たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

「ぼくはうちゅうじん」「ちいさなちいさな―めにみえないびせいぶつのせかい」

2015-07-25 14:52:41 | 本・読書
バテバテのたにしの爺より。
暑中お見舞い申し上げます。
暑さと徘徊疲労でゼイゼイしています。

涼しくなってから歩き出すと、カナカナと蜩の声が背を押します。
アブラゼミもミンミンゼミを未だ聴いていないのに、
これからなのだろうか。どこかへ消えてしまったのだろうか。



23日が24節気の大暑で、24日が土用の丑の日でした。
ご近所からウナギを焼く匂いが漂っていました。
7月も最終週には入りました。8月8日は「立秋」です。
暦の上では秋になります。

小中学生はじめ学生さんたちは夏休みの佳境に入りますな。
夏休みの課題といえば「自由研究」と「読書感想文」が定番ですね。
今年も小学5、6年の孫たちに「お節介ながら」本を送りました。











昨年も孫たちに下記の本を送りました。
「ちきゅうがウンチだらけにならないわけ」
ところが意外なことに、「感想文」は送られてきませんでしたが、
この記事がアップされら、爺のブログへのアクセスがどっと増えて、
「読書感想文」「ちきゅう」「ウンチ」のキーワードで、
連日数百ものアクセスがこの記事に集中しました。
秋になっても続きました。








いまや「読書感想文」はWebで検索、参考にする時節なんでしょうか。
「読書感想文」はその本を読んで自分の感じたことを書くことで、
他の人や解説を読んでは自分では書けなくなってしまう。

いまや、スマホを持つ小中学生がWebを参考に「感想文」を書く、
これでは自分だけのオリジナルな感動が失われてしまう。
手にした本だけに向き合うことが出来ない時代になっている。

今年も「第61回 青少年読書感想文全国コンクール」が、
全国学校図書館協議会と毎日新聞社の主催で、
各都道府県学校図書館協議会の協力で展開されています。
どんなときでも「本は友だち」になります。
いい本でも、よくない本でも、読めば、なにか身になります。

今年の課題図書一覧はこちらで

平年より2日早く関東甲信が梅雨明け 気象庁が19日午前発表しました

2015-07-19 20:54:25 | Journalism

台風11号がようやく抜けて、ダラダラ続いていた雨も上がり、
当地も朝から晴れ上がっています。
気象庁は19日午前、平年や去年より2日早く、
「関東甲信が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。



多くの小中学校がきょうから夏休みに入ります。
子どもたちにとっては、海に山に楽しい長い休みの時期です。
最近は捕虫網を持って昆虫採集をする子どもが少なくなったようです。
たにしの爺の子ども時分の夏休みの課題は、
植物採集と昆虫標本でした。



今朝の毎日新聞日曜版に面白いコラムが載っていました。
ジャポニカ学習帳に昆虫の表紙が復活したという。



小学生の使う定番だったジャポニカ学習帳の表紙には、
昆虫や植物の写真が使われていたが、教師や保護者から、
「虫を嫌がって子どもがノートを触れなくて困っている」、
との要望が寄せられるなどして、不評だったのを理由に、
2012年から表紙に昆虫の写真が使われなくなっていたが、
今回の復刻版の発売で、表紙の昆虫が約3年ぶりに復活したという。
たにしの爺、こんな話し始めて聞きました。



今日、いつもの公園を徘徊していたら、
補虫網を持った親子がオニヤンマを追いかけていました。
捕まらないことを願ってみていましたが、
この公園は植物、昆虫の採取が禁止になっている。
親は看板を見ていないのだろうか。
この自然公園は「トンボ博士」もいるトンボ公園で知られています。
昨日から「ホタル鑑賞会」も始まっていました。



爺は子どもの時代、オニヤンマもホタルも捕まえて、
寝床の蚊帳の中に放して寝て見ていました。
朝になるとホタルは死んでいて、
オニヤンマは弱っていました。
今思えば、残酷なことをしていたものだ。



海街diary・4姉妹が奏でる鎌倉ストーリー

2015-07-12 16:23:05 | 劇場映画

雨が続き徘徊が出来なかったので先週末、久しぶりに映画を見ることにしました。
いつものシネマックスに行きましたが、
第68回カンヌ国際映画祭に出品された是枝裕和監督作品、
「海街diary」を観ることになった。
「観ることになった」とは変な書き出しになりました。

