たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

この紅い実は「酸塊」「山桜桃梅」「桜桃」???

2018-05-31 10:49:34 | Lyricism

皐月の空は、なかなか安定しませんね。
雨曇りのまま5月が終わりそうですね。
このまま梅雨入りになるのでしょうか。

この時期、紅い実と言えばサクランボ。
中でも「佐藤錦」は「赤い宝石」という。
この写真はWebから借用しました。



出自の庭先にさくらんぼの木があって、
大体ピンクになるころには摘み取って、
胃袋に収まっていました。



ところで掲載の紅い実は何でしょうか。
ときどき食べに行く「お蕎麦屋」さんの、
駐車所の垣根に生っていました。



「酸塊」(ぐみ)かなって思いましたが、
出自の庭にあって、食べていたものとは、
少し違うかなーって、とも思っています。



グミの実にはビタミンEが含まれていて、
この成分には抗酸化作用があるため、
老化を防ぐアンチエイジングの実だそうです。



子どもの頃、一杯食べた記憶があります。
80歳を迎えた今、息災でいられるのは、
子どもの頃に食べたグミノ実効果かな。



上下の2枚の写真は「へびイチゴ」です。
草叢に紅い実が無数に散らばって、
初夏の道野辺の徘徊中、見られます。



緑が濃くなる初夏の葉陰、草叢に、
紅い実の群生りを見つけると、
幼少時に駆けた出自の山河が見えてきます。


「梨木の剪定枝」が発電燃料に出荷されていました

2018-05-27 13:22:42 | Journalism

4月3日の、たにしのブログにアップした、
「梨の木」剪定枝でクリーエネルギー発電の続編です。

当地方は梨の栽培で全国有数の産地です。
結実した青い実が膨らみ始めています。
7月に入れば早生物は出荷が始まります。



ナシ農家では12月から3月にかけて、
梨枝の剪定作業が行われます。



大量に出る剪定枝は近年、
バイオマス事業者と提携して、剪定枝の集積を図り、
バイオマス発電燃料として供給しています。



前回の記事は、その集積場の情景と、
バイオマスとは、その発電とはなど
クリーンエネルギーについて、
ささやかな知識を述べました。



今回は「剪定枝の集積場」で燃料に加工する、
チップにしている現場を見ることが出来ました。



樹木は炭酸ガスを吸収して、酸素を放出します。
その樹木の間伐材や木造家屋の破砕木、剪定枝など、
チップ化し、燃料としてタービンを回して発電します。

燃やせばCO2が発生しますが、
生育中にはCO2を吸収しています。
CO2濃度にプラスマイナスゼロです。
カーボンニュートラルという。



それに引き換え化石燃料である、
石炭、重油、天然ガスなどは、
大気中にCO2の濃度を高める。
地球温暖化、気候変動の原因になっています。



市川、船橋、鎌ケ谷、松戸、白井、印西、柏など、
ナシ栽培地帯はクリーンエネルギーの供給地です。

今年の梨の花の開花は異常に早かったけれど、
実の出来具合はどうでしょうかね。




みどり鮮やかな植物の生長先端が眩しい

2018-05-22 19:46:46 | 散策の詩

今日は5月22日で「ぞろ目」の日です。
昨日5月21日は二十四節気の「小満」でした。
ようやく皐月の空も青空が安定してきたようです。



いつもの道野辺の徘徊路や木々の間に吹く風も心地良く、
徘徊するには最高の季節だと「たそがれの爺」も思う。
まさに小満とは、命が満ちて輝く季節を言うのでしょう。



草木も花々も、陽の光を浴びて伸びる季節です。
空(くう)を目指して成長する芽先が眩しい。
伸び代(のびしろ)には無限の空が広がっています。



この時季、草木の生長する生命力パワーを浴びながら、
森林浴を楽しみ植物から元気をもらい徘徊していると、
「たそがれの爺」も「萌えー」の気分にもなりますね。



植物の伸びる先端を「生長点」というのだそうです。
新しく細胞を増殖する分裂組織がある点であり、、
根と茎の先端部に生長点があり細胞分裂が行われている。



写真では細胞まで見ることができませんが、
光や風など外界の刺激を感じ取って、
先端で盛んに細胞分裂が行われているのでしょうね。



