たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

寒の内、早くも過ぎて 立春近し

2010-01-30 09:28:38 | 24節気

2010年1月が終る。速すぎます。

今冬の当地には、これまで雪もなく、
           晴れる日が続いています。
           冷たい日もありましたが、
           冬木立ちの里山を歩けば、
           周囲りは冬日差しなれど、
           春萌の気配がありました。



一方、この一ヵ月、
永田町は「政治とカネ」の冬ざれの風景です。
政権政党・民主党をを率いるトップの2人が、
国民目線で見て、とんでもない「錬金術師」。



鳩山由紀夫首相が、大金持ちの理由は分かる。
本人はそれほど、労働経験あるわけではないが、
お母様の実家が日本有数の実業家一族で、
毎月、1500万円の仕送りを頂いていながら、
ぜんぜん気が付かなかったし、
何に使ったか記憶がないないほど、
個人のおカネが有り余っている総理大臣なのですね。
超ウラヤマシイ。



もう一人、小沢一郎幹事長。
どうしてこの方には、
おカネが集まってくるのでしょうか。
自宅には4億円も仕舞ってあったり、
何億円も右から左へ行ったり来たり。
秘書に任せているから承知してない。

昔は「井戸塀政治家」と言われるほど、
国民のために私財をつぎ込んで、
残るのは井戸と塀だけになるという。
政治家を志した人は、貧乏になることが誇りであり、
国民が信頼を寄せる根拠になる時代もあった。



それが、今はどうだろう。
国会議員ほどオイシイ職業はない。
大不況でも赤絨毯の上で、ウハウハしていれば、
カネが集まってくる。
一番馬鹿は、働いても働いてもお金がない国民か。

2月4日は立春です。陽の光に、草木の息づかいに、
間もなく春の兆しが見えてくるでしょう。

「政治とカネ」の司法判断にも一つの結論が出ます。
新たな展開の始まりです。
 たにしの爺、
この二人に「天網恢恢祖にして漏らさず 」
という天のお裁きを信じています。


映画「パブリック・エネミーズ」ギャングの純愛

2010-01-21 08:05:27 | 劇場映画
     
       あなたは何者なの?
              ジョン・デリンジャー
              銀行強盗さ
              それって口説き文句?

              俺の好きなもの
              野球 映画 高級服 速い車
              そして君

今年最初に見た映画パブリック・エネミーズの公式サイトの予告編には、こんなセリフが続いている。

大恐慌時代の1930年代、アメリカはシカゴで、
市民からの好感度№1だった実在の銀行強盗、
ジョン・デリンジャーの華麗なる生涯を描く。
かっこよすぎる銀行強盗の純愛ストーリー。

大恐慌時代。太るのは銀行ばかり。
電光石火のごとく銀行を襲っては、大金庫から金を奪っていく、
市民の金には手を出さない。
銀行強盗犯ジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)は相当のイケメン男だ。



ギャング団が集まる場所といえば夜の酒場・ナイトクラブ。
新しい襲撃計画の謀議中に、ジョンは一人赤いドレスの美女
ビリー・フレシェット(マリオン・コティヤール)と目が合う。
一目惚れしてしまったジョン。

仲間を決して裏切らない、結束の固い銀行強盗団の前に、
FBI長官J・エドガー・フーバー(ビリー・クラダップ)と
メルヴィン・パーヴィス(クリスチャン・ベイル)ら捜査官の、
厳しい捜査の手が迫っていた。

「やつは必ず来る」
愛する女のもとへ

この映画は史実をもとに作られたもので、
アメリカでは禁酒法が施行されていた1930年代、
銀行強盗団のリーダーだったカリスマ的ギャング、
ジョン・デリンジャーと、
創設されたばかりの米連邦捜査局FBIの陣頭指揮をとった、
捜査員メルビン・パーバスとの対決を描いたもの。



銀行強盗団もFBIの捜査官もソフト帽、クラシカルな三つ組みの黒いスーツ、ロングコートをビシッと決め、
クラシックな自動車に横乗り、マシンガンを撃ちまくる姿は実に絵になっている。

始まりから終わりまで、
軽機の弾ける甲高い音、マグナム弾の衝撃音が映画館中に響き、
自分の身体中に銃弾を浴び、
蜂の巣になっているギャングになった気分の2時間20分だった。

・監督 マイケル・マン
・キャスト
 ジョン・デリンジャー ジョニー・デップ
 ビリー・フレシェット マリオン・コティヤール
 ウォルター・ディートリヒ ジェームズ・ルッソ
 ハリー・ピート・ピアポイント デイヴィッド・ウェンハム

「パブリック・エネミーズ」というのは(社会の敵NO.1(Public Enemy NO.1))ということで、FBI最初の指名手配のことだという。
 この項未完

国民読書年 電子書籍が 読書の風景を変える。

2010-01-15 23:17:28 | 本・読書

今年は「国民読書年」です。
今回も読書について考えました。

電子書籍市場が急速に拡大しています。
読書というより、出版業界、流通機構、
書店経営が革命的に変ろうとしています。

「電子書籍」「電子ブック」というのは、パソコンとか携帯電話を介して、
デジタル情報として配信される書籍や漫画などで、
読むためには専用の端末が必要となる。
従来の印刷、製本された出版物とは、流通形態も全く異なる。

こうした事情に対応するために、
大手国出版21社が「電子書籍協会」を結成しました。(毎日新聞1月13日、夕刊)

