たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

湧水田のたにしに吹く冬眠への風

2006-09-30 09:10:30 | 葉っぱの会

我に棲む風も音たて芒原稲岡長

昨年の秋、デジカメを手にしてから始めたこのブログ。1年めぐって再び秋に至った。
拙い写真に先人の名句、秀歌をお借りし、さまざまな感慨を「風に吹かして」きた。そんな風に吹かれて田園を徘徊してきた。
そろそろマンネリズムの感もあり、タニシは休眠することにしました。

想を新たに再出発も考えております。その節はまた、おいでいただくようお願いします。コメントをお寄せいただいた虫さんたちに「ありがとう」

願わくば、「戦後生まれの宰相の日本」--誤りなきナショナリズムの高揚を。
たにしは、アブクをひとつ吹いて土中に潜った。

勝手に風を吹かして ブログ開設一周年

2006-09-26 16:40:03 | 葉っぱの会
昨年9月なんとなく始めたブログ「たにしの風綴り」。感じた季節の写真を中心に綴って来ました。ビジュアルな画面を心がけてきたつもりです。アレコレ、コメントくだされば、嬉しいです。

秋から春へ<05・09・26~06・03・25>
春から秋へ<06・03・25~06・09・26>

06・03・25*ブログ開設6か月 季節の風
06・03・27*新芽萌え 春陽の弁天堂に芽吹く風
風綴り⑧<風の成句・四字熟語>
06・03・29*桜爛漫、サクラは散り際こそ、心うつ風情
06・03・30*なごり雪舞う球春、甲子園に吹く魔物風
06・04・01*4月「リセット・スタート」に吹く冷風
06・04・02*春の嵐に散りゆく花か……花吹雪の風
風綴り⑨<風に寄せる言葉>
06・04・06*清峰・初陣旋風、頂点目前で苦杯、センバツに新記録残す
06・04・07*お掃除小僧に吹く花吹雪の一念風
06・04・09*雨風に耐え、いまだ満開に吹くサクラ散らしの風
06・04・12*民主党新代表に吹く、サクラ吹雪
06・04・14*椿落として、過ぎるふたりに吹く爽風
風綴り⑩<風の付く氏名>
06・04・19*上野の森に吹く「スペインの誇り」至宝の風
06・04・23*奥峡谷の青波湖面に吹くダム風
風綴り⑪<風の付く山河偏>
06・04・26*窓いっぱいに日本海~「五能線」に吹く旅風
06・04・29*旧岩崎邸 踊り子草に吹く、不忍池を渉る風
06・05・03*新緑眩しく、若葉ゆらぎに吹く薫風
風綴り⑫<色の付く風、色を感じる風編>
06・05・05*手嶋龍一著「ウルトラ・ダラー」読後に吹く闇の風
06・05・08*落葉松林、天空の露天に吹く、浅間展望の風
06・05・13*「ダ・ヴィンチ・コード」の映画に吹く旋風
06・05・16*一人静、二人静に吹く舞い風
風綴り⑬<万葉集の風・その一>
06・05・19*早苗が根付く湧水田を渉る青嵐
風綴り⑭<初夏の風編>
06・05・21*みどり葉の風に乗って、何処に渡るのか花筏
風綴り⑮<万葉の風・その二>
06・05・24*エゴの花陰 オトシブミの揺籃揺する五月風
06・05・27*映画 ダ・ヴィンチ・コードに吹く暗号風
06・05・31*「知的な刺激」に魅せられた「魔女」の激風
06・06・03*水無月、湧水田…濡れ青蛙に吹く青田風
06・06・06*伽羅蕗(きゃらぶき)を摘むハシに吹く野地の風
06・06・12*梅雨の雫に耐えるアワフキムシに吹く櫛風
06・06・18*あっけなく閉会「小泉国会」に吹く虚脱の風
06・06・23*アメンボウが歩く、ブログ更新の谷間風
06・06・30*摘まんで含みたい、ヘビイチゴに吹く魅惑の風
06・07・01*今日から7月、ハンゲショウ生じて白い妖風
06・07・04*えんぴつで綴る「奥の細道」に吹く蕉風
06・07・08*映画「着信アリ final」死の着メロに吹く怨念の風
06・07・13*山の辺のヤマユリに吹く威風
風綴り⑯<しこ名に風の付く現役力士>
06・07・22*M:i:Ⅲ トム・クルーズに吹く不死身の風
06・07・26*梅雨明け 猛暑をしのぐ風力利用
06・07・29*蓮見の池に吹く極楽浄土の風
06・08・01*夏の夜に咲く花 カラスウリの花に吹く白糸の風
06・08・06*コットン、コットン 水車に吹くマイナスイオンの風
06・08・08*今日は立秋 秋に草冠の萩・ハギに吹く想い風
風綴り⑰<萩に想いを>
06・08・11*ムクゲ咲き誇る 歌人の庭に吹く清涼風
06・08・15*8月15日 終戦記念日に吹くそれぞれの風
06・08・18*風の通る道 夏草をわけて吹く台風の余波
風綴り⑱<いまさら人に聞けない台風の基礎知識>
06・08・23*今日は24節気の処暑 残暑に吹く涼風気配
06・08・27*スーパーマンの故郷・冥王星に吹く矮惑星の風
06・09・01*今日から9月 ヘクソカズラの清楚な小花に吹く秋風
風綴り⑲<台風の兄妹>
06・09・05*ツリフネソウに吹くハンの木林の下風
06・09・06*秋田・にかほ市に吹く黒獅子旗の雄叫び風
06・00・00*絶滅危惧種・アサザの花に吹く白露の風
06・09・12*きひろ鮮やかオミナエシ 秋の七草に吹く香風
風綴り⑳<風の付く文芸作品>
06・09・15*秋天もどり・吾亦紅に吹く黄金風
06・09・19*学校田のかかし・案山子に吹くコンテストの風
06・09・22*台風の雨止み、集く虫の声乱す余波の風
風綴り/21 <秋の虫といえば>

