雲南、見たり聞いたり感じたり

雲南が中心だった記事から、世界放浪へと拡大中

昆明の幼稚園事情8

2006-11-10 20:35:17 | Weblog
写真は6月1日の国際童年節会の会場にて。家長と呼ばれる保護者達はみな、地味な服装で子供に見入っている。

【異年齢は当たり前】
 園には年少の小班、年中の中班、年長の大班、学齢前の学前組と、学年ごとに1、2クラスずつ、計7クラスがあった。400人以上の大所帯だ。5歳の娘は「中一班」つまり日本でいうところの年中組に入った。先生3人、生徒50人弱がそこに所属していた。

 クラスごとの年齢も日本ほど厳密ではない。少なくとも数え年と満年齢が混在しているので、年齢を聞くときは干支を聞かなければ厳密には分からないほどだ。中国(昆明だけかもしれない)では小学校入学が6歳以上であれば年齢が1、2年ぐらい遅れてもいいことになっているので、多少の年齢差はたいしたことではないらしい。

【プリンセススカートとお遊戯会】
 外遊びはほとんどなく、運動はもっぱら、先生の振付を真似するお遊戯でまかなわれる。それだけに「お遊戯会」には気合いが入っていた。白馬幼稚園に限らず、どの園でも、中国のこどもの日にあたる6月1日の「国際童年節」と年末の冬休み前、春休み明けに親を招いて開かれているようだ。

 春休み明けのお遊戯会の前日、幼稚園の掲示板に「公主スカートを履いてくるように」と唐突に板書された。「公主」とは「プリンセス」のこと。町の理髪店には「公主髪」と髪型メニューに書かれていたり、中国版「ディズニープリンセス」の雑誌も各種公主たちのオンパレードで大人気。中国では貧しい時代から、自分の服装には構わなくても娘にはかわいい格好をさせたい、という意識が濃厚にあるので、子供が遊ぶには不自由そうな公主スカートでも幼稚園ではやるのだ。

 と、このように冷めた意識でいたために、あわてて娘とフリルがたっぷりついて膨らみのある、中国の女の子たち定番のスカートを買いにいくはめに陥った。代金は50元(700円ほど)。当日は、そのヒラヒラスカートに化粧をほどこした子供たちの踊りの会となった。

 祝日の6月1日の「国際童年節会」も盛大だった。9時開始だというのに一時間前には早くも狭い園庭に沢山の「家長」と呼ばれる親、祖父母たちでひしめいていた。普段着姿が多く、数人が化粧をしている程度だ。カメラを持った人達も多い。やがて子供達が入場し、会が始まったが、場所とりのために親たちが肘を出して前へ前へと行くことはなく、比較的、お行儀よく譲り合っているのが印象的だった。カメラを構えるときも後ろを振り向いて手で合図を送って申し訳なさそうにする人もいた。なんとも穏やかで好もしい雰囲気だった。

 娘のクラスは花の精を踊るために、女の子は黄色のプリンセススカートドレスを身につけ、おそろいの2つ結びの髪形、そして目や唇にお化粧を施していた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする