たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

摘まんで含みたい、ヘビイチゴに吹く魅惑の風

2006-06-30 22:59:32 | Lyricism

見た目はそそるが、お味はよくない

学校帰りの道端でよく見た「郷愁の赤い実」
いま思へば、ヘビが食べる訳がないのに「ヘビイチゴ」と言われる理由は何なのだ。
いかにもヘビが近くに居そうな草むらに、黄色い小さな花が咲く。5~6月に赤い実が点々。
食べても毒はないが味はない。
不味いからヘビにでも食べさせておけ、というのが名前の由来らしい。
中国では蛇は縁起のよい生き物とされている。
日本でも蛇は財布の守り神になっている。
タニシはあの姿かたちが苦手だ。
ゼニに縁がないのはそのせいだろう。
6月、水無月も今日で終わり。

アメンボウが歩く、ブログ更新の谷間風

2006-06-23 23:36:11 | Weblog

水のうえをスイスイすべっていく足長虫
「アメンボウ」って、飴・アメの棒???

夏の季語にもなっている水上のスケーター
子供のころから良く知っているのだが、この虫の生き方ってほとんど知らない。
川岸の笹の葉に上がっていたり、水辺を歩いている姿を見たこともある。
「ミズスマシ」と同じなのか、違うのか。
タニシの頭の上で動き回っているアメンボウは飴の匂いがする。
最近、忙しくて、風綴りは調子が悪いのだ。


あっけなく閉会「小泉国会」に吹く虚脱の風

2006-06-18 16:31:12 | Journalism

「巨大与党」を擁しながら、なんともシマラない臨時国会であった。重要法案は軒並み「継続審議」に。おもな成立法案も高齢者の医療負担を増やす「医療制度改革関連法」など。
もっとも「巨大与党」の数でとんでもない法律など作られても困る。それにしても、「行財政改革」に急速に熱意を失ってしまった小泉首相の掛け声倒れは無責任だ。
失われた150日の責任は……

国民年金を蚕食する「公務員・共済年金族」

共済年金で厚遇を保障されている公務員が国民年金を、自分たちより良くするために努力するわけがない。国民が働いて収めた税金。その税金を使って生活する公務員。足りなくなれば増税すればいい。
官製談合、天下り……税金を蚕食して心地よい公務員の老後。許せますか……

国民年金を使っていい思いの「厚労・社保族」

国民年金は、国民が老後の憂いなく、心地よい暮らしを続けることが出来るよう、国に預けてある「供託金」なのだ。
預かり・管理する責任の省庁が勝手放題に「心地よい」思いを自ら「楽しみ」、目減りさせた分は支給額減らし、支給開始を先送り。
その背徳の「舞台裏」がバレたら、統計数字のゴマカシを組織ぐるみでやっている。本来「国民に心地よさ」を供与すべく努力する職業の人が「自らに心地よさを供与」するのは、公務員の背任行為ではないのか。
いまだ誰一人「社保庁」の人で告白した人がいない。一人やったら皆やらなくてはならないからだ。ひたすら頭を低くして嵐が過ぎるのを待っているだけ。
国の大金庫番・日銀の総裁までが疑惑のファンドマネーに資金拠出をしていた。

「国家の品格」喪失は役人が引き起こしていることを知るべし
次の自民党総裁・総理は「社保庁のロッカーの奥までの大掃除と解体」を公約する人になってもらいたい。タニシに一票あれば「朝ズバ!」のみのさんに入れたい。

梅雨の雫に耐えるアワフキムシに吹く櫛風

2006-06-12 10:07:40 | Lyricism

アワの揺籃が風雨にさらされ艱難・辛苦のピンチ。
アワはすっかりベトベト状態。しずくが伝い落ちる。


いま外を歩けば、あちこちで草木の枝に見られる「アワフキムシ」の白いあわ・泡・アワ。
DNAのなせるワザ、泡をまとい外敵から身を守る。昆虫の幼虫が隠れている。
梅雨どき、大きな葉陰のものは救われるが、外れた仲間は雨に曝され、
人間の社会で言えば「土砂崩れ」で家が流失寸前。

<泡吹虫>半翅目科アワフキムシ科とその近縁の昆虫の一群。成虫は体長約5㍉。ウンカに似る。幼虫は草木の枝や葉に腹端から出す泡で唾液様の巣をつくり、その中で植物の汁を吸い成長する。(広辞苑から)
飛んでいる姿を見たい。
切手にもなっているなんてぜんぜん知らなかった
勉強になりました。


伽羅蕗(きゃらぶき)を摘むハシに吹く野地の風

2006-06-06 21:23:48 | 頂き物

伽羅蕗を煮る大鍋を買ひにけり  綾子
俳句とともに、季節の香り。伝統の食品が今年も届いた。
手間と時間をたっぷりかけ、伽羅色に煮込まれた「フキ」

毎年この時期になると届く逸品だ。綾さん、こんなにもたくさん有難う。
とにかく手間のかかる食品だ。野に出でて、採って、皮を剥いて、
茎を湯掻いて、茹でて、味付けて、煮しめて……
大鍋一杯の生フキが出来上がりはどんぶり一杯分に。

伽羅蕗・キャラブキ=蕗(フキ)の茎を醤油で伽羅色になるまで煮しめた料理。伽羅煮。
伽羅は、香木の種類。沈香(じんこう)の最高の種類だという。
伽羅の木、イチイ科の常緑針葉樹の低木。庭園・生垣に植栽される。(広辞苑から)

細い野生のフキが最適。細ければ細いほど、味が染みて水分が枯れて、まさにキャラボクを噛むが如し。冷凍庫でカチカチに保存。少しずつ楽しめば、秋まで保つだろう。
高血圧のたにし、塩分気にしつつ伽羅の味。


水無月、湧水田…濡れ青蛙に吹く青田風

2006-06-03 07:51:43 | Nationalism

6月・水無月のスタートはこの一枚

たにし、アメンボ、みずすまし、ゲンゴロウ、おけら、蛙、
どぜう、マキガイ、たがめ、ユスリカ、トンボの幼虫たち。
仲間たちが、めっきり数は減ってしまったが、わずかに生き延びている。

日本全国の水田が蓄える水の総量は、およそ81億トン。日本全国の治水ダムの貯水量の3倍超にもなるという。
水田、青田、稲穂、稲刈り……従事者には辛いでしょうが、
おコメを食べるだけになった者には、失くしたくない風景。
「おけら、おけら、ちゃんの◎◎、どのくらい?」なんて言って遊んだものだ。田圃が教室でもあった。
「田作りは、遊びじゃないよ」…風で杜が鳴った。
徘徊たにしは、畦道で神妙に聞くばかりだった。