・・)

前回は、いずみ先生に失敗画像を送り、失敗要素をアナリーズしてもらったのですが、おそらくオーブンの温度、焼き具合がよくなかったのではないか、とのことだったので、それに注意して焼いてみました。Nadalもナルもあの失敗シフォンを見ているので、そばで鑑賞。

焼くこと40分、見た目はOK. シフォンは焼きあがったらすぐにワインの空き瓶などにシフォン型をさしてさかさまにします。

完全にさましたら型から外し

斜めになってしまったけれど一応ちゃんとぬけました。

味は悪くない。が、やはりいずみ先生のシフォンと比べると50点くらいです。食感がもっともっとやわらかくならないといけません。

ま、食べられるお菓子が出来た、ということで、男2名から合格点をいただきました。

明日から2学期開始です。この数日モノポリー(最低2時間はかかる)を床でやっていたせいだと思われますが、わたくし、最悪な腰痛になっています。痛すぎて動けない・・・

 


王様パン ロスコン

2012年01月08日 | Food

引き続き、東方三賢者の到来日の話ですが、パレードの翌日はスペインの祝日になります。

で、この日に食べるお菓子がロスコン。

 

上にのっているカラフルな果物の砂糖漬けのために見た目はグロテスクですが、味は素朴です。(チョコレートはトッピング希望でつけてもらいました。これがうまい)

オレンジエキスが入っているパンなのだが、我が村のパン屋が作るロスコンにはアーモンドペーストが少量おりこんであって、激ウマです。パルマ市内の老舗洋菓子店のすら鼻で笑ってしまうほどよ。(結構ぱさぱさしているものが多い)

で、このロスコンには、必ず「王冠」パンの中に「陶製の小さな王様人形」それから「ソラマメ」が入っています。

切り分けられた部分に王様が入っていたら冠をかぶり

ソラマメを当てた人は、このパンの代金を払うのが慣わし。(18ユーロ。結構高い)

今年の王様は

この方。

ソラマメNadal(3年連続という快挙!)。

 

 


Reyes Magos 2012

2012年01月06日 | 日常

    

冬休みも残すところあと3日。昨日は東方三賢者の到来日。ラクダのえさ、水を用意するうちの子供たちですが

結さんはなにも分かっておらず、しばらくして餌であるべきマメを床に撒き始めました・・・節分にはまだ早い。

パレードは6時からなのですが、場所とりのため5時15分にはパルマに到着。待つこと待つこと。6時になっても花火も上がらず、相当不機嫌な娘。なにせなにも分かってませんから。

6時半。花火が上がる!テンションが上がるお兄ちゃん。子供中心の行事なんだから時間通りにやってほしい、とどの親も毎年思っていますが、スペインだからね、そういうところ。

で、パレードが始まると、こちらも興味津々。

 

 

手の振り方がなにげに皇室チック。

めったに夜、パルマの旧市街を歩くことがないので軽く散歩。スペインではクリスマスのイルミネーションは12月の第一週からこの東方三賢者の日までついています。パルマ市は1月20日がサン・セバスティアンの祝日でこの日が最後のイルミネーションになるため、この日を過ぎないと取り外しはないのですが、このイルミネーション、設置されるのがだいたい10月の最後の週、取り外しが2月頭、と数えると3ヶ月強、1年間の4分の1、なにかがぶらさがっている街並みをみていることになるわけ。とんでもない国です。

 

 

ちなみにこちらは新婚当時住んでいたアパート。

せっかく街まで来たので、本当はホットチョコレートなんかを飲んでから帰りたかったのですが、プレゼントが届いているか否かが気になる子供たちにせかされ早々と帰宅です。

 相当疲れてます・・・・・

どうやら、無事プレゼントが届いていたようで大喜びの二人でした。この時点でこのお祝いの意味を把握した娘。

ちなみに、我が家はサンタさんが大きなものを持ってくることになっているので、東方三賢者はささやかなお祝いものを届けてくれるのですが、ナルが今学期からリコーダーを音楽の授業で使うと通知があったので、リコーダーが届きました。日本では教材に入っていたので全員同じものだった気がするけれど、こちらでは自前。で、必ず同じものをほしがる結にもひとつ。

朝からうるさい・・・・ちょっと間違った東方三賢者・・・でした。Monopolyも来たので、午後は家族でまったりMonopolyです。

 

 

 


2012年開幕

2012年01月01日 | 日常

              

明けましておめでとうございます。2012年元旦、スペインマヨルカはこのように澄み渡る青い空、快晴です。

この1年はおそらく、私にとっていろんな意味で「変化の年」となる予感ですが、絶対に後ろを見ないで前のみを見ることを肝に銘じて1年間過ごそうと思っています。「希望の年」ともいわれているので、それも信じて。

さて、2011年のラストはいつものように、食って飲み、食って飲み、踊って騒いで明けちゃうよ、形式で過ごしました。

恐ろしいことに、今年は我が家4人のみ。たまき家族は日本からご家族がスペインにいらしていて不在。ゲストがいてもいなくてもテンションの高いTortella-Mizutaniファミリー。

夜11時過ぎの図。昼寝もせず、このテンション。私が一番疲れていた、という話。後ろに酔っ払い親父がいるし・・・(写真撮ってから気づきました)。

12時に12個の葡萄を食べ、テラスへ出て花火を見て、1時就寝。

さて、元旦。あやうく「寝正月」となるところでしたが、結をのぞいた3人は11時起床。お嬢さんは・・

12時起床。起こさないと寝ているところはパパゆずり。

このままお雑煮に突入、というのもなんなので、それぞれ「時間がないとやらないこと」へ移行。

私はずっとリベンジしたかったシフォンケーキを作ることに。おそらく食事、お菓子つくりで一番苦手なのが、この「シフォン」です。

どうしても膨らまない。初めて作ったのが日本にいるときで、そのあとスペインへ来て2回チャレンジしたけれど、駄目。

で、がんばることにしました。新年だしね。

・・・・ところが・・・

おそらく、史上最悪の出来、ともいえる、最悪のシフォンが焼きあがり、味は悪くはなかったけれど、ナルにも「いずみさんにちゃんと聞いておきなよ」といわれる始末。実際、島在住の友人いずみさんのシフォンはお店でも食べられないくらい見た目も味も最高なのです。

かなり凹みましたが、また日を改めリベンジ予定。あまりにもひどくて写真も載せられません。ちょっとだけ崩れているとかなら載せれるんだけれど・・・

男衆は庭へ出ていました。年末、2回ほどとてつもない暴風雨がこの一帯を襲い、うちのブーガンビリアが崩壊。それを約2週間放置していたのですが、やっとここへ来て撤去作業へ。

 

2階の屋根を半分ほど覆っているほどでかかったのですが、すべてプールサイドに倒れました。もったいないけれど、この木は非常に強いので、また今年の夏、見事な花を咲かせることでしょう。倒れた木もあまりの重さに普通には運べないので解体してから。薔薇の5倍くらいの太い棘が付いているので、子供は要注意。

そうこうしているうちに2時が過ぎ、お雑煮の用意です。

おもちだけはちゃんと12月に仕入れます。今回はロンドンから空輸でやってきました。最近マヨルカの市場に日本食売り場が開設されたので、今年はそこで仕入れられるかな。・・・と書いてから気づいた。今年の暮れは(いつの話だ!!!)帰国予定なのでした~

おもち2個を平らげるナル。

よい1年にしましょう!!! 笑って過ごせる1年になりますように。

今年もよろしくお願いいたします。