たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

スーパーマンの故郷・冥王星に吹く矮惑星の風

2006-08-27 10:49:40 | 劇場映画

スーパーマンは超イケ面おとこだった

お父さんによって救出され脱出した故郷「クリプトン星」…太陽系最以遠の冥王星とされている。その冥王星が太陽系惑星の範疇からはずされた。
スーパーマンのパワー源は太陽エネルギー。スーパーマンに新たな危機がくるのか。地球には彼の分身が誕生しているのだ。

「スーパーマン リターンズ」を観て来た。
夏休み映画としてダントツの興行成績を上げているという。初登場の第一作から30年。前作の劇場公開から19年だという。
アメリカ最大のヒーロー……“鋼鉄の男”“鳥人”……として承知してはいたが、スーパーマン映画を観たのは今回が初めて。これまでのシリーズは観ていなくとも十分楽しめる。
テロの恐怖に戦く地球人…地球人を危機に曝すのも地球人…の救世主と重ねてみると人気の秘密も納得できる。
デイリー・プラネット(新聞社)の記者クラーク・ケント、恋人だった同僚記者のロイス・レイン。宿敵レックス・ルーサー。
スーパーマンにも瀕死の危機が訪れる。

日本独占!「スーパーマン リターンズ」大特集

今日は24節気の処暑 残暑に吹く涼風気配

2006-08-23 11:10:09 | Journalism
 
真夏日のひかり澄み果てし朝茅原にそよぎ音のきこえけるかも 斎藤茂吉

球児の夏「熱闘甲子園」……熱く燃えて、
「水色のハンカチ」が爽風を全国に送った。

王伝説、そしてこの夏は88年目の伝説「早実初優勝、ハンカチ王子」が生まれた。
処暑とは暑さがおさまる頃という意味だが、まだまだ残暑も続くという頃をいう。続いていた真夏日も今日は更新ストップか。

25日からは社会人の真夏の球宴「毎日新聞・都市対抗野球」が始まる。
後楽園球場から東京ドームに代わって、チアガールが汗を飛ばしながら乱舞する炎天下の応援合戦の熱気が、感じられなくなってしまった。
それでも社員、家族ぐるみ「統率された」応援合戦の渦に入ると会社への不満も雲散霧消するだろう。
夏の暑さをいう表現は、字を見るだけでも暑くなる。猛暑、酷暑、炎暑、炎天、炎熱、炎天下、真夏日、熱帯夜、……不快指数。
マスコミの「靖国指数」は沈静化したようだ
夏過ぎて永田町にも熱き戦いがあるかと思へど、ダントツのトップランナーがそのままゴールの様相。

風の通る道 夏草をわけて吹く台風の余波

2006-08-18 19:15:48 | Journalism
8月半ばというのに台風が続々接近。
当地にも猛烈な雨脚が断続的に、夏草を叩いて通り過ぎる。幸水の出荷も終盤だという。

風綴り⑱ <いまさら人に聞けない台風の基礎知識>
・空気が動けば風になる……。地球を覆う空気は回転運動(赤道4万㌔、24時間で一周、時速1600㌔相当)に引っ張られている。
・地表は凸凹で山あり、海あり、熱帯あり、寒帯あり、地表と上空の遠心力の違いがある。したがって空気は複雑に動く。……これがすなわち風となる。
・台風は海面温度27度以上のところで発生する。
・南シナ海で熱帯低気圧が発生し、最大風速が毎秒風速17㍍以上の風を台風と定められている。
・温まった海水が上昇気流となって渦巻きながら発達、巨大化していくのが台風。

「靖国参拝旋風」の発生源はマスコミ

現代の日本にも将来の日本にも「靖国問題」を解くカギはない。解けない問題なのだ。
「参拝」すれば相手が怒る。「参拝」を封じれば、日本がのっぴきならなくなる。
次期総理候補の安倍長官の「行くとか行かないとか、行ったとか行かなかったとか」そういうことは言うことでない。これが正解だと思う。
なぜなら、振り上げたカードを、相手がメンツを潰さずに引っ込める途を開くことが出来るからだ。

8月15日 終戦記念日に吹くそれぞれの風

2006-08-15 14:11:13 | Nationalism
今日のキーワード小泉首相、公約、靖国神社参拝、分祀、合祀、戦没者墓苑、献花、全国戦没者追悼式、国益、抗議、批判、反発、反対、賛成、終戦の日、反省、歴史認識、アジア外交、近隣諸国、友好関係、中国、韓国、東京裁判、戦犯、A級戦犯、サンフランシスコ講和条約、戦争責任、哀悼の誠、ポスト小泉、安倍官房長官、麻生外相、谷垣財務相、

この61年間、日本は平和について希求し、戦争をしないことを国是として誓っている。
領有権を侵犯されても抗議と中止を促すだけ。祈るような気持ちで平和の維持を願っている。
日本国民が他国の国旗を焼いたり指導者の写真を焼き踏みにじったりしただろうか。

その日本を挑発する近隣国の脅威に対し、いま日本はどこまで忍耐できるか岐路に立っている。
譲れないカードを出され、受け取るか、拒絶するか、追い込まれる日本……なんか、いつか来た道に踏み込んでいるような……
ブログにはナショナリズム的な言質が溢れている。
平和主義は、国家のアイデンティティーとはならないのだろうか。

