たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

7月も今日で終り、花筏の実が膨らんでいた。

2009-07-31 23:31:45 | Lyricism
 
梅雨明けは早かったが、夏空が少ない7月だった。

雨の合間に、いつも行く自然公園を歩いた。
「ヤマユリの園」が開放されていて、
大きな花が、細い茎に支えられて揺れていた。



「7月は鉄砲百合」と言ったのは詩人の三好達治。

七月は鉄砲百合/烏揚羽がゆらりと来て/遠い昔を思はせる/
七月はまた立葵 色とりどりの/また葡萄棚 蔭も明るい/
彼方の丘の松林 松の香りに蝉の鳴く/
こんな明るい空のもと/
昔のひとはどこへいつたか/忘れたふりをしてゐるが/
風だから声はやまぬか
/来ただけはどこやらへゆく/その道の上 七月のまつ昼ま/
まてしばし/烏揚羽がゆらりと来て/艶な喪服をひるがへす
…………………………………………
鉄砲百合とヤマユリの違いは判らないが、
ユリの写真を出そうと思ったが、
後日に回して、「花筏の実」を出してみました。

同じ公園に1本だけあるハナイカダ。
緑の樹間に実をつけていました。

明日から8月。

センセイ方。ただいま「就活中」

2009-07-25 10:36:28 | Journalism

 採用試験官は「国民」あなたです。
 永田町で働いていた国会議員・衆院議員のセンセイたちが失業しました。
国民の採点簿では「成績不良」の社員ばかりでした。
 久しぶりに、国民が採用権を握る試験官になりました。「就活マニュアル」ではない「マニフェスト」に騙されないで、人物をじっくり観察しましょう。
 自民党が変われば、日本が良くなる?
 民主党に期待できるのは霞が関改革だけ。
なぜなら、財源なしでできる唯一の公約。

 がんばれ、自と民。一緒に日本再生。国民に幸せを。
 ついでに社民党も。けなげに頑張る瑞穂さんが好き。




以下、「わけありセンセイ」のたにしの爺の採点簿です。
 とくに、次の選挙区のセンセイ方の「採用担当市民」は注目されています。
採用を誤ると、他の社員(国民)に迷惑がかかるかもしれません。
 しっかりして下さい。
 政治がオソマツな原因は、国民にも一因がありますからね。

 最高権力の椅子を自ら放棄した無責任な総理大臣。
これから、何をするんですか?永田町には来ないで下さい。

*安倍晋三さん*元総理。山口4区(下関市、長門市)
   「私ではマイナスになる」…その通りになりました。
*福田康夫さん*前総理。群馬4区(高崎市、藤岡市、多野郡)
   「あなたとは違うんです」…ふざけるな。
  
 国民の財布を司る職務を全うせず、へべれけ会見で世界中に恥さらし。
*中川昭一さん*財務・金裕担当相。北海道11区(帯広市、十勝支庁管内)

 社保庁と並んで、霞が関の象徴・農水省。
怠慢、無責任な仕事を正す指導力が問われてチョン。
*太田誠一さん*農相。福岡3区(福岡市早良区、西区、前原市、糸島郡)
この人も農水省。行政庁の最高責任者になりながら、政治資金をごまかして「実家が事務所」、何もしないでチョン。
*赤城徳彦さん*農相。茨城1区(水戸市(旧内原町域を除く)、筑西市、下妻市、笠間市、東茨城郡城里町、西茨城郡岩瀬町、真壁郡)
自身が組合長理事を務める「共済組合」の加入者水増しで、国の補助金115万円を不正受給していて辞任。
*遠藤武彦さん*農相。山形2区(米沢市、寒河江市、村山市、長井市、東根市、尾花沢市、南陽市、西村山郡、北村山郡など)
もう一人、農相で「えらく高価なナントカ還元水」を飲んで亡くなられた方が居ました。合掌。  
  
 関連政治団体の経理疑惑に関して不適切な会計処理を認め辞任。
*佐田玄一郎さん*行革担当相。群馬1区(前橋市,沼田市,桐生市(旧新里村、黒保根村域)、勢多郡、利根郡)

