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昆明の飲み水5

2012-12-22 11:36:52 | Weblog
写真は私的なごみはこび人、すなわち廃品回収業者。彼らは朝から、リヤカーをこぎながら、大声で「ターバイトー」と独特の呼び声を発していた。なんとも風情のある、うたうような節回しで私は好きだった。どうやら雲南語で「いらないものはないかねー」という意味らしい。このように雲南には独特の言葉があり、市場や地元の人だけの集まりでは、使われていた。雲南の農村調査となると、地元の言葉を一般的な中国語に通訳する人がつかないと、難しい話は、まったくわからない。
 写真の道は雲南大学の裏手の小道で日本料理店や韓国料理店が並んでいた。青い看板には「和民(わたみ)」の文字が。日本の「和民」と何か関係があるのだろうか。現在、廃品回収業者は健在だが、この道は再開発されている。(2004年撮影。)

【容れ物の問題】
ならば、ミネラルウオーター会社で水を買えば安心かというと、「昆明天品水屋」「長青水廠」など中小企業17社のウオーターサーバー用の水桶が廃品回収され、有毒なPC材料を使っているとの摘発を受けていました(2004年11月19日、「雲南信息報」)。

 こういったことはしょっちゅうで、滇池の周辺にいくと、回収したペットボトルが家の脇に積まれていて、それをせっせと洗い、また、業者に売り渡す、などという光景が普通に見られ、ぞっとしたものです。

 同様の事件は全国で続発しており、2011年2月には山東半島の青島市のウオーターサーバーボトルから重金属と発ガン性物質が出て問題となり、昆明の大企業のものなら安心です、という呼びかけ記事が掲載されました。

じつは2012年にも昆明で飲用水には適さない材質のウオーターサーバーボトル(中国語では水桶)を使っていた会社が摘発されているのですが、今ではその記事はインターネットでは削除されていました。中国も水問題には非常に神経を尖らせているようです。

(日本でも無農薬の米など、品質に気を遣っているせっかくのお米が、静電気で米がスムーズにビニール製の米袋から出しにくくなるのを防止する加工フィルムに汚染されていて、じつは元の木阿弥なんてものもありますよね。容れ物は、意外と盲点なのです。)

 このような状況のなかでより事象に敏感な中国人が、日本を含め、世界中の質のよい飲用水の買い占めに走るというのは、法律が許しているのですから、当然といえましょう。

この、日本にとっても、けっして人ごとではない中国の水不足。実際に見た水について、次回よりちょっと古いのですが2010年夏の昆明の様子でお伝えしましょう。  (つづく)


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