たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

「勝ち組」に吹きはじめた逆風

2006-01-31 12:51:00 | Journalism

風の行方が知っている。「順風満帆」恐ろしいほど順調に……なんてこの世にありえないことを。

規制緩和を追い風に「勝ち組」の方程式。ワル知恵、談合、粉飾、ウソツキ……何でもあり。
官から民へ。官は談合、民はワル知恵。後始末は公的資金=汗水出した税金で。
なんでこうなったの? 小泉改革のせいか? 脳内汚染の進化? 品格の欠落? 末世か?

思想・哲学なき「ヒーロー」「コマーシャリズム」「市場主義」の最高発達段階である唯物社会。
見かねて官憲が世直しに現れた???おっかない

風綴り②<趣く様子編>
蕉風 風雅 風狂 松風 風土 風情 風姿 風貌 風格 風采 風韻
風体 風刺 風紋 風致 風致地区 風致林 風習 風俗 画風 家風 
社風 雅風 今風 昔風 同風 親分風 上役風 先輩風 威風 熱風 
露風 男風 恋風 魔風 風媒花 松風 風声 松籟 羽風 風説 風水 
旅の夜風 風立ちぬ 風を詠む 風に訊く 風の向くまま 日和風 風前の灯 
風にそよぐ葦でありたいたにし

「もっと趣く風ことば」募集

「博士の愛した数式」友愛数に吹く心風

2006-01-27 11:08:00 | 劇場映画

 
 80分の現実と秘めた過去を永遠に生きる博士。
 母屋に住む義姉(浅丘ルリ子)との忘却できない哀しみ。

 事故の後遺症で記憶が80分しかもたない博士(寺尾聡)の元に通う家政婦(深津絵里)とその息子ルートとの交流が淡々と清冽に描かれていく。
 吉岡秀隆くんのルート先生が、数式の神秘性に重ねて3人の時間を、生徒たちに語る展開が感銘を深くする。
 
 「雨上がる」「阿弥陀堂だより」に続く小泉尭史監督の三作目。前作同様、信濃路の自然を主要なロケ地にして、詩情豊かな美しい映像が静謐な世界を紡いでいく。小泉監督の世界が凝縮した秀作。
 原作は第一回本屋大賞受賞した小川洋子さんのベストセラーを映画化したもの。

たにしのお勉強
"人類の至宝 "オイラーの等式
eiπ + 1 = 0

里山徘徊人が訊いた冬の道に吹く風

2006-01-23 13:31:41 | Lyricism

冬の落ち葉道を歩けば聴こえてくる「林間の交響詩」。
みのさんも、オケラも、どぜうたちも聞いている。


風綴り①<四季編・冬>
北西の季節風 冬の風 北風 空っ風 寒風 木枯らし 寒風山 風雪 雪風 吹雪 
颪(おろし)=筑波おろし・榛名おろし・伊吹おろし・六甲おろし・雪颪など 
乾風 隙間風 厠風 屋敷暴風林 風よけ 暴風垣 暴風柵 火事場風 火災旋風 
風花 北風小僧の寒太郎 ダイヤモンドダスト 地吹雪 

なぜこの機に「権力風」が発生したのか。
ヒルズ族を襲う「突風」の正体は何か。
たにしは「怖い」とつぶやいた。


「冬の風」募集。

「プライドと偏見」英国のお城舞踏会に吹く恋風

2006-01-18 22:23:58 | 劇場映画


……出逢いはダンス。触れた指先に感じるほのかな愛。でも---男はプライドを捨てられない。女は真実が目に入らない。……
14日から全国一斉ロードショー。本年度アカデミー賞最有力候補という触れ込みに魅かれ「プライドと偏見」を見てきた。

18世紀末イギリスの有産階級(お城に住んでいる。パーティーばかりやっていろ。当然召使がいて、自分たちはなにもしない)の貴公子と取り巻く結婚願望の女性たち。気位と誤解のスレチガイで劇は進行し、結末は……見てのお楽しみ。女性には相続権がなかった時代の物語。

大英国時代の面影をオールイングランドロケで色濃く描く、原作はイギリス女流作家・ジェーン・オースティンの小説「高慢と偏見」の映画化。美しい映像とピアノ曲が印象的。

文庫本 「高慢と偏見」上・下岩波  「自負と偏見」上・下新潮

たにしが思うには、
「アカデミー賞最有力候補というのは」ちょっと。

冬の使者・田圃のハクチョウに吹く田風

2006-01-14 13:10:36 | Lyricism

ただ今1021羽(7日)ここ 「白鳥の郷」に今年も羽を休める冬の使者が来ている。

ここのハクチョウたちは7年前、6羽の白鳥が飛んでいるのを村人がみて朝、昼、夕、同じ時間同じ洋服で1日3回に分け約3カ月にわたって、餌を与え続けたところようやく心が通じ、餌を持っていくと寄ってくるまでになり、3年間かけ餌付けに成功したものでそれ以来、毎年飛来するようになったという。(案内立て札)