 深い金権の闇の彼方から今も黒く光る。別格な方。
*小沢一郎さん*民主党前代表。岩手4区(水沢市、花巻市、江刺市、北上市、稗貫郡、和賀郡、胆沢郡)
*田中眞紀子さん*田中角栄元首相の二世。新潟5区 (長岡市、小千谷市、魚沼市、南魚沼市、北魚沼郡、南魚沼郡)



 以下の方たちは、前記の不祥事、疑惑列伝の人たちに比べたら正直でした。
本音を漏らしたり、核心を突いた問題提起をしたけれど、マスコミに叩かれて身を引いた人。
「原爆投下はしょうがない……」  
*久間章生さん*防衛相。長崎2区(長崎市(旧外海町域)、島原市、諫早市、西海市、西彼杵郡、南高来郡)
「学力低下は、日教組のせい……」  
*中山成彬さん*国土交通相。宮崎1区(宮崎市、宮崎郡、東諸県郡)
「女は産む機械……」
*柳澤伯夫さん*厚労相。静岡3区(磐田市、袋井市、掛川市、御前崎市(旧浜岡町域)、菊川市、浜松市(旧春野町域)、周智郡)

 身体の要求に正直、国有宿舎で人妻と「ほにゃらか」した人。
あっ、この方は貴族院ではない…78歳の参議院議員でした。
*鴻池祥肇さん*官房副長官。兵庫県。
 久しぶりにたにしが、アブクを噴いた。
 ほかにも、悪いことをしているセンセイもいるでよう。
たまたま、大臣にならないから分からないだけ。
井戸塀センセイはいないけれど、議員太りセンセイが居る。

台北土産に書籤・栞をいただく

2009-07-18 22:15:41 | 頂き物
 
 ボランティア仲間の先輩から、台湾旅行のお土産を頂きました。
 書籤・栞です。
 「へー、これがしおり。」さすが、 漢籍の国。
おしゃれなステーショナリーですね。
言われなければ、シオリとは思えません。

 爺の知っているシオリ・栞は紙製のペロッとしたものばかりでした。
少しWebで探ってみました。
なかなかウンチクのあることが分かりました。

 しおり①紙・布・革などで作り、書物の間に挟んで目印とするもの。②簡単な手引書。案内書。③山道などの道しるべ。

ブックマーク、お気に入り=Web検索でお馴染み。
ドッグイア=ページの角を折って栞代わりにした状態。
スピン=本の上部に直接糊付けされたひも。お馴染みなアレです。



 素敵なページに遭遇しました。
早速ブックマークしました。
「物語の栞の物語」



「書籤」を頂いたボランティアの先輩、市の委託団体のボランティアの幹部で、
爺もこの団体の末席で参加しています。
この幹部さん、最近とても悩めることが多すぎると嘆いていました。

 ボランティアと言えば、みな善意の人ばかりで、確執など生じないものと信じていたが、人の心はさまざまで、会議中に罵詈雑言、名指し指差しで非難、見当違いな反論、セクハラ発言までする。

 あるいは、ボランティアの委託分を超して、お小遣を稼ぐグループまで出る始末。
注意すれば開き直って、別組織を立ち上げて、ボランティア本体に挑戦する。
とんでもない人たちも出てくる。
 みな、それなりの立派な職業歴を持った方や、教養豊かな家庭の主婦たちなのに、なんでこうなるの?

 爺が思うには、ボランティアなんてホドホドがいい。
一生懸命になると、自己主張や権力欲が生じてくる。
 善意が強いほど、また他者への憎悪も強くなる。
この「パラドキシカル」な心理が集団を支配する。
そうなると、自分にとって自明の理でも、
相手はそうでない。非難・憎しみが増幅する。

 先輩様。
会社や官庁のように、上下指揮命令関係にない、
ボランティア団体のような、水平関係がこじれると、
修復の道は困難です。
 めげずに時を待つしかありませんね。


