たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

川村記念美術館の夏 ヒマワリの散策路

2010-08-28 23:16:03 | 社会見学

お盆休みに、千葉県佐倉市にあるオアシス空間、
川村記念美術館に行ってきたことは、前回書きました。

今回は、周辺の散策路を中心に報告します。
美術館の前庭は木々に囲まれた池になっています。
噴水もふたつ三つ、静かな風致をつくり出しています。
夏の散策路は、アート広場の周囲の「巨匠のヒマワリ」



ゴッホ、モネ、ゴーギャン、マティスの名を冠した、
ヒマワリの花壇が約200㍍に広がる。



たにしの爺が訪れたのは、ちょうど台風4号が、日本海を北上中で強風が吹き荒れていました。
ヒマワリは風に煽られて、無残なことになっています。それでも、健気に頑張っていました。



そして、モネの睡蓮池もあります。
モネは睡蓮池の周りに幾本のカンバスを立てておいて、時間ごとに光の移り変わりを描いていたのです。



その絵に模した「睡蓮の池」があります。
絵の様に岸にはヤナギ、ポプラ、睡蓮が……



隣りは大賀蓮の池です。
古代蓮のオオガハスが咲き誇った跡……
褐色になった蓮の実が揺れていました。



アート広場の隅に「ヘビウリ」の棚……
写真のように棚から伸びるヘビのよう。
地面に付けばとぐろをまくという。





いつ来ても季節の花と樹木に彩られる美術館。
散策路の脇の秋萩の枝には、小さな花が揺れていました。
(本当は強風に千切れんばかりに、吹き荒んでいました)


川村記念美術館の自然散策路

この項未完。この美術館には素敵なレストランとショップがあります。次回に紹介します。

千葉県佐倉市 川村記念美術館の夏

2010-08-22 18:57:12 | 社会見学

お盆の一週間は猛暑続きでした。
「川村記念美術館」に行ってきました。



美術館は周辺の風致にもマッチして格別な、
静謐さと凛とした空気に満ちていました。
それまでの熱暑を忘れる清涼感を感じました。



千葉県佐倉市は豪族・千葉氏一族の佐倉城祉など、
歴史遺跡・建造物も城址周辺にいくつかあります。
中心的存在が国立歴史民族博物館(通称:歴博)です。
この佐倉にもう一箇所、歴史的建造物とはまったく、
趣を異にする気品に満ちた「川村記念美術館」があります。
素晴らしい自然庭園に溶け込む絵画のようでした。



レンブラントからルノワール、モネ、ピカソに至る西欧近代絵画や
横山大観や尾形光琳らの日本美術の名品が常設の作品です。
作品はそれほど多くはなく、作品系列もかなり多彩です。
それは広大な敷地を占める大日本インキ化学工業、
3代にわたる社長の蒐集品展示美術館だからです。



まず第一展示室にはルノワールの「水浴する女」、モネの「睡蓮」、ブラックの「マンドリン」など3点、ピカソの1点、シャガールの「ダヴィデ王の夢」など2点などが目を惹く。

隣りの小室には、ただ1点で占有しているのは、
美術館の目玉と言われるレンブラントの「広つば帽を被った男」。

次の第3室以降、とくに2階の展示品は、
この美術館の最大特徴となっているアメリカの現代美術の蒐集品が中心です。
カンディンスキー、マーク・ロスコ、バーネット・ニューマンなど、現代美術・前衛作品が多数占めています。





現代、前衛・抽象作品は、たにしの爺には、
よく感動を与えるものではないようでした。

ただ衝撃だったのは、
2階の最初の展示室ニューマン・ルームに一歩入ったときです。
バーネット・ニューマンの「アンナの光」がただ1点。
なんともいえない柔らかい採光のなかに、
周囲の光を反射するほど鮮烈な朱赤の大画面が目に入りました。
巨大な朱が光を放って、圧倒される感覚で頭の中が白くなっていく。



今秋、開館20周年記念展として、
アメリカ抽象絵画の巨匠「バーネット・ニューマン」展が、開かれることになっています。

川村記念美術館
「バーネット・ニューマン」展


この項未完。
広い敷地内も美しく、散策路では四季の花々を間近に観察できます。
また、木々に囲まれ噴水の池が眺められる素敵なレストランもあります。
後日、報告します。