おことわり
身辺に少し変化があり、しばらくの間、ブログの更新が疎らになります。時々は見に来てください。

台風の雨止み、集く虫の声乱す余波の風

2006-09-22 11:03:19 | Lyricism

ギチギチばったがかくれんぼしている

セミの声がいつのまにか消えて、草陰や木の葉の上からは秋の虫の声が聞こえる。
夜の窓の外は集く声が高まってきた。
クーラーのファンは暑苦しいが、秋の虫の声は涼しげだ
畦道を行けば、バッタやイナゴが飛び跳ね、コオロギやカマキリが草の中に逃げ込む。
秋野の道は騒がしい。

風綴り/21 <秋の虫といえば>
*鈴虫・松虫・邯鄲・蟋蟀・轡虫・馬追虫・鉦叩・露虫・螽斯
*蝗・飛蝗・螽斯・蟷螂・蓑虫
*蜻蛉・蝉・蜉蝣・蝶
*螺・蛙・泥鰌・蚯蚓・源五郎・田甕・螻蛄
季語から拾い出しました。漢字でみれば、凄い感じ、
でも、みなかわいい虫ばかり。コロエロ,かわいい。

こほろぎや暁近き声の張り内田百


学校田のかかし・案山子に吹くコンテストの風

2006-09-19 16:10:09 | Nationalism

近くの高校生たちの傑作が並んでいた。

左*「優秀賞」田んぼの新入社員。中*かみなり親父。
右*「優秀賞」赤ちゃんを背負った茶パツのよこたん


ちかごろめっきり見かけなくなったが、稲穂の黄金波に立っている案山子は秋の風物詩だ。出穂時期に大量に来るスズメにやられると、実り始めた稲穂はアッという間にしゃぶられてしまう。
昔の農民が考えた「鳥獣追っ払いの模擬人間」の知恵を、カラス、スズメの学習能力が超えてしまい、動かない案山子なんかには目もくれない。
いまや案山子は、地域興しのコンクールでニュースになっている。
ゆくゆくは昔話の童話の本でしか見れなくなるのだろう。
唱歌・童謡にも歌われていたが、今では聞くこともない。社会にそぐわない歌詞があるのかも知れない.
「案山子(かかし)」作詞作曲不詳/文部省唱歌
山田の中の一本足の案山子、
天気のよいのに蓑笠つけて、
朝から晩までただ立ちどおし。
歩けないのか、山田の案山子。