ムクゲ咲き誇る 歌人の庭に吹く清涼風

2006-08-11 23:05:58 | Weblog

マウスカーソルを乗せてみてください。
北関東の寓居で暮らす歌人を十数年ぶりに尋ねた。
毎年、春になると手作りの「キャラブキ」を送っていただく。
カッチカッチに冷凍され霜がふいた「キャラブキ」を一皿ご相伴になった。
高原とはいえ真夏、霜はすぐに溶け出し、口に含むとシャリッとした冷たい歯ざわりに、フキの苦味が口中に広がった。

伽羅蕗(きゃらぶき)を摘むハシに吹く野地の風

窓の外、菜園の垣根のムクゲが咲き誇っている。
道のべの木槿(むくげ)は馬にくはれけり<芭蕉>

真夏の日差しに似合う花だが、季語は秋になっている。
ムクゲ・木槿はアオイ科の「一日花」。朝方3時頃に開花し夕方にはしぼんでしまう。
「槿花一朝(きんかいっちょう)の夢」(人の世ははかない)に例えられている。
花言葉は「信念」
夏休み・帰省が始まっている。
13日は、月遅れのお盆迎え火。

今日は立秋 秋に草冠の萩・ハギに吹く想い風

2006-08-08 06:50:20 | Lyricism

梅雨明けから旬日、早くも暦では立秋です。
炎天・猛暑の高原にハギの花が揺れてます。

一家(ひとつや)に遊女もねたり萩と月<芭蕉>

「奥の細道」で芭蕉が庄内から越後に入り、市振(今の糸魚川)で一宿したとき、ふすま越しに聞こえた遊女らしき連れのヒソヒソ声……(「えんぴつで奥の細道」176・180頁)
えんぴつで綴る「奥の細道」に吹く蕉風
葉に混じって、細かい花が、細い枝に点々と綴って咲いている様は、秋の風情として、古来から想いを託して詠まれている。
縦横に咲き乱れている「乱れ萩」、落花の「こぼれ萩」、清楚な「白萩」、野の「山萩」など。

風綴り⑰ <萩に想いを>
・ぬれて行く人もおかしや雨の萩<芭蕉>
・萩の露米つく宿の隣かな<芭蕉>
・しら露もこぼさぬ萩のうねりかな<芭蕉>
・風色やしろどに植る庭の萩<芭蕉>
・さをしかの喰こぼしけり萩の花<一茶>
・しら萩は咲くよりこぼすけしきかな<蕪村>
・萩の風何か急かるゝ何ならむ<水原秋櫻子>
・雨の庭萩起し行く女かな<尾崎紅葉>
・旅に出て人妻小萩も跳びて超ゆ<平井さちこ子>
・さむざむと独りの道よすがれ萩<渡辺圭子>
万葉集には141首が収められている。そのなかから……
*わが背子が插頭の萩に置く露をさやかに見よと月は照るらし(巻10-2225)
*雁がねの初声聞きて咲きでたる屋前の秋萩 見に来わが背子(巻10-2276)
*萩の花咲けるを見れば君に逢わずまことも久になりにけるかも(巻10-2280)
揺れ萩にピント合わす連写音
タニシがアブ句を噴いた。

コットン、コットン 水車に吹くマイナスイオンの風

2006-08-05 10:52:51 | Lyricism

風力と並ぶ自然エネルギーに水力がある
水車が回ればエネルギーが生まれる。

水力の利用は風力に続き古く、水車の発明は紀元1世紀、トルコを中心とした小アジアと言われている。
水車は高所へ水を汲み上げる揚水用と、原動機として使われる動力用に分けられる。
揚水用は水車の外輪に箱や缶などの水を汲む部分を付け、低所から高所へ水を運び上げる。水田の揚水用に使われているものが多い。
動力用は心棒の回転を利用し、杵を動かしたり、挽臼を回し穀物の製粉に使われた。
写真の水車ははそば粉を挽いていた。
炎暑の田舎道、水車の周りにはマイナスイオンの風が吹いていた。

夏の夜に咲く花 カラスウリの花に吹く白糸の風

2006-08-01 06:20:48 | Lyricism

ほのぼのと泡かと咲けり烏瓜松本たかし

この幽玄な花影から、どのような変化をたどりながら?
秋の風情を彩る赤いラグビーボール状の実に成るのか

梅雨明け、8月スタート。当地ではまもなく、幸水の出荷が始まります。この頃になると、梨畑の垣根にはカラスウリの花が夕方から、ひっそりと咲き始めます。
朝にはしぼむ「一夜花」……ストロボの位置が近すぎて、白色過多になりましたが、雨上がりの暗闇に白い花弁を一杯に広げています。
知らぬ間の散り際いかにからすうり水原秋櫻子

花の縁部が無数の白く細いひも状になって花弁が伸び、直径7~10センチくらいの網あるいはレース状に広がっています。
このような花の姿になったのは、夜行性のガによる受粉が行われるために、ガを引き寄せるためだという。
*花言葉は「よき便り・誠実・男ぎらい」

夜の蝶ならぬ、蛾が媒介する烏瓜
遥かな日、タニシが惑った夜の蝶