植物は刺激の方向に対して伸びる性質があるという。
光という刺激の方向に茎が伸びる。
重力、水分という刺激の方向に根が伸びる。



人間は老境になると刺激への反応が鈍くなり、
伸び代もなくなって、体力・知力ともに衰え、
老化と言う「劣化点」を迎える????。



伸び代が無く止まってしまっている徘徊爺。
細胞分裂が劣化してしていく過程が人生です。
劣化に向かって進化しているとも言えますね。



努力と訓練で「劣化点」は先延ばしできるようです。
たにしの爺も「好奇心」「ちょ筋運動」「8000歩」で、
できる限り先延ばしすべく日々に励んでおります。



ブログ更新は重荷でもあるし、刺激の覚醒剤にもなります。
徘徊の道すがら、何気ない発見をネタに仕上げています。

「隠し剣・秘剣の遣い手」は切ない

2018-05-20 10:48:21 | 本・読書

大活字本で読む時代小説シリーズ「藤沢周平」
「隠し剣孤影抄」<上下>を読み終えました。

藤沢流「隠し剣奥儀」の世界を堪能しました。
遣い手は、何故か切なく、気分はほろ苦い。
武士たる者、正々堂々と戦う正当な剣法ではなく、
師匠から一人だけ、密かに伝えらている護身剣。

秘剣・隠し剣を習得した8人の武士が登場します。
抜き差しならない状況に追い詰められた果てに、
視られてはならない、一回限りの秘剣が一閃します。



8編の短編が収められています。
「邪剣竜尾返し」「臆病剣松風」「暗殺剣虎ノ眼」
「必死剣鳥刺し」「隠し剣鬼ノ爪」「女人剣さざ波」
「悲運剣芦刈り」「宿命剣鬼走り」



必ずしも藩内で知られている剣士ではありません。
評判の臆病者だったり、目立たない下級の家系だったり、
秘剣の遣い手だという噂はあっても、
誰もそれを遣ったところは見たものいない。

同輩との確執や対立など、いろいろないきさつの末、
真剣で立ち向かわざるを得なくなり、隠し剣が勝敗を決する。
必ずしもフェアな剣技ではなく、ひっそりと始末される。
遣った本人にとっても後味は苦いものだった。



緊迫感の凝縮した短編小説ですが、
各篇とも生と死の間に女の影が介在します。
「隠し剣」が一閃し死命を決するまでに、
「武家の女」静謐さと激情の「官能」が織り込まれて、
愛憎劇ともなっています。



浅見俊之助は美人の家系だということで結婚した妻の邦江が、
期待外れで好きになれず、疎んでいたが、
俊之助が立ち会わざるを得なくなった相手は本堂派の遠山左門。
俊之助が勝てる敵ではなかった。
それを知った妻は「隠し剣」の習得者だった。
妻に救われた俊之助は、邦江への愛しさを一気に募らす。
「女人剣さざ波」がいい味でした。

徘徊の爺、薔薇の園で香浴に酔う

2018-05-13 13:47:16 | 散策の詩

いつもの徘徊の道で立ち寄るバラの園。
園に足を踏み入れると香りが漂います。



「バラの香りはストレスを癒す」という。
香料の成分にはストレスを抑える効果があると、
化粧品会社も研究成果を発表しています。

ヒステリー女には、薔薇を嗅がせろ。
よく言われますね。



豊かさと気高さをそなえた最高級の香り。
落ち込んだ気分に自信と幸福感を与え抑鬱を緩和する。
バラの香りは爺も好きです。

高齢者にもバラはアンチエイジング効果があると思います。
webで次のような効果を知りました。



バラ油は情緒にたいして緩和作用を示し、
抑うつ、悲嘆といった感情をほぐす効果があります。
心を明るく高揚させ、神経の緊張とストレスを和らげます。
これが女性に自分自身にたいする肯定的な感情を抱かせます。



と言うことは、老境を孤独の不安にある高齢者にも、
精神的高揚感を促す効果があるでしょう。
バラの香りは加齢臭対策にもなるかな。
もっとも老爺がバラの香りを漂わせたらキモイかな。



バラ園「香浴の園」を歩き回り気分が爽快になりました。
サークルのメンバーで「連れてって」という人が居ます。

臆病武士の「秘剣」は誠と正義で勝つ

2018-05-12 16:11:40 | 本・読書

とても清しい物語に出会いました。
文庫本が読めなくなって、大活字で読む時代小説。
大活字本を図書館から借り出して読んでいます。
今回は葉室麟さんの本が目に付いたので借りました。