山田の中の一本足の案山子、
弓矢で威して力んでおれど、
山ではカラスがかあかと笑う。
耳がないのか、山田の案山子。
「案山子」をなぜ、「かかし」と詠むのか

秋天もどり・吾亦紅に吹く黄金風

2006-09-15 18:43:38 | Lyricism

吾亦紅端然として風の意に吉野義子

久しぶりに青空が明けた。たにしの田圃に風が渉っていく。
暗紅紫のワレモコウの花が何か言いたそうに揺れた。
「吾も亦、紅なり」「吾も、香木なり」
古今の歌や詩に詠われてきた秋の名草だ。
田圃に沿って野道はススキ、アザミ、ヨモギが蔽う秋草の原が続いている。
チキチキばったが飛び跳ねた。

きひろ鮮やかオミナエシ 秋の七草に吹く香風

2006-09-12 09:25:22 | Lyricism





 

秋の野の花
    <山上臣憶良>



萩の花(ハギ)

尾花(オバナ)

葛花(クズ)

瞿麦の花(ナデシコ)

女郎花(オミナエシ)

また藤袴(フジバカマ)

朝顔の花(アサガオ)


女郎花・オミナエシは万葉集では14首詠まれているという。
・女郎花 咲きたる野辺を 行きめぐり君を思い出 徘徊り(たもとほり)来ぬ<大伴宿禰池主 巻17・3944>
・ひぐらしの 鳴きぬる時は 女郎花咲きたる 野辺を 行きつつ見べし<秦忌寸八千島 巻17・3951>
久しぶりに風綴り。
風綴り⑳ <風の付く文芸作品>
・風土記 ・風信帖*国宝 真言宗の開祖・空海の手紙 ・空海の風景*司馬遼太郎
・天上大風*良寛さんが子どもの凧のために書いた ・風神雷神図屏風:俵屋宗達
・風立ちぬ*堀辰雄 ・風の又三郎*宮沢賢治 ・風に吹かれて*五木寛之
・風林火山*井上靖 ・風の盆幻想*内田康夫 ・風にそよぐ葦
・アラスカ 風のような物語*星野道夫 ・風の歌を聴け*村上春樹
・風の谷のナウシカ*宮崎駿
・風と共に去りぬ*マーガレット・ミッチェル
思いつくままに挙げてみました。
もっといろいろあるでしょう。
教えてください。


絶滅危惧種・アサザの花に吹く白露の風

2006-09-08 15:31:34 | Journalism

浅沙咲き高原の池湯舟ほど鍵和田柚子

「ぶっ壊し」小泉政治の跡目、自民総裁選スタート
今日は24節気の白露、秋の気配が身に染むとき
ダントツの安倍候補に挑む「麻垣サン」頑張れ

白露……24節気の一つ。9月8日頃。こぼれ萩、コスモ揺れ、秋の趣がひとしお感じられる頃。草木の葉に宿る露が白く光るという意味で白露という。朝夕の心地よい涼風に冷風が混じり始める。
アサザ・浅沙の花、池沼に見られる多年草で、葉は長い柄があって水面に浮かぶ。「植物レッドデータブック」に絶滅危惧種に指定されている、レア・プランツでもある。

秋田・にかほ市に吹く黒獅子旗の雄叫び風

2006-09-06 09:10:02 | Journalism

毎日新聞社・第77回 都市対抗野球大会
TDKが東北地区の代表として初の頂点に

これまで9回出場、1勝もしたことがなかったTDK…全員野球の「にかほ市旋風」はついに、2年連続決勝戦進出の横須賀市・日産自動車を破り、社会人野球の頂点に立った。優勝の黒獅子旗がなまはげと一緒に凱歌の雄叫び。TDKの優勝は東北地区の地方都市代表としては初めての快挙。

