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昆明の飲み水3

2012-12-08 15:05:57 | Weblog

写真は、各家に電話一本で水を配達する配達員(2004年、昆明にて撮影)。自転車に6,7本積んで、重そうに運ぶ姿があちこちで見られる。マンションにエレベーターがあるのはまれなので、これを肩に担いで、走って上階へと登っている姿は、汗臭いがオリンピック選手のようなすがすがしさにあふれていた。

【ウオーターサーバー】
このように苦労して市民に供給されている水道水ですが、一方、市民の多くは、水道水そのものに問題がある、と思っているため、飲み水については18.9リットル
(5ガロンと表示されていた。「ガロン」はアメリカで液体に使用される容積の単位なのだそうだ。日本を含め多くの国が今は使っていない単位なので、基本はアメリカ中心で国際取引されるガソリンなどの単位にやむなく世界が使用している、というもの。つまりこの水システムの発祥はアメリカなのか?)
のタンクに詰められたミネラルウオーターをデリバリーしてもらっています(有料)。

 地元の方の家におよばれすると目につくところに上部に水の入ったタンクが載り、ボタンを押すと水またはお湯が出るサーバーが置かれていました。このようなウオーターサーバーは日本でも震災以降、買う家庭が増えましたが、昆明ではそれ以前からスタンダードだったのです。

 水は必要な時に電話を一本入れると、数時間以内に家まで届けてくれます。わが家の場合は4階だったので、運び屋さんが汗だくで運んでくれて、取り替えもしてくれて1本、10元以下でした。今はもうちょっと高くなっていますが、それでも必需品として人気があります。

 この水は歯みがきにはさすがに使わないものの、お茶や水を飲むには必須。料理にも使う家庭はありますが、実際にごはんを炊くときに使うかどうかは現地の方でも意見が分かれていました。(街の食堂は水道水使用です。)

 そこまで不安視される水道水を実際にみると、見た目はバスタブに水を張ると、若干、水が茶色くみえます。水道管が錆びているのでは、とも、考えたのですが、さびの味はしないので、これは濾過しきれない中国の大地の不純物なのでしょう。中国各地を旅すると、たいていの水はなんとなく茶色いです。

 味は、それほどくさみはなく、煮沸すれば、たぶん、問題はなさそう。中国で水の味としては泥臭く(じっさい、色も茶色く)、なんとなく酸欠気味な味と感じてしまうのが上海なのですが(これを使うと料理もみんな同じ水のにおいがして、せつなくなる)昆明の水道水はそれよりは上質な水のように思いました。少なくとも料理にそこまで影響することはありませんでした。  (つづく)
コメント
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