「全国の白鳥飛来地」知るにはここ。
http://www.asahi-net.or.jp/~zv7m-st/hiraichi.htm

見学者が大勢居るが、たにしを見に来る人はいないよな

出自の庭の雪南天・雪モミジに吹く門風

2006-01-13 22:13:35 | Lyricism

続けて南天がテーマ。
「総領たにし」が写真を送ってきた。

もう一度花言葉を掲載。
南天の花言葉は「私の愛は増すばかり」。
赤実は「良き家庭」白実は「つのる愛」。

一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております   方代

山頭火、方哉につづく放浪の歌人・山崎方代。
同人の女流歌人に募らせたかなわぬ想い。哀しい恋。
花言葉を地で行っている。

南天は薬草にもなるという。恋には効かないのかな。
たにしはアホなあぶくを吹いた。

モミジにも冠雪。下記のページ参照。
わが出自の庭のモミジに吹く凛風

冬空晴れて、水盤の南天に吹く花風

2006-01-11 13:12:43 | Lyricism

難を転ずるといわれる南天は、正月の縁起植物。
そこで、いきなり「たにしのアブ句」

*難点は 口やかましと サイが言う
*骨折の 難を転じよと サイが活け

どうも大変失礼しました。
南天の実、雪化粧した庭に映える赤い果実は昔から多くの俳人や歌人によって詠われています。
至芸な詞と心情を拝借して、サイの活技に敬意を表します。

*硝子窓の 外の面くれないの 南天に雀動きて 冬の日かげる               島木赤彦
*南天よ 炬燵やぐらよ 寂しさよ   小林一茶
*実南天 大事に活けて こぼしけり   馬場美智子

南天の花言葉「私の愛は増すばかり」。
赤実は「良き家庭」白実は「つのる愛」。


音のゆりかご「水琴窟」の余韻に吹く清風

2006-01-09 20:47:28 | Lyricism

チトーンポロリーンキンピーンコロン。

音と音との間の余韻というか風情がなんともいえない。

地表は寒風吹きすさぶ雪原でも、土中で奏でる「水琴窟」に響く清音は癒しの音楽。「響き」とは「郷(さと)」に「音(おと)」がコラボする意味。この「水琴窟」は湧水田から訊きに行ける。

写真の脇に説明の立て札があった。
「岩清水が岩盤を伝わって手水の凹みに溜まり、その僅かな落水が下に埋められた常滑大甕の中央に落下すると四囲に反響し、妙なる名琴の音が聞こえる。この構造は江戸時代の後期に完成している。」と記されている。

湧水と風声と水琴の音風景。
たにしは癒されている。

湯煙りの露天に吹く雪風

2006-01-05 21:05:25 | 国内旅行


たにしさんも温泉に入らないかと、岩手・遠野に棲んでいる水辺の大先輩・河童のみみさんが写真を送ってきた。今年は特に雪が多く「湯治仲間」が少なくて寂しいと言っている。

越冬中の湧水田も温かいけど、露天もいいな。
でも、たにしは行けないんだ。

何故か、ここで突然に遠野の民話「たにしの出世」の末尾の一節を思い出す。
 こうして、ちいさなたにしから出世したおむこさんは、たにしの長者とよばれて、やさしいおよめさんと一緒に、末ながく栄えましたと、さ。


露天風呂 河童のサラに 湯のしずく
たにしがあぶ句を噴いた




「越冬虫」の初夢枕に吹く瑞風

2006-01-04 21:22:14 | Lyricism

*さを鹿の妻呼ぶ山の丘辺なる 早田は刈らじ霜はふるとも(万葉集巻一○・二二二○)
 (雌雄の鹿が啼き交わす里山の近くの稲は刈り取らないでおこう。たとえ霜が降っても。の意)

ここ湧水田の周りには雪はないけど、冬の田圃は霜枯れている。
たにしもどぜうもオケラも泥土の中。藁の下にもなにやらじっとしている。

里山の新年は静寂そのもの。鎮守の森に人影なく。凧揚げ、こま回しの音もなく。
たにしが霜田でみた初夢はおぼろ。瑞風が渉っていった。

小泉首相の「正鵠を射た」新春記者会見。
海の向こうから声高のカウンター風が来そうだ。

「靖国やめて」関係修復しても、次は「教科書」がカード。
さらに次に……、そして遂に……、
たにしは土中深くアブクを噴いた。

元旦「うるう秒8時59分60秒」に吹く新年風

2006-01-01 08:59:59 | Weblog

 謹賀新年

昨年9月に開設して以来、コメントしてくれた虫さん(順不同)

・雑木林の詩人「みのむし」さん   ・巣作りの位置で迷っていた「かまきりじいさん」
・いつもクールな「しろあり」さん   ・隣の水路に棲む「おけら」さん
・土蔵の守り番「やもり」さん     ・千曲川べりの「氷虫」さん
・何処にいるのか「寒虫」さん     ・水溜りで越冬中の「どぜう」さん 
・ロッテパレードの写真も有難う。幕張新都心の「ゲンゴロウ」さん
・写真とメール有難う。筑波学園都市の「研究虫」さん 
・写真を送ってくれた「総領たにし」さん   ・コメント1号の「有孔虫」さん

今年も触覚を延ばして「たにし」をご贔屓ください。
眞鍋かをりさんの0.1%くらいのアクセスが目標です。
くれぐれも「ジコチュウ」にはならないようにしましょう。


総務省の報道資料から
「うるう秒」挿入のお知らせ

 平成18年(2006年)1月1日に7年ぶりに「うるう秒」調整が行われることが決まりました。
<今回の調整> 平成18年(2006年)1月1日(日)午前8時59分59秒と午前9時00分00秒の間に「8時59分60秒」を挿入します。
(詳しく知りたいなら)
http://jjy.nict.go.jp/QandA/reference/leapsec-addendum.html