電子ブックについては、毎日新聞の昨年の10月24日付けの東京夕刊に載っていた記事が分かりやすい。
知りたい!:日本に上陸、電子ブック「キンドル」 紙をしのげるか

この電子書籍が日本語に対応して、普及し始めたら、
出版産業は言うに及ばず、
図書館、個人の書斎・書棚が一変するかもしれない。

書籍の形態と読書の風景は確実に変る。
将来的には、人間の思惟形態にも、
革命的な変質をもたらす恐れがある。

「読書の楽しみ」の一つ、図書館や書店で、
装丁を眺め、背表紙を眺めながら、読んだ気になったり、
ページをめくって活字の匂い、古本のほこり臭さ、
ズシリと重い1000ページを超す量感、装丁の美しさ、
さまざまな活字のバリエーション、
つん読や栞の楽しみがなくなってしまう。
 たにしの爺、「電子書籍」を手に取ることは、
恐らくないでしょう。


国民読書年 本と出合う 新聞の書評

2010-01-09 12:18:41 | 本・読書

今年は「国民読書年」です。
前回に続いて、読書に関するものになりました。
人が「本と出合う」って運命だと思います。

生き方や人生が変ることもあるだろうし、
実利的にライフ生活を得にする場合も多い。
会社を興し。巨額を得た人もいるでしょう。

本との出会いは、日常的に周辺に、四六時中あります。
書店、図書館に行けば、目の前に活字の山野が広がる。
その中で、手にとり借り出す、あるいは、
購入する動機は、いった何なのだろうか。
そのときの、名状し難い心の動き、衝動に駆られるからだろうか。

少し知的に本を探す、出会いを求めるなら「新聞の書評」あるいは「書評誌」を見ることになる。

毎日新聞の1月6日付け朝刊に、面白い対談記事が載っていました。

「対談:新聞書評の役割 半藤一利氏VS轡田隆史氏」がそれです。

その中で、以下のような一節がありました。
………………………………………………………………
半藤さん 先ほどの「読んだ気になる」という伝でいけば、古本屋で背表紙を眺めているだけでも、読んだ気になるのに。

轡田さん 朝日新聞社にいたころ、銀座の旭屋書店(08年閉店)で、俳優の渥美清さんをよく見かけました。大抵は歴史書のコーナー。そこで渥美さんはいつも、怖い顔で背表紙を、にらみつけていたのです。寅さんでおなじみの、渥美さんのあのユーモアは、「背表紙読書」で培われたものかもしれないと思います。時代から乖離したユーモアではないんですね。

半藤さん 読書や書評について、日本人はきまじめに考えすぎているのかもしれませんね。紹介された本の中からどれかを選んで買おうとか、買うからには読み通したい、とか。そんな義務は、一切ありません。独立した読み物として、書評を楽しんだらいいんです。

轡田さん 例えば、晩酌をしながら悠々と読む。書評にカラみつつ飲む、オツなものですよ。
………………………………………………………………


映画と出会って、本を知るという道もあります。
写真は昨年、映画を観て出会った本です。

映画「愛を読む人」少年は償いに生きた

魔女は死んでも、魂が残る

NHKのbsの「週間ブックレビュー」も外せない、
見もの聞き物ですね。

2010年は国民読書年です。

2010-01-01 00:31:30 | 本・読書

政府広報はその趣旨を、下記のように謳っています。
◇国民読書年(政府広報)
 平成20年6月の国会決議により、2010年を「国民読書年」とすることが定められました。近年は、学校での「朝の10分間読書運動」が浸透したり、学校だけでなく家庭、地域全体で読書を推進する「読書のまちづくり」が広がったりするなど、読書に対する国民意識が再び高まりを見せています。決議では、こうした気運をさらに高めていくため、2010年を「国民読書年」と定め、政官民が協力し、国をあげてあらゆる努力を重ねていくことが宣言されています。今後、図書館をはじめ、さまざまな場所で、国民読書年にちなんだ行事や取り組みが推進されていく予定です。
(http://www.gov-online.go.jp/pr/theme/kokumindokusyonen.html)

 国立国会図書館は、昭和23年の創立以来、日本で唯一の国立図書館として納本制度などにより日本の出版物を広く収集してきました。現在では約3,600万点の資料を所蔵しています。国民読書年を記念して、読書をテーマとするイベントの開催などを行います。
(http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2009/1188450_1393.html)
公式ロゴです。


勉強が趣味のタニシの爺、読書は仕事より好きです。
現在、1000ページを超す、噂の巨著「虚数の情緒」(吉田武著、東海大学出版会)
に挑戦していることは、このブログで何回か書いてきました。
今年の夏までには読了したいと思っています。

このほか、今年読んでみたい本のリストを1、2点あげてみます。
*「まぼろしの王都」(エメリー・ロサーレス著、河出書房新社、2100円)
*「自然はそんなにヤワじゃない」花里孝幸著(新潮選書、1050円)
*「害虫の誕生」(瀬戸口明久著、ちくま新書、756円)
*「本の読み方――墓場の書斎に閉じこもる」(河出書房新社、1680円)
いずれも毎日新聞日曜日の「今週の本棚」で紹介されたもので、
メモしておいたものです。

毎日新聞に限らず、新聞各紙の日曜朝刊には、書評欄が掲載されます。
なぜか、書評を見て本屋さんに行っても、ない本が多い。
その上、高価な本ばかりです。

図書館に行っても、その手の本は、ほとんど置いてない。
一方、ベストセラーになった本は、数冊ずつ並んでいる。
図書館業務に多少、関わったものとして、
その辺の事情は分かってはいます。

リクエストの多いベストセラーを複数揃えるか。
新聞書評で取り上げられるような、
マイナーな知られていない良書を購入すべきか。

今年も、たにしの3館めぐり、映画館、博物館、図書館を題材に、
ブログを構成していきます。
図書館に行く、書架の間を歩き、本の背表紙を眺めていくと、
全く知らない世界と出会う。今年もたにし読書年。