映画「ボローニャの夕暮れ」を観て

2010-08-14 09:20:02 | 劇場映画

お盆休みは、やっぱり映画ってことで、
かねてから気になっていたイタリア映画の
「ボローニャの夕暮れ」を銀座シネパトスで観てきました。
今日が最終日ということで、初回から8分の入りのようです。
中高年の単独ご婦人が多いようです。

パンフレットの惹きコピーは……
「生きていくって、寄り道ばかり。

第二次世界大戦下のイタリア・ボローニャ。
ある家族の再生を通して綴られるのは、
ほろ苦くも温かい、人間そのもの。」



第2次世界大戦前夜のボローニャ、
高校の美術教師ミケーレ(シルヴィオ・オルランド)。
同じ高校に通う17歳の娘ジョヴァンナ(アルバ・ロルヴァケル)。
美しい母デリア(フランチェスカ・ネリ)の3人家族。
貧しくもつつましく幸せに暮らしていた。
 
引っ込み思案のジョヴァンナに、父は何くれとお節介をやく。
教師の役得でボーイフレンドにも取引をする。
そんな夫と娘に母の視線は冷たい。

パーティでは生き生きとダンスに興じる美しい母デリア。
見つめる夫と娘。突然、ジョヴァンナが狂乱状態に。
一家の悲劇の予兆の始まりだった。
ある日、ミケーレの勤める学校で女子生徒が殺害され……。
激しくなる戦争、イタリア・フアァシズムの嵐が市民を襲う……
一家の再生は……えっ、これでいいの、少し納得できないよ。

同じ17歳の女子高校生でも、イギリス映画「17歳の肖像」のヒロイン・ジェニー(オードリー・ヘプバーンの再来と言われているキャリー・マリガン)も同じように父親に溺愛されても、自己責任と自立心に満ちている。
それに比べ、この映画のヒロイン・ジョヴァンナは対照的だ。

観おわって一言。
何でこの映画が気になっていたのか、思い出せない。
きっと題名の「ボローニャの夕暮れ」に惹かれていたのでしょう。
ソフトなセピア色の画面で、内容は重く後を曳く映画です。



もう一言。ストーリーの展開と字幕のテンポが速すぎて、
なかなか集中できない2時間3分でした。
違う映画にすればよかった。



秋立つ・立秋 松本工業 甲子園の夏 終る

2010-08-07 13:19:04 | 24節気

今日は暦の上で立秋です。
7月23日の大暑と8月23日の処暑に挟まれて秋が立つ日。

列島が炎熱地獄のような日が続いています。
アツい言い方を並べて、消暑を試みてみました。

大暑、酷暑、炎暑、炎昼、炎天、油照、炎帝、熱暑、
ヒートアイランド、炎熱、灼熱、排熱、熱熱、熱闘

球児の夏、熱闘・甲子園も始まった。
大会第一試合に登場した長野県立松本工業高等学校。
昭和14年の創立で71年の歴史を持つ工業高校。
甲子園には春夏を通じて初出場です。

長野県の高校球界は古豪・松商、丸子実、実力校の佐久長聖が、
甲子園の常連として君臨している。
その長野から初陣チームが甲子園にやってきたことは、特筆に価することです。

松工ナインの甲子園の夏は開幕ゲームで終った。
初陣の彼らには、開会式の行進から、
ゲームセットまで夢の中だったのでしょう。
校史の1ページに永遠に記憶される2010年8月7日。


松本工業高等学校

今日から8月 葉月 祷りの月

2010-08-01 17:11:11 | 花とつぶやき

炎暑の一日で8月がスタートしました。
荒れた梅雨が明けたら熱暑、猛暑、酷暑の日が続いています。

カヤの巨木が辺りを支配していました。
イチョウの葉に包まれた緑樹オブジェ。



8月の暦には、
来し方に違いはあっても世代、境遇を超えて、
それぞれの感懐で思い出す日々があります。

65年前からの祈りと喪失。月遅れのお盆で先祖供養。
全国高校野球選手権試合。市対抗社会人野球大会。
あの夏の日の汗と出来事。


1日(日)墓掃除
6日(金)広島平和記念日
7日(土)立秋
9日(月)長崎原爆の日
13日(金)月遅れぼん迎え火
15日(日)終戦記念日
16日(月)月遅れぼん送り火
23日(月)処暑


この紺碧の空に



観音堂に祷る