フェルメール、上野寛永寺 谷根千 羽二重団子

2009-07-11 22:09:18 | 展覧会・美術展

梅雨空の下、ぐずぐずしていていたら、
7月もすでに10日も過ぎてしまった。

ブログ更新の期を、逸してしまったメモ帳から、まとめて並べてしまいました。

6月14日まで国立西洋美術館で開かれていた「ルーヴル美術館展」で、お目当てのフェルメールの「レースを編む女」をゆっくり観たくて朝一番に並んで、数分間は独り占め状態で小さな名作の「女」に対面できました。


昨年の秋、やはり上野の美術館で名作「小路」など7点、その前年の秋、国立新美術館で至宝の「牛乳を注ぐ女」に会って、今回で30数点しかないフェルメール絵画のうち、9点のを鑑賞したことになりました。

この後、いまブームとなっている「谷根千」歩きに出かけました。
上野公園から谷中墓地の方向に歩くと、「奏楽堂」(明治23年に創建された旧東京音楽学校)の前には丸い銅版に彫られ、た東京藝術大学付近の案内板がありました。


「国際子ども図書館」(わが国初の国立の児童書専門図書館)の前を過ぎて、上野の東叡山寛永寺の山門に出ました。寛永寺は徳川将軍家の祈祷所・菩提寺で、壮大な根本中堂が静寂な空気が支配する中に建っていました。


境内を抜けて、谷中墓地に入るすぐ左には、行列のできるフランス菓子の店「パティシエ イナムラショウゾウ」がありました。
小川糸さんのベストセラー小説「喋喋喃喃」にも登場する人気店で、店の前にはガードマンもいて人が並んでいました。


墓地の中に、さらに足を踏み入れると、徳川家代々の巨大な墓石が、広大な一角を占めていました。

谷中墓地から日暮里駅に出ると、文政二年創業の超老舗で、明治時代から現代作家までの文人墨客も通った羽二重団子のアンテナショップがありました。
そこで、お団子とお茶をしました。お味は明治の風味でした。




雨がパラッと来たので、日暮里駅に上って上野に戻りました。
たにしの爺、「谷根千」の一角、谷中のほんの一部を徘徊しました。
この近辺は初めてでしたが、むかし、仕事で通った根津界隈については、別のところで触れました。

それにしても、昨今「谷根千ブーム」と言われていることは、承知していたが結構、世代を超えて二人連れが目につきました。

映画 「愛を読むひと」 少年は償いに生きた

2009-07-01 06:01:34 | 劇場映画
今日から7月・文月
久しぶりに、映画の話から始めます。「愛を読むひと」を観ました。

運命の女性・ハンナ・シュミッツは、アカデミー賞主演女優賞に輝いたケイト・ウィンスレット。
さすがオスカー女優、脱ぎっぷりも、エロスの極致も見事な演技を魅せる。

15歳のマイケルは学校の帰り、市電の中で具合が悪くなり、降りてしまう。
歩けなくなっているところ、市電の女性車掌・ハンナ(ケイト・ウィンスレット)に助けられる。

<15歳のぼくは、母親といってもおかしくないほどの年上の女性と恋に落ちた。「何か朗読してよ、坊や」――ハンナは、なぜかいつも本を朗読して聞かせて欲しいと求める。=原作本「朗読者」裏表紙の一部から、作者はフンボルト大学の法律学教授ベルンハルト・シュリンク。新潮文庫・510円>

原作本の始まりは、15歳少年の目から、成熟した女性の身の回りに、戸惑いと憧れの心情が細やかに綴られる。
セックスの後先で、ハンナはいつもマイケルに、
学校で習った、詩劇やロマンセの本を、
読んでくれるようせがむ。

ハンナの上司がある日「事務方の仕事に昇任」の内示を伝える。
少年と年増女の愛欲劇はここままで。
ハンナは忽然とどこかに消えてしまう。

法科の大学生になったマイケルは、ゼミの実習で裁判を傍聴する。被告席に年上の女・ハンナがいるのに気付く。
初めて聞くハンナの過去。証言者らがハンナを追い詰める。



映画館はかなり混んでいました。女性客が大半でした。延々と続くエンドローグ(キャストやスタッフの名前の紹介)の間、だれも席を立たない、立てない)。