たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

東京で観たフェルメールの絵画・その①

2008-10-20 06:24:33 | 展覧会・美術展

連休を使って東京・上野の東京都美術館に行ってきた。
昨年秋の国立新美術館で観た「牛乳を注ぐ女」に続いて、
今秋の東京都美術館で観た「小路」など、
7点のフェルメールの本物絵画を鑑賞した。

フェルメールの本物絵画は全部で32点しかない。
(この他真贋未定が4点)これらの作品が
世界中の美術館に点在している。
日本に居ながら8作品に逢えるなんて、
もう2度とないだろう。

フェルメール展~光の天才画家とデルフトの巨匠たち
が12月14日まで開かれている。
休日のせいもあって、会場は混んでいた。
入るころは待ち時間はなかったが、
出てみたら入り口は行列「待ち時間40分」の表示。

1階は17世紀オランダの風俗画家たちの作品が20数点あったが、
パスしてフェルメール作品展示の2階へ。
5重くらいに人の列が、作品の前に並びほとんど動かない。

ようやく最初の絵の前に来て、音声ガイドを操作しても音が出ない。
取りかに戻ったらまた並び直しになる。
絵の脇にいた警備の女性に話し、係りに連絡し取り替えてもらい、
ようやく落ち着く。

始めの作品は「マルタとマリアの家のキリスト」
現存作品のうち、最も年代の古いとされる作品だ。



フェルメールの絵画的主題が風俗画に移行する前の、
時期の書かれた宗教を題材にした物語画である。
比較的大きな作品だった。

ひざまずく女性の赤い着衣の光、
パンを勧める婦人の黄色のスカートの光を強調し、
三人を鮮やかに描き出している。

なお、このフェルメール鑑賞ブログを書くについては、
昨年秋に国立新美術館で「牛乳を注ぐ女」を観たさい、
幸運にもフェルメール研究の第一人者・小林頼子教授の講演を拝聴する機会に
恵まれた。その後、氏の研究論考本を幾つか読ませていただき、そのメモを基
にしていることを、お断りしておきます。


お知らせ
この「フェルメール関連記事」は、別館を立ち上げました。
ただ今、製作途中です。こちらをご覧下さい。


東京で観たフェルメールの絵画



ススキ、すすき(薄、芒) 十三夜

2008-10-11 10:13:22 | Lyricism

山は暮れて野は黄昏の薄かな ― 与謝蕪村

朝日山に住む、ユキウサギさんが、
今秋の初冠雪の便りに添え、
ススキの写真を送ってくれた。

ススキの花言葉は
「活力」「精力」「心が通じる」「隠退」

今夜は十三夜です。

十三夜は、後の月・後の名月・栗名月とも呼ばれ、十五夜と違い、
ススキに加えて、栗などを供えて月を鑑賞する古来からの風習がある。
また十三夜の日は、十五夜に比べてススキが成長しており、きれいな姿を楽しめる。今夜は晴れるかな。

万葉の歌人は詠う。

草枕 旅の憂へを 慰もる 事もありやと 
筑波嶺に 登りて見れば 尾花散る 
師付の田居に 雁がねも 寒く来鳴きぬ 
新治の 鳥羽の淡海も 秋風に 白波立ちぬ 
筑波嶺の よけくを見れば 長き日に 
思ひ積み来し 憂へは息みぬ(巻9-1757)

タニシはこの写真に、こころの寂寥をみた。
まさに「息みぬ」


初秋から晩秋へ 花姿が実となって果姿となる

2008-10-05 19:47:49 | Lyricism


「秋のささやき」は草木の実る音。
カラスウリとスズメウリ。



春には愁い、秋には惑い。
リチャード・クレイダーマンのコンチェルトが聞こえる。

ラブストーリー

音源のご提供の方、クレイダーマンさん、拝借させていただいています。


今日から10月・神無月

2008-10-01 21:30:09 | Journalism


神無月の語源は、神を祭る月であることから、「神の月」とする説が有力とされている。10月に全国の神々が出雲大社に集まり、諸国に神がいなくなることから「神無月」になったとする説があり、出雲国(現在の島根県)では、反対に「神有月・神在月(かみありづき)」と呼ばれる。

永田町では、解散風が止まない。
解散したがっているのは誰なのだ。
民主党、マスコミ、みな選挙で「民意を問え」という。

タニシにとっては、自民でも、民主でも、
そんなことは、どっちでもいいのだ。

いま選挙などしているときではない。
来年の任期まで、全挙党体制で取り組むべきことは、
山積しているのではないか。

景気対策、食の安全、年金・医療、
「北朝鮮の核」の脅威への対策。

「国民の悲鳴」に応えるべく、
政治も行政も必死になるべきときなのだ。

補正予算を成立させたら、効果を見届けるべく、
大臣は行政府に陣取り、叱咤すべきではないか。
予算を立てても、無駄に使われてしまうのでは、
国民は、堪ったものでない。

為すべきことを、実行してから「民意を問う」べきなのだ。
絵に描いた餅のような「マニフェスト」など並べて、
さあ、どうぞお選びくダサいなんて、マッピラなのだ。

議員は、あと1年しっかり仕事をしていただきたい。
マヤカシだらけの政党に、安全・安心は委ねられない。