たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

「装う秋山」から「眠る冬の山路」へ吹く木漏れ風

2007-12-31 13:58:20 | Lyricism


タニシの爺――
眠りこけたまま、すっかりブログの更新が、止まっていました。


立冬の日以来です。
今日は大晦。
この1年、タニシのブログを尋ねてくださった皆様に感謝の意を表します。
見てくださった人、コメント残してくれた人、ありがとう。

とくにsuzuno様、全部見てくださったとのこと。
どのような方か、知る由もございませんが「共感していただき」、
今年最高のうれしさです。




とぢし目の うらにも 山のねむりけり  木下夕爾青

晩秋から、初冬への境界は何時なのだろうか。
暦の上では「立冬」という日があります。




この日は、師走も旬日が過ぎていましたが、風は冷たくも、日差しはぬくぬくでした。
ツルウメモドキの実がはじけていました。




吹き溜まりには、枯れ葉が敷き詰められ、踏みしめる足が深く沈みます。
ゆっくり歩く。行き交う人もなく、転がる枯れ葉が後を追ってくるだけです。
一年が過ぎてしまって寂しさが、押し寄せてくるように。




林の色も光も弱く、
いくらか湿りを残した葉を透した光が、林の空気を和らげています。




わずかに、渋茶色の葉を残している木々も、
やがて、枝も幹も裸に形をあらわにする日がくる。
こんな気配が「たそかれ」というのだろうか。

ひやりと冷たい空気が降りてきた。




2008年は良い年にしたいが、ネズミも困っている。
タマゴも、とうふも、パンも…物みな値上がりする。

世界的に拡散する「格差」
地球の贈り物……資源を独占する少数国の思惑で、
圧倒的多数の国々が「貧困国」に区分けされようとしている。
環境破壊者と富裕者のみが生き残れる「格差残酷社会」が到来する。



タニシのあぶく綴り