というのは、若年性アルツハイマーと診断された女性言語学者の苦悩や葛藤、家族との絆を描いた、
話題のアメリカ映画「アリスのままで」を観るつもりでした。



ところが着いてみたら、掛かっていたのは「アリのままでいたい」という昆虫映画でした。
「アリスのまま」と「アリのまま」で勘違いしていたようです。
後で知ったことですがこの「アリのままでいたい」は、
昆虫たちの生態をアリの目線で描くネイチャー映画で評判が高いようです。



そんな訳で上映時間のタイミングで「海街diary」を観ることになりました。
この映画もカンヌ映画祭で入賞の期待されていた作品で、予告編も観ていたので、
機会があれば観るつもりでしたのでちょうどよかったです。
係員に取材すると「アリスのままで」は当館では上映予定にない、
というので他のシネマックスに行かないと観れない。
アルツハイマーの適齢期にいる「徘徊たにしの爺」としては、
ぜひ、観ておきたい映画ですな。

前置きが大分長くなってしまった。
「海街diary」はとても美しい4姉妹の鎌倉物語です。
江ノ電「極楽寺駅」近くに祖父母の残した古い屋敷に住む4姉妹。、
界隈の家並み、坂道やお寺、墓、それに砂浜の海岸、
花に囲まれた家屋敷、庭と梅の古木が、
物語のバックグラウンドとして伏線になっています。



信金に勤める次女の佳乃(長澤まさみ)が、
ベットで男に抱かれながら目覚めるシーンから映画は始まります。

市民病院で働く看護師で、しっかり者で母親役のような長女幸(綾瀬はるか)、
スポーツ・ショップに勤める三女の千佳(夏帆)、
そして山形の山間の村から来る腹違いの四女・中学生すず(広瀬すず)。

この4姉妹が祖母が漬けておいた古梅酒、毎年漬ける新梅酒を飲み分けたり、
それほど深刻とは思えないような悩みを分け合い、
鎌倉ならではの旬のシラスや山菜など食事シーン、
女を作って出奔した父の通った海猫食堂の味を懐かしむ。

自然が多く残る鎌倉の美しい景色のなかに、
4姉妹の心の揺れと情感が描き出されていて、
静かな音楽も優しく、映像美を引き立たせています。



幸、佳乃、千佳の3人が喪服を付けるシーンが3回あります。
最初の山形で緑の濃い山野辺で旅立つ父の葬送のシーン。
二回目は鎌倉の家の法事に家を棄てた母が現れるシーン。
そしてラストの砂浜の海岸を寄せる波に4人が歩くシーン。
それぞれのシーンが物語の起伏になっています。



姉妹間の葛藤とかの深刻な出来事は何もないが、
心に響くいい映画でした。お勧めです。
原作は吉田秋生「海街diary」の少女コミック小学館です。

それにしてもレットカーペットに立つ、
いまが旬の日本の美女4人は魅せています。

映画を観ていて、鎌倉の昔ながらの住宅地が記憶に蘇りました。
爺が勤め始めたころ、東京芸大の彫金科を出た同僚がいました。
鎌倉の材木座海岸の近くに住んでいて、
夏に1,2度、日帰りで海水浴に誘われて、
2,3の同僚とお邪魔したことを思い出しました。
ビーチぞうりを突っかけて垣根をめぐらす路地を、
2つ3つ曲がると砂浜に出ます。
40年くらい前の夏の日ことです。



映画に何回も映った「極楽寺駅」は昨秋の記憶です。
駅に続く坂道と木造の駅舎、「極楽寺駅」の駅札。
改札手前の赤いポスト、江ノ電を跨ぐ赤い欄干の橋。
橋から眺める片方は石垣の下にホーム。
もう片方は短いトンネルの入り口です。
「極楽寺駅」は鎌倉を描く日本映画では外せないですな。

オーストリア・ハルシュタットとマレーシア・キャメロン・ハイランドのお土産

2015-07-10 10:30:25 | 頂き物
ご近所のご夫妻が、
オーストリア、スイスを旅してきたと言って、
お土産をいただきました。
ナチュラルソルトとモーツァルトクーゲルです。