葉室さんは昨年の12月に亡くなった時代小説作家です。
直木賞受賞作品で、
映画でも見ましたが「蜩ノ記」が代表作です。



今回手に取った大活字の作品は「川あかり」。
明快な筋立てとストーリーを大活字で追っていくと、
まるで絵本を読でいるような感覚になります。

伊東七十郎は18歳。
藩で一番の臆病者と言われている。
剣術はまるでダメ、
人を切るなんて手が震えてできるものでない。

しかし誰にもまねのできない護身術があった。
唯一の能力は愚直なまでの真面目な性格でした。
正義を貫くためには卑怯なことは一切しない。



そんな七十郎に藩内で「策謀を巡らす御家老」から、
江戸表からお国入りする「政敵」
甘利典膳の刺客の密命を受ける。

討つべく川の渡し場に来たが、雨続きで増水し川止め。
滞留者を泊める木賃宿の2階の同宿者と奇妙な縁で知り合う。

左々豪右衛門六尺褌にぼろぼろ袢纏の牢人。
一日中お経をつぶやく徳元和尚。
サルを飼っている旅回りの芸人弥之助。
三味線を抱えた鳥追い女のお若。
やくざ風の遊び人の千吉。

みすぼらしく痩せているが、どこか品位を感じさせる老爺。
付き添って看病する五郎坊と姉のおさと。



七十郎の真面目で正直な振る舞いから、彼らに、
密命を受けた刺客であることが知られてしまう。

川止めが明けて「討つべく典膳」が、川を渡ってくるのが見えた。
七十郎は身の竦む思いで「刺客であることを」名乗った。
相手はせせら笑って白刃を振りかぶった……



死にも増して貫く七十郎の真っ直ぐな姿。
木賃宿で知りあった人々が周りに駆け付けた。
権力者や悪徳商人、お上の仕打ちに耐えている、
郷人たちの友情の力が「典膳」を取り巻いた。

「正義は勝つ」
世の中は、そうでなくてはならない。
策謀渦巻く藩政の外で「清しい人情」が生きている。
人間「純で誠こそ」が最大の武器で勇者になる。

永田町と霞が関に忘れられている世界を見た。

アラビア世界の歴史を彩った人物から現代の混迷まで

2018-05-06 11:38:05 | Journalism

子どもの頃、夢中になった本と言えば、
「アラビアンナイト」を挙げる方が多いと思います。
この物語ほど「神秘世界」に誘われた本はなかった。



暴虐を極める王様の枕頭に召し出されたシェヘラザードは毎夜、
面白い物語を語り、王様の暴虐を止めたという「千夜一夜物語」。
「アリババと40人の盗賊」「シンドバットの冒険」
「アラジンと魔法のランプ」「空飛ぶ魔法の絨毯」



その「シェヘラザードの世界」は現在、最も悲惨な地帯となっている。
アラブ、アラビア、イスラム、IS、自爆テロ、ジハード……。
このほど市の国際交流協会によるカルチャーイベント、
世界を知る会「アラビアを知ろう」が開催されました。



講師はアラビア地域には何度も訪れ、地域情勢にも詳しい、
西山徹さん(日本橋トラベラーズクラブ )による、
『知って楽しいアラビアの世界へ』と題したお話です。



日本人にとって、なんとなく遠いアラビアの世界を、
まず始めに、古代から現代まで、世界史に登場した、
「6人の重要人物」を取り上げ、
アラビア世界を知る歴史地理の旅が始まりました。



プレゼンテーションで紹介された映像、資料をお借りして、
「西山アラビア物語」の要点を若干、紹介します。



紀元前10世紀のシバ王国の「ビルキス女王」<左>、
紀元3世紀、隊商都市国家パルミラ王国の「ゼノビア」<右>、
エジプト最後の女王「クレオパトラ7世」<下>、
何故か女性は「絶世の美女」という定冠詞が付きます。





そして、米欧の世界秩序に「ノー」を突き付けた暴君たち。
バース党の独裁王国を築いたイラクの「サダム・フセイン大統領」<左>、
大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国「最高指導カダフィ大佐」<右>
2001年、アメリカ同時多発テロのアル・カイダの首謀者「ウサーマ・ビン・ラディ」<下>ーー



これら6人が「古代文明から現代の混迷まで」、
アラビアの世界史とどのように関わってきたのか。
砂漠 遺跡 民族・風俗 歴史の4項目に分け、
さらに民族対立のイスラム教世界の複雑さなど、映像を交えて興味深く話されました。