8月25から始まっていたこの大会(8月23日のこのブログでも書いた)、主催の毎日新聞では連日見開き紙面で試合内容を伝え、社会面でも熱い応援合戦の模様を報じた。そしてさすがNHK、bs1で決勝戦をナマ中継した。スタンドの大応援団と地元で応援するにかほ市民の秋の始まりを熱く染めた。

マスコミでは「ハンカチ王子・斉藤」、駒苫の田中など高校日本選抜のアメリカ遠征、日本女子ソフトボール、世界バスケットの報道ばかり目立ったが、地域の企業を中心に日本の都市を代表して戦う「社会人の甲子園」にもっと注目してもらいたい。
都市対抗野球:TDK初優勝 東北勢に初の黒獅子旗
都市対抗野球:歓喜に揺れたTDKの地元 秋田・にかほ市

TDKといえばテープでお馴染み。
にかほ市???象潟と鳥海山のある町です。
かつて象潟町の町長は先輩の知人。5年前には鳥海山に遠征したことがある。詳しくは以下のページで。
秋田県にかほ市 観光情報ホットライン


ツリフネソウに吹くハンの木林の下風

2006-09-05 09:28:11 | Lyricism

山瀬鳴り釣舟草の漕ぎ揃ひ岡田日郎

釣船草・ツリフネソウ。帆掛け舟を釣り下げたような花の形から付いた名。
よく行く自然公園のハンの木の林の中で見つけた。
比較的湿地に咲く。花はとても柔らかく水っぽい。
写真はムラサキツリフネ。黄色い花のキツリフネもある。
ホウセンカと同じインパチェンス属で、実が熟すと弾けて飛ぶ。したがってこの花は群生して咲いている。

ガマンできないわ「もう、弾けそう……」

アフリカホウセンカという園芸花がある。インパチェンスと呼ばれている。このインパチェンスimpatienceとは「もう、がまんできない」「したくて、いらいらする」ことの意。
ホウセンカの仲間は熟れた実が力いっぱい弾け、種を遠くへ飛ばし、種族を残し増やす花の知恵でもある。

*我慢する、辛抱する、耐える……美徳であった時代もあった。
*我慢しない、辛抱しない、切れる……ジコチュウ時代の生き方。
*家族力が消滅、地域力が崩壊し、個力に頼る時代……格差社会は必然だ。

釣舟草の花言葉「安楽」

今日から9月 ヘクソカズラの清楚な小花に吹く秋風

2006-09-01 18:08:39 | Lyricism

ヘクソカズラは可憐な花

この時期、家の周りの垣根や樹木に絡み付いて蔓を延ばし、白と薄ピンクの清楚な小さな花が連なって咲いている。
名前が凄い屁糞蔓(ヘクソカズラ)という。れっきとした正式の名である。葉や茎を揉むと悪臭がするところから付けられた名だ。
秋から冬にかけて、丸い大豆大の実は飴色に熟し、ひびやあかぎれの薬として、汁を小瓶に採取しておいて子どもの手あれの応急処置に塗られたものだ。
可憐な花の姿から早乙女蔓とか、お灸の痕に似ているので灸花(やいとばな)などの別名もある。

ヘクトパスカルは気圧の単位

9月1日は「防災の日」。地震も雷も台風も豪雨も地球の営み、止めさせることは出来ない。その時に備え、災害を最少にする「減災」のシステムを構築することが国家事業となっている。

風綴り⑲ <台風の兄妹>
台風の始まりは熱帯低気圧、発生した海域によって呼び方が違っている。
南シナ海生まれが台風。
インド洋生まれがサイクロン。
北大西洋、北太平洋東部生まれがハリケーン。
台風12号が発達している。この台風は「ハリケーン」海域で生まれ、台風海域に侵入してきた、と予報士が解説していた。

夏の終わりは、秋の始まり 立秋から210日・きょうは二百十日