世界で一番美しい湖岸の街といわれているハルシュタット。
世界遺産にも登録されているオーストリアの名勝地で、
お土産を戴いて初めて、
ハルシュタットは岩塩で知られていることを知りました。
ハルとはケルト語で塩という意味。
シュタットはドイツ語で場所を意味するのだそうです。 



今でも岩塩鉱があり、観光名所になっていると聞きました。
ビンの容器は特産のナチュラルソルトです。(BIOENERGIE)



箱の方はモーツァルトクーゲル。
ザルツブルク出身の大作曲家、
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの名が付けられた、
ザルツブルクの人気スイーツ、チョコレートの菓子です。





もう一組の戴き物は、
徘徊爺の同居人の女友だちがマレーシアを旅してきたと言って、
戴いてきたのが、
キャメロン・ハイランド特産の紅茶とイチゴジャムです。



マレー半島中央部に位置するキャメロン・ハイランドは、
紅茶と野菜・果物の栽培が行われていて、
中でもイチゴ畑が一面に広がり、手作りジャムが盛んだそうです。

 海外旅行でお土産を選んだり買ったりするのは、
余分な神経とエネルギーの消耗になるし、
荷物は増えるし大変なことなのに、
届けていただいたり、お話を伺ったり、
ありがとうございます。


三鷹の国立天文台に行きました。暗黒物質の分布図

2015-07-05 22:55:12 | 社会見学

七夕の夜は宇宙を見上げてみよう。
「4D2U」ドームシアターで宇宙空間旅行



公民館サークルの社会見学で「東京・三鷹の国立天文台」に3日、行ってきました。
前日の2日には、国立天文台や東京大などの研究チームが、宇宙最大の謎の一つである、
正体不明の暗黒物質(ダークマター)が多く集まっている場所を明らかにし、
その分布図を発表したというニュースもありました。(毎日新聞記事から)



すばる望遠鏡
中央線武蔵境駅から小田急バス狛江駅行きに乗って15分、天文台前で降ります。
バス停の前がキャンパスの入り口です。
門を入ってすぐ右手に「見学者受付」があります。
国立天文台の前身は東京天文台で、構内には大正時代の建物がいくつか残っていて、
世界に最先端を行く天文学の「日本の研究遺産」となっています。



キャンパス内に入ると周辺は、市内住宅街とは様相が一変します。
巨木が並び緑が多く、森の中にいるような静かなキャンパスとなっています。
広いキャンパスの中に研究施設が点在していています。
国立天文台は、世界最先端の観測施設を擁する日本の天文学のナショナルセンターとなっていて、
大学共同利用機関として、全国の研究者の共同利用による、
観測・研究・開発に資する役目も負っています。



門から入って左に進むと「太陽系ウォーキング」の通路があります。







太陽系の距離を140億分の1、天体のサイズを14億分の1に締めた太陽系の星が太陽から順に並んでいます。

突き当りが天文台歴史館で中に入って見ることができます。
構内で一番大きなドームで日本最大の屈折望遠鏡が展示されています。
その他、歴史的な観測機器や計算機を見ることができます。





このドームの脇に「4D2Uドームシアター」があります。
その裏手に「展示室」があり、パネルや映像で先端研究が紹介されています。



今回の見学の最大の目玉は、
「国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト」が開発した、
4D2U「Mitaka」をドーム体感することでした。



「4D2Uドームシアター」では、天体や天体現象を空間3次元と時間1次元の「4次元」で可視化し、
直径10メートルの全天周ドームスクリーンに、迫力の立体映像で観ることが出来る。
地球から宇宙の大規模構造を宇宙の果てまで、
最新の観測データや研究理論に基づき再現された、
空間と時間を自由に移動しながら宇宙空間の中に入り込みます。



特殊なメガネをつけてシートに身を沈めると、
全周が宇宙空間に変わりガイドに導かれながら、
太陽系、銀河を4次元からみて、遠ざかりながらはるか彼方から、
自身が宇宙の中で移動していく浮遊感が楽しめます。
宇宙の立体像を体感する40分ほどの4次元の旅でした。



この他、構内には第一赤道儀室や天文機器資料館などあります。
宇宙のロマンとは結び付かない古い機器類が並んでいます。





天文台では星空観察会や構内見学も申込みさえすれば、
制限された範囲内ならかなり自由です。静かな森の中の感じです。
夏休みの研究など家族で訪れてみては如何でしょうか。