 

①アラビアと言えば「砂漠」ですね。
ルブ・アルハリ砂漠、映画「アラビアのロレンス」の舞台ですね。


 
シリア砂漠(土漠)           

②そして古代遺跡の宝庫です。
パルミラ(シリア)





ウル(イラクBC2,900年頃)

③神秘性の漂う民族、エキゾチックな風俗



カフィーヤを被る男性<上>
ベドウィンの遊牧用テント<下>



④ヨーロッパの母胎となったイスラム文明   
イスラムとは「服従」を意味する。
イスラム教、ムハンマド (570 年~ 632 年)が創唱。
40歳のとき、大天使ジブリールを通じて、神(アッラー)のお告げを聞く。



ムハンマドは信者たるものは、
武器をとってアッラーのために聖戦(ジハ―ド)に参加せよと説く。
偶像崇拝を禁止し、コーランを唯一の聖典とする。
イスラム教徒を「ムスリム」という。



⑤アラビアにはアラビアの統治がある。
現在、シリア・アサド政権においては長引く国内対立に、
ロシア、トルコなど外国勢力が介入して、
ガス兵器による悲劇的な状況になっています。

⑥混迷の要因として、英仏露による第一次大戦後の、
オスマントルコ分割案の秘密協定、「サイクス・ピコ協定」だと知りました。
映画「アラビアのロレンス」で描かれています。
1916年、英仏露による第一次大戦後の、オスマントルコ分割案の秘密協定。
この時を舞台にした映画「アラビアのロレンス」(1962年)

アラビアンナイトなど物語で知ったアラビアの世界、
今の現実世界は国内対立と外国勢力の覇権が交差する、
日常が戦争事態になって貧困と恐怖の市民たち。



平和の在り方や援助の在り方にも触れられ、
アラビアに興味を持ち、イスラムを正しく理解し、
彼らの目線を理解した平和的手段で、
援助することの大切さについても述べられました。

人的交流を広く、そして太くする。
改めて相互理解の大切さを学ぶ講演でした。 

川村記念美術館のスイレンの池はモネの絵のようでした

2018-05-03 19:06:44 | 展覧会・美術展

久しぶりにDIC川村記念美術館に行ってきました。
この美術館は自然環境の美しさで知られています。
四季いつ行っても季(とき)の花と風景が癒してくれます。
これまでも当ブログでは3回ほど紹介しています。





併設のレストランは超人気で、テーブルに案内されるまで、
休日などは2~3時間待ちになります。



この出窓のある席でオマールエビのランチをしたのは、
いつのことったか記録を探したが分からなかった。





この時期、5月の初めになると毎年、
研究所の敷地内が期間限定で一般開放されます。





普段は入れないクルメツツジ山のエリアに入り、
カラフルなツツジを見ながら、新緑のなか、
スワンの泳ぐ池越しに美術館の外観を見られます。



何か「自分は上等な場所に居る」という感覚に浸れます。
今年は残念ながら、訪ねた日、4月30日には、
ツツジは緑に変わっていました。



さすが最先端のインキの研究所でも、花の色まで、
カラーフィルムで彩ることは不可能のようです。



散策路をひと巡りしました。
以前は無料で入れましたが、
有料200円になっていました。



入り口のゲートにはスイフヨウが盛りでした。
池の小さな噴水が湖面に小波を広げ、
コブハクチョウが波紋を曳いていました。



芝生にはガチョウが遊んでいました。
ツツジ山から出た所に藤棚がありますが盛りは過ぎていました。
散策路の中心は蓮池と大賀蓮の周辺です。





アヤメの紫の花が池に映り、
白、赤、薄桃色のスイレンが咲いていました。





広場にはヘンリー・ムーアのブロンズの形態があります。
シャクヤクのつぼみが膨らんでいました。



しばしエノキの下でランチタイムのひと時を過ごしました。
窯焼きピザやお弁当の店などワゴンの出店が出ていました。





気持ちのいい静かなひと時を過ごせるこの美術館の庭は、
いつ行ってもいいです。



次回はアジサイの頃、行くのがいい時期になりそうです。
所在地は千葉県佐倉市坂戸631番地
無料送迎バスが京成佐倉駅、JR佐倉駅から出ています。
東京駅からは有料の高速直